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アーカイブズを学ぶ

ごきげんよう。

私は今、『入門・アーカイブズの世界―記憶と記録を未来にー』(記録管理学会・日本アーカイブズ学会共編、日外アソシエーツ、2006年)を読んでいるが、
本編が始まる前、安藤正人先生の「編集にあたって」の段階から非常に考えさせられる内容になっている。

前回はその中でも「記録のちから」というテーマに焦点を当て、「証拠」としてのアーカイブズと題して書いたが、
今回は「アーカイブズを学ぶ」というテーマを理解する上で必要な心構えや持つべき視点についてまとめ、自論を展開していきたいと思う。

オランダ国立文書館長や国際文書館評議会(ICA)事務局長代行などを歴任した世界的に著名なアーキビストであるエリック・ケテラール氏は「社会が未来を確信できるように、アーカイブズを確実に保存する」ことの大切さを重視している。
アーカイブズは過去のモノのように見えて、未来に繋がっている。
社会の中でアーカイブズがどんな役割を担い、未来へと繋げているのか理論的に説明できるように私ももっと勉強していきたいと思う。
オランダ文書館学校長や国際文書館評議会専門職教育研修部会長を歴任したテオ・トマセン氏はアーキビズトの教育に実績があり、
「教育的」な視点からアーカイブズ学の定義と解説を行っており、アーカイブズ学の基礎(伝統的な手法)を大切にしながら、近年の新しい理論を展開している。
アーキビズトを育成するという立場からアーカイブズ学を論じる。
今、大学のアーキビズト養成課程で学んでいる私からすると親近感が湧くが、理解するにはとても時間がかかりそうだ。
1995年、大統領によってアメリカ国立公文書館記録管理局(NARA)長官に任命されたジョン・カーリン氏は自身が実践しているアメリカ国立公文書館の組織改革や業務改善を基に記録管理学やアーカイブズ学における学問的議論と公文書館経営がどのように関わっているのかを論考している。
中でも、常設展示「国民の貴重品保管庫」では、展示場そのものが公文書館の史料庫のようで、あちこちに文書保存箱(アーカイブズ・ボックス)が並び、アメリカ史のハイライトから移民記録などに見られる庶民の歴史が最新の技術を駆使して展示されており、見る者を退屈にさせない仕組みになっている。年間100万人もの観覧者を迎え、アーカイブズが国民にとってどういう意味を持つ場所なのかが、一般の人々に一段とわかりやすくなった。
日本のアーカイブズも「日本らしさ」を大切にしながら前進しなければならない。
その過程でいつでも戦力になれるように、
私は今日も必死にアーカイブズという学問と向き合っていきたいと思う。

本日もお付き合い頂き、誠にありがとう。

ごきげんよう。

さようなら。

お世話になっている方々へ
いつもお世話になっております!
全ての活動を通して、私はいろんな方々に支えられており、応援して頂いているということを実感しております!
本当にありがとうございます!
これからも、ご縁を大切にし、感謝の心を忘れずに邁進していきますので、何卒よろしくお願いいたします!


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