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文章のこと

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わたしが書いた文章をまとめています。主にエッセイ。
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2020年4月の記事一覧

20190430

気づけば、令和が始まってちょうど1年。 そんな感情にしみじみと浸ってもいられないほど、大変な時代になってしまったのだけれど、どうしてもこの日に書き残しておきたかったので。 *** 2019年4月30日、平成最後のこの日に、「平成最後のフォトウォーク」というイベントに参加した。 今でも覚えている。集合時間15分前に祇園四条駅で電車を降りて、橋の上から鴨川河川敷に集まる参加者を見た時のことを。緊張して、一度駅まで戻ってから文字通り息を整えて、努めて明るく輪に入ったことを。

口に出した方がいいことば

美味しいは、ちゃんと口に出した方がいい。せっかくの美味しいものだって、だまって食べていたら、だんだん美味しくなくなってしまう。 疲れたは、言いすぎない方がいいけれど、言わなすぎるのもよくない。疲れている自分を、ちゃんと認めてあげるんだ。そうしないと、うまく休めないから。 ありがとうは、目を見て言った方がいい。名前を知らぬ相手にも、小さい感謝を伝えられる人は素敵だ。面と向かって恥ずかしいときは、手紙にしたためて贈ったって、きっといい。 しんどいと口に出しても、包んでくれる

『絶対評価のストレス』をちゃんと認めてあげること

今日も書く。気分が乗っているうちに。 在宅勤務だけれど、昨日よりは集中できた気がする。ずっと椅子に座ってパソコンに向かって、足やら腕やら背中やらが凝り固まってきているから、もう少し適度にストレッチしたり、体を労ってあげたい。 買ってもまだ着ていけるところがないのに、洋服が欲しくなってきている。自分の体の近くには、好きで心地のよいものを置いておきたいのかもしれない。だから洋服が好きなのかもしれない。 *** 今日は、この記事に出会えてとっても救われた。SNSでもシェアし

「想像力を働かせて」って言うけどさ

在宅勤務が始まって2週間目。 家を出る機会、人と会う機会が減り、何がという訳ではないけれど何となく気が滅入っている感覚がつきまとう。 無意味にスマホを握って、パソコンの前に座っている時間が増えた。よくない。 太陽の日を浴びて、風を感じて、気ままにぱしゃぱしゃと写真を撮って。気の合う友人に会いに行って、気持ちの良い乾杯をして。が、恋しい。 意識的に外の空気を自室に入れたり、たまの買い物はちょっと遠回りをしてみたり、そういったことでなんとか生を感じている気がする。「生

甘いチューハイを流し込んだら、上手く酔えるのだろうか。

同じサークルに後から入ってきた彼女は、目が大きくて、背の低い、可愛らしい子だった。 よく笑って、慌てるとあたふたして困り顔を隠せないくせに、それでもいろんなことに真剣に取り組もうとする健気な姿勢が印象的だった。お節介でお人好しの俺は彼女を手助けすることが多くなり、日を追うごとに一緒にいる時間が長くなった。同い年だけれど、妹ができたような、そんな気持ちだった。 妹のような存在から、異性としての好意に変わるのに、そう時間はかからなかった。妹みたいだなんて、イヤな男の常套句だと

プレイリストを編める人、辞書を編める人

日常的に音楽を聴く習慣や、特段熱を入れていたアーティストがあまりなかったもので、新しい音楽との出会いは、メディアが伝える流行りのものか、友人のおすすめを頼りにすることが多かった。 新しい音楽を自分で探して掘って、ということが中々ない。中高生の時にハマった音楽は今も殿堂入り、同じ曲をリピート再生している。 近頃は、Spotifyで自作のプレイリストを共有してくれる友人がいて、選りすぐりのおすすめをありがたく聞いている。 プレイリストを自分で編める人って、すごい。 無数に