見出し画像

東京の夏、檜原村で過ごす夏休み

東京で生まれ育った僕にとって、林立する摩天楼も数え切れないほどの人混みも見慣れた光景だ。

ニューヨークに行った時もシンガポールに行った時も、景色とかお店とかすれ違う人たちの顔立ちは違えど、人がたくさんいることに変わりない。
異国の地に降り立ったことで昂る気持ちはあれど、同時に人がたくさんいることによる安心感も感じたりする。

そんな僕にとっては異国よりも自然豊かな場所の方がある意味非日常だったりする。
山々に囲まれた風景は己の心を癒し、都会の喧騒を忘れさせてくれる。

今回取り上げるのは今年の夏に行った東京都檜原村のゲストハウス「へんぼり堂」の話。
緑に囲まれた東京の秘境、檜原村(ひのはらむら)。
そこにたたずむ一軒のゲストハウスと、そこに集う面白い面々と過ごした一夏の思い出。

きっかけは旅好きという共通点

こんにちは。ケント・ナガヤです。
僕の趣味はずばり、旅。いつも時間ができたらふらっと遠くにでかける。
特にひとり旅が好きで、今までバックパック1つ背負って国内・海外いろんなとこに行ってきた。

よく「類は友を呼ぶ」なんて言うけど、事実僕の周りに旅好きな人はたくさんいる。
お互いの経験談を聞くのはとても楽しいし、良い情報交換になる。
それぞれ旅好きの共通点はあれど、趣味嗜好は異なるため、自分の旅のスタイルをアピールしたりもする。
ちなみに僕のスタイルは「貧乏海外ひとり旅」。過去にまとめた記事を書いているので、気になったら見て欲しい。

今回行った東京都檜原村のゲストハウス「へんぼり堂」はそんな旅好きの共通点をもった人たちで行ってきた「夏休み」だ。
僕は誘われた身ではあるが、みんな面白い経験をしていてとても刺激を受けた。

今年の3月、寒さ残る中行ってきたのだが、楽しかったから今度は夏に行こう、と。
そんなノリで8月の週末に訪れることになった。

檜原村という村、へんぼり堂というゲストハウス

檜原村という名前を聞いてピンと来る人はあまり多くないだろう。
また、知っていても行ったことある人はかなり限られるだろう。

東京都の一番西、立川や八王子を越えた先、奥多摩町のすぐ南に位置するのが檜原村だ。
東京都の島嶼部を除いたうち、○○村と名のつく場所はここだけだ。
電車は通っていない。
新宿駅からJR中央線・五日市線に1時間半ほど乗り、武蔵五日市駅からバスで30分以上乗った場所である。

そんな檜原村の中心地からさらに西に30分ほどバスに揺られた先に、ゲストハウス「へんぼり堂」がある。

へんぼり堂は、古民家を改装したゲストハウスで、素泊まり3000円のいわゆる安宿だ。
名前の「へんぼり」は地名で、漢字では人里と書く。
山村ならではの立地を活かした料理やここでしかできない体験など、ただ泊まるだけではない魅力的な場所である。

1泊2日の夏休み:1日目

8月のとある週末、子供の頃を思い出す「夏休み」をしに、僕たちはへんぼり堂を訪れた。

まず、武蔵五日市駅近くのスーパーで食材やお酒、そして「夏っぽいもの」を購入。
期待に胸踊らせながら檜原村へ向かう。
前回へんぼり堂に行った時は駅から山道を走って向かったが、今回は大人しくバスに乗った。

へんぼり堂に到着。早速くつろぐ。
備え付けのハンモックに揺られると時間が経つのを忘れる。

画像1

その後僕たちは、水着に着替えて川へ向かった。
歩いてすぐの場所を流れる南秋川だ。

流れゆく先は秋川、多摩川と名を変え東京湾に流れる南秋川は、檜原村では緑に囲まれた急峻な河川である。
飛び込むと水温の低さに驚く。
今は8月だ。
燦爛と照りつける太陽を遮る木陰に佇む河川は、水源近くになるとこんなにも冷たいものなのだ。

持参した水鉄砲で遊んだり、崖の上から飛び込んだり、さながら少年の遊びだ。
寒がりの自分としては長い時間には耐えられなかったものの、この空間を十分に楽しんだ。
ちなみに魚はいなかった。

画像2

宿に戻る。つぎは昼食作りだ。
メニューはBBQ。しかし、ただのBBQではない。
川で入手した平たい石を使った石焼BBQだ。

画像4

お肉を焼き石に乗せて焼く。
川遊びの後、大自然の中、こんなにも爽快感に包まれることはない。
そんな中いただくお肉の美味しさ。
極上である。

画像3

お腹が満たされた後は温泉だ。
無料送迎バスに乗り「数馬の湯」へ向かう。
東京都とは思えない大自然の中で入る露天風呂は、疲れが一瞬で吹き飛ぶ最高の癒しだ。
ポカポカになった後に飲むコーヒー牛乳もまた最高だ。

画像5

帰りのバスでは、一同まぶたが重くなる。

あたり一面が暗くなる。
夏休みの本領発揮は夜だ。

まずは花火。
夜でも明るい都会と違って、檜原村の夜は真っ暗だ。
懐中電灯を持って川辺へ下る。

学生時代が懐かしく思う花火。
ここには咎める大人がいなければ、誰かに見られる緊張感もない。
火花が飛び散る様子を見て、朝からの思い出が走馬灯のように流れる。

最後の線香花火を終え、静寂の中、宿へ戻る。
「エモい」なんて言葉で形容してしまっては価値が落ちてしまう気がするが、この場、この一瞬はとてもエモかった。

画像6

宿では夜のお料理タイム。
みんなでラーメンをつくる。
昼にこねた生地が良い感じに固まり、それを製麺機に流し込み、茹でる。
具材を煮込んだり切ったりして準備していく。
スープを入れて、麺や具材を入れれば完成。

画像8

お手製二郎風ラーメン。
夜中に食べるアブナイお味。まさに至高。
幸せ。

画像7

食後にほっと一息ついた頃、ロウソクの立ったケーキが運ばれてくる。
「Happy Birthday to you!」
この数日前に誕生日を迎えた僕へバースデーケーキとプレゼントを用意してくれたのだ。
感無量。
こんなサプライズはない。

画像9

夜な夜な語り合い、まぶたが落ちていく。

1泊2日の夏休み:2日目

翌朝、目覚めの行水。
一同、川へ向かう。
朝の川は冷たい。とても冷たい。とっても冷たい。

画像11

そんな中、川へ入る猛者。
リスペクトだ。

宿へ戻り、クレープ作り。
生地をつくり、フライパンで焼く。
そして、昨日スーパーで買ってきた食材を使って各々が独自にアレンジ。

個性豊かなクレープたち。
しかし、見た目と味は比例しなかったりする。
それもまた面白い。

画像10

その後はグダグダ。
夏休みはゆっくりするのが一番だ。

日が傾き始めた頃、帰路につく。
最高の2日間だった。

それは少年心を思い出させてくれる場所

大人になるとどうしても世間体を気にしたり、こうでなくてはいけない、といった意識が出てしまう。
働く上でそれは悪いことではないが、知らぬうちにストレスがかかっていたりする。

街中の公園で子供たちが遊んでいる光景を見ると、自分も子供の頃そうやって責任なく無邪気に遊びまわっていたことを思い出す。

一度きりの人生を明るく過ごしたいと思うのはみんな共通だと思う。
無邪気だったあの頃を思い出して悲しくなるくらいなら、今を全力で楽しみたいと思う。

そんな現代のオトナにぴったりな場所が檜原村でありへんぼり堂だ。

たった2日間。
でもこの2日間で僕たちは全力で子供になった。
終わればまた都会の森に消えていくけれど、この思い出は絶対に消えない。

いつかこの時を振り返った時、キラキラした思い出に感動する日が来るだろう。

画像12

 

〜〜 へんぼり堂Info 〜〜
東京ひのはら村ゲストハウス へんぼり堂
〒190-0222 東京都西多摩郡檜原村人里1839

〜〜 Special Thanks 〜〜
ザットさんまさきさんなるちゃん、へんぼり堂スタッフ伊藤さん

〜〜 この記事も要check 〜〜

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
ケント・ナガヤ
Twitter:https://twitter.com/kentonewparty
Instagram:https://www.instagram.com/kentonewparty/
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集