100万人に1人のユニークな人間になりたい
僕は7月から東欧の国・ジョージアに滞在しています。
日本人にはあまり馴染みのない国に来ているため、日本にいる多くの友人から珍しい目で見られているだろうと感じることはあります。
実は、ジョージアは多くの国々に対してビザ無しで1年間の滞在を許可していたり、法人税がとても安価という理由から、海外旅行好きな人やノマドワーカーにはよく知られた国でもあります。
首都トビリシにはおそらく100人以上の日本人が滞在しているし、世界一周旅行中に休憩であったり、事業の設立を目的に長期滞在する人にもしばしば出会います。
僕はジョージアに来て以降、出会う日本人が日本では出会えないようなユニークな人たちばかりだと気づきました。
そもそもノマドワーカー自体、日本ではあまり出会ったことがなかったため、そのような働き方をしている人に会えるのは、生き方のお手本にもなります。
他にも、個性を解放して自由に生きている人や、旅に魅せられて自分にとっての生き方を追求している人もいます。
そのような人たちに出会うと、どのように生きていくか、という考えの枠組みが大きく広がっていく感覚を覚え、とても刺激になります。
日本にいるとどうしても周囲の目が気になったり、日本国内でできること、更に言えば、東京という狭いエリアでできることに考えが偏ったりしてしまいます。
そういった意味では海外での日本人との出会いとは、自分を大きく飛躍させ、無限の可能性を与えてくれるものになっています。
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そういったユニークな人に会っていく度に、日本人のすごさを感じることがあります。
政情不安な一部の国を除き、日本人は世界中に点在しています。聞いたことのない国の聞いたことのない都市にもだいたい日本人はひとりやふたりはいたりするものです。
先日訪れた、ジョージアの地方都市・クタイシやジョージアのすぐ南に位置するアルメニアの首都・エレバンでも日本人と出会えました。
忙しい時間を縫ってわざわざ会ってくれた彼らから聞けた話はどれもユニークで面白く、ありがたい限りでした。
インターネットでは見つけられないような情報ばかりが蓄積され、そこにその人自身の人柄が加わり、興味深い話が聞けます。それらは日本ではお金を払わないと聞けないような、濃く深いタメになる実経験の話です。
そんな人たちと直接話せるのも、また海外の良さなのかもしれません。
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最近、自分はどの分野でユニークなのだろう、と思うことがあります。
人口減少社会となる日本では、今後さらに人口は減っていき、比例するように消費活動は停滞していくでしょう。
現在、コロナ禍や円安、物価高などの影響で一時的な不景気となっていますが、今後はそれ以上の長期にわたる不景気が訪れるとの見方もあります。
教育改革実践家の藤原和博は、そういった時代の中で、安定して稼いでいくために「100万人に1人」という希少性あるユニークな人間になることが必要だとしています。
今後、どんどん仕事がなくなっていき、人々の間で稼げる人と稼げない人という二極化が起きてくるでしょう。そのような状況の中で、「100万人に1人」というユニークな人間になって「稼げる人」になることが、生き残る上で大切だとしています。
就職活動でみんなが同じ黒いリクルートスーツを身にまとう姿にもあるように、日本人は周囲に流されて個性よりも同調を重視する傾向にあります。
だから、目立った行動を否定される環境で、人々のユニークさはどんどん削られていくのが日本の現状でもあります。
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僕もまさにそのような同調の中で生きてきました。黒いリクルートスーツを着て就職活動をして、大企業に入ったわかりやすいステレオタイプな人間でした。
そのような経歴にユニークさなど存在しないでしょう。
海外で出会う日本人には、出身校の偏差値とかTOEICの点数などのような目に見える指標は全く関係なく、その人自身のユニークさが魅力だし、強みに映ります。
おそらく「100万人に1人」の希少性とは彼らのような人のことを言うのだと思いました。
将来に対して漠然と感じる不安感はあるけれど、まだまだ時間はあります。
僕はジョージアで生活していることで、100万人に100人くらいの希少さは獲得したと思っています。
だから、より自らの個性やスキルを磨いていき、周囲の目や意見を気にしないように、自分の希少性を高めていきたいです。
それこそが、長い目で見た時の自分の強みになると思っているし、「稼げる人」になる一歩だと信じています。
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サムネイルの撮影場所はトビリシ・コンサートホール(トビリシ)