見出し画像

僕のアニメ歴 ~ミュージシャンがオタクであってはいけなかった時代を振り返る

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、以前からアニメブログでレビューをしています。
こちら。

2016年12月から始めたので、2023年12月現在でちょうど7年続けていいることになります。
じゃあ四年前に唐突にアニメにはまったのかというとそうではありません。
そこで、僕のアニメ歴を振り返ってみたいとおもいます。

不思議の海のナディア

アニメにはまるというと、いったいどの状態をそう言うのか定義が曖昧ですが、僕が自覚しているのは「不思議の海のナディア」という作品です。
ちょうど小学6年の頃に放送していて、リアルタイムで観ていました。
安野監督がエヴァのひとつ前に監督していた作品です。

この作品のおかげで、褐色の女の子を見るとドキドキするようになってしまいましたが、最近見返すとヒロインのナディアの性格がウザく感じてしまいました。
まあそれはいいとして、小学生の僕ははじめて「萌え」たのでした。

アニメ映画豊作の時代

さらに、小学生のときに「AKIRA」「オネアミスの翼」といった今では伝説級の名作が次々と公開され、親戚に連れられて映画館に見に行った記憶があります。

AKIRAはひらすらキモかったです。
オネアミスは小学生の僕には早すぎました。
とはいえ、小学生の僕の脳みそにはしっかりと何かが刻まれたと記憶しています。
あと、中学生の頃上映されたパトレイバー2THE MOVIEもよく覚えています。

こちらは今や巨匠となった押井守監督。
やたらと衒学的な押井ワールドは後の「攻殻機動隊」につながっています。

中学生でギターをはじめる

さて、そんな少年が中学に入るとギターをはじめます。
当時はヴィジュアル系草創期で、Luna Seaや黒夢、ラルクなどがまだインディーズの頃です。
ここで問題が発生しました。

ロッカーがオタクであってはいけなかった時代

90年代は、まだロックがロックらしかった時代で、ロックはこうあるべしという固定概念が強く存在していました。
その中のひとつとして、ロッカーはオタクであってはいけないという不文律があったのです。
ですから、オタクでロック好きな人は、オタク趣味を取るかロックを取るか決めなければなりませんでした。
僕はオタクを捨て、ロックを取りました。
また、ロック云々は関係なく、大人になっていく過程で漫画を卒業して文学を読むようにもなっていたので、自然と漫画・アニメからは離れていきました。
ジャンプを卒業した頃は、まだワンピースの連載が始まっていませんでした。

「進撃の巨人」で漫画の進化を知る

よくあることですが、文学を読みふけっていた僕は漫画やアニメを馬鹿にしていました。
しかし、30代後半ぐらいで何かのきっかけで「進撃の巨人」の単行本を手にし、衝撃を受けました。
重厚な世界観、人間の心を深く掘り下げた描写、キャラクターに与える試練、革新的なプロット……
既に小説を書き始めていた僕は「ヤバい!」と思いました。
このまま漫画を読まなければ自分の物語センスは90年代のままで終わってしまう……
ただ、漫画は数も多いし一冊一冊お金がかかる、電子書籍もまだそんなに普及してなかったのでいちいち単行本を買っているとスペースがなくなる…
ということで、今どきのストーリーやキャラクターをアニメで勉強することにしました。
最初はあんまりよくない方法で観ていましたが、途中からサブスクや配信に変更し、今はクリーンに視聴していますw

ようやく追いついた感じ

漫画・アニメに対する僕のブランクは2000年から2016年ぐらいまで、ざっと16年ありますが、数年視聴してやっと追いついた感がしています。
また、アニメを観ていてよかったのは、ラノベの文脈も吸収できることです。
さすがにラノベは文章や内容がアレすぎてちょっと読めないのですが、アニメとなると面白いものもあります。
今となっては、やれやれ系→俺TUEE→やり直し系という流れも俯瞰で見られるようになりました。
プロットも「進撃の巨人」のような回収型がモダンで、そこからさらに「魔道祖師」のようなチョップしてちりばめる新手法が出ているのも知っています。

まあそういった技術的なところは置いておいても、面白い作品がどんどん出てきて、普通に楽しいです。

アニメブログ始動

ただアニメを消化するだけじゃもったいないので、2016年にアニメ批評ブログを開設することにしました。
最初はちょっと迷ったんですが、もうミュージシャンがオタクであってはいけない時代は終わっていたので、すぐに迷いは断ち切りました。
それに、もう30過ぎてかっこつける必要もなかったので。
こちらも今では軌道に乗って、解説シリーズは検索上位をキープしています。
アニメレビューがもはや季節ごとのルーティンとして定着してきました。
興味ある人はぜひ参考にしてアニメを選んでください。


この記事が参加している募集