「歴史上にない個性溢れるワクワクする時代を創りたい!」株式会社Bulldozer代表取締役運転手・パラダイムシフター~尾和 恵美加さん~
今回は株式会社Bulldozer代表取締役運転手・パラダイムシフターとして、芸術家の製作プロセスや思考回路をビジネスに取り入れる「オリジンベースド・アートシンキング」を使って、企業の新規事業開発や人材開発のコンサルティングをしている尾和恵美加さんにお話を伺いました!
プロフィール
出身地:神奈川県
活動地域:東京都内
経歴:新卒で日本IBMにコンサルタントとして入社。エアライン、物流業界をはじめとした複数業界における働き方改革案件に多数参画。デザインシンキングを活用したデリバリーを行う。定量的で定量的でロジカルな考え方で到達できる解に限界を感じ、クリエイティビティの可能性を求め、英セントマーチンの流れを汲むファッションデザインスクールcoconogaccoへ入学。その後、デンマークのビジネススクールKaospilotへにて、自身の好奇心を起点としたビジネス創出を学ぶ。ロジカルとクリエイティブのハイブリットな思考法として、オリジンベースド・アートシンキングを開発し、帰国後にBulldozerを設立。
現在の職業および活動:株式会社社Bulldozer代表取締役運転手・パラダイムシフター
「個性が溢れ、歴史に残るワクワクする時代を創りたい!」
Q:どのような夢やVISIONをお持ちですか?
尾和恵美加さん(以下、尾和 敬省略):ワクワクが溢れる面白い時代になるといいなって思っていて、比喩でいうと街中が美術館で、想像を超えて好奇心を刺激するWow!なトキがあちらこちらに見つけられるような世界をイメージしてます。
例えば、町を歩いていてパッて目に入った人の服は、ファッションショーから出てきた人のようかもしれない。「この服はどういう思考で選んでいるのか?」「この服の生地はどのようにできているのか?」と好奇心をくすぐったりすると、それぞれの個性が見えてその奥にどんな思考があるんだろうってワクワク感を感じます。
そうなってくるとお互いに興味を持って、そこから会話が広がったりますよね。個性を最大限表現している点を尊重しあった結果として、影響し合って新たなる未知な可能性が広がっていき、色んなところでコラボレーションがどんどん生まれていくと思います。これは、ビジネスシーンだと、オープンイノベーションと呼ばれるような状況に近いです。
そのような環境・個と個の関係性が、地球そして未来に人間が移住するかもしれない火星まで広がるような、個性が溢れ、ワクワクする時代が早く来るようにしたいと思ってます。みんなが自分を最大化させて、有機的に作用しあうことで代替不可能な時間が積み重なりますし、こうした自分にしか生きられない時間が長い人生が、幸せな人生だと思っています。
Q:それを具現化するために、どんな目標を立てていますか?
尾和:具現化するためにやっていることは大きく分けて3つあります。1つは、現在の主軸事業であるオリジンベースド・アートシンキング(アート思考)です。メインは、玩具メーカーやシステム会社さんなど企業の新規事業開発部門・人事部門へのワークショップ提供・コンサルティング事業です。芸術家の製作プロセスをビジネスサイドへ応用できるようにプロセスを体系立てたもので、オリジンと呼ばれるその人の哲学やコアの美意識・価値観を起点にします。そこから、時代の流れを読んだり、会社のオリジンを抽出したりしながら、歴史に残る事業想像やイノベーションのタネの創出をサポートしています。その中で重要なのは、want toを起点に、働き甲斐も抽出していくことです。
超少子高齢社会で課題先進国の日本は今、実はとってもチャンスなのです。製造業ができる国民性ってとっても稀有で、そんな貴重な民族が日本人であるということを留学して理解しました。目先の課題を起点にしたソリューションではなく、企業の保有する高い技術力・コアコンピタンスや長い歴史のなかで培われてきた文化を元に、歴史という長い時間軸に残る製品やサービスを生み出せれば、他の先進諸国に見本を提示できます。ですので、日本から、その企業にしか生み出せない、感動のトキをもたらすような事業や働き方ができるようにサポートしています。
2つ目は、10年以内にやりたいことなのですが、義務教育の中に「文化」いう新科目を創ることです。日本は単一民族国家、単一言語、島国で、知らず知らずのうちに一般常識や世間の言う正解に囚われて、自由な発想をすることが難しくなっている瞬間が少なくないように思います。これからは、VUCAといわれるカオスな状況はますます加速していきます。そんな中では、与えられた正解へいかに早く正確にたどり着くかだけではなく、自ら正解を設定できる思考力・意思決定力が欠かせません。
3つ目は、タイムトラベル事業「時代留学」です。同じ時間軸での地理的移動と異なり、時間軸の移動では使用するハードウェア、インフラが全く異なるので、今の一般常識は通用しません。その中で、普遍の真理を見つけたり、自分のオリジンを見つけたりできるサービスの提供を考えています。
自分にしかできないことを自ら作り出せる人を増やせる可能性のある事業、プロジェクトはどんどんやっていきたいなと思っています。
「自分の哲学を磨いていく!」
Q:その目標や計画に対して、現在どのような活動指針を持って、どのように活動していますか?
尾和:抽象度が高く、すべての正解を自分で作っていかなければいけない事業がアートシンキングの事業です。そのため、自分のオリジンを深くしていくことで、事業のスピードもアップします。そのために、今は自分の作った空間に住んでいます。「モバイルハウス」といって、軽自動車の荷台にベニヤ板から自分で作った家を載せている空間があるのですが、これはアートシンキングを体感してもらうための空間であり、自分のオリジン(哲学)の詰まった空間だと感じています。モバイルハウス の中で過ごすことで自分の思考が加速していきます。
さらに以前はやっていなかったことなのですが、最近は本を多く読んでいます。アートファームであるBulldozerの事業は、自由度も高いため、世の中を立体的に理解していくためには、、多様な知見をインプットすることはやはり大切だなと感じています。先輩起業家にオススメしてもらったファイナンスの本や、最近プチマイブームの明治天皇のことを知るため、ドナルドキーンの『明治天皇を語る』など、分野にとらわれずに、これだ!と思った本を読み、私自身のスキルアップにもつなげています。
「本当の幸せとは?」
Q:そもそも、その夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?
尾和:歴史に残るものを創りたいなと思ったことがOL時代にありました。新卒ではコンサルタントをしていたので、思考を巡らせることが、クライアントからもチームからも求められました。知恵を振り絞って出したその施策がどのくらいの期間使われるかはわからないのです。一方で、古代エジプトでつくられたピラミッドはどうでしょうか?作業内容自体は、石をきって積み上げて、結構シンプルだと思います。ところが、ピラミッドは、歴史に残るプロジェクトですよね。プロセスが複雑で難易度が高いからといって、歴史に残るわけではないんだなぁと、発見してしまったわけです。そこから、例えばピラミッドのように、歴史に残る未来を創っていきたいと思ったのが、1つのきっかけです。
さらに私はデンマークへ留学していたのですが、慣れない異国で孤独な時間を過ごす中で「幸せって何だろう?」と考え始めました。そこから幸せの定義をリサーチするプロジェクトを始めたのですが、幸福度の高いと言われるデンマーク人でも、自分の幸せの定義を持っているとは限らない、自分の幸せを見つけることが難しい時代なのかもしれないなって感じました。現代はVUCAの時代なんて風にも、呼ばれますしね。
帰国後は渋谷に暮らし始めたので、ワクワクするものにあふれていると期待していたのですが、街を歩いて1つ1つの建物やモノを見てもワクワクしない。コモディティ化していて、想定を越えたWow!が起こるモノは少なかったのです。帰国前に滞在していたバルセロナでは、大好きなガウディの建造物は、ワクワクしすぎて2時間くらい建物の前に立っていた日は結構あった中で、差が激しく「感情が死ぬ」という経験をしました。そこから、歩いてて、生きてて、もっとワクワクする街になったらいいなと思い、今のオリジンベースド・アートシンキング事業を加速させている活動に至っています。
「生きがいとは?~心から本気でやりたい=want toの世界~」
Q:その出会いの背景には、何があったのですか?
尾和:帰国前、バルセロナで起業しようと思っていた時期がありました。現地で出会った人の腕には、「生き甲斐」と日本語でタトゥーを入れている人も見かけて。「なんで生き甲斐って書いてあるのですか?」と聞くと、「自分の生き甲斐をを探しているんだ。」と答えたのです。
もともとデンマークで知った、IKIGAIという日本語のブームでしたが、バルセロナなどヨーロッパをはじめとする他の先進諸国でも「生きがいとは何か?」「自分の幸せの定義とは何か?」その答えを求めている時代であることを感じました。「みんなやりたいことが分からない。」そんな閉塞感が漂っていることが日本だけではないと思いました。「どう生きたらいいのか」その正解はなく、自分で「どう生きたいか」を見つけていかなくていけません。このどう生きたいか、want toを起点とした意思決定やアクションが、この閉塞感を突破していくためのキーワードです。
Q:最後に個性を発揮したいと悩む世界75億人の方々に向けてメッセージをお願いします!!
尾和:自分が呼吸するのはなぜかを考えることです。呼吸って無意識にするものだと感じています。みんな一般常識に左右されて無意識に判断してしまうと思うので、無意識でやっていることを意識的に変えていくこと。そして、その意識はオリジンを通じて、自分だけの視点で物事を観察して、自分だけの問いを出し、再定義していくこと。「なぜその行動をしてしまうのか?」それを問い直していくと、自分の軸となるオリジンが出てくると思うので、一般常識を取っ払い、自分のオリジンと向き合っていくことは、イノベーションを起こす上ですごく大切なことだと思います。
本当に根底にある無意識と向き合うことって大切ですよね!すごくマクロな視点から未来や時代を観ていて、すごくお話を聞いていて楽しかったです!今回は貴重なお話をしてくださり、ありがとうございました!
----------------------尾和さんの活動、連絡については、こちらから↓↓
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Note:
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【編集後記】
インタビューの記者を担当した野田、安田、土岐です。
歴史から金融、経済まで視野が広くマクロ的な視点で未来を観ていることがとても印象的でした。世界中の人々の生き方や個性を本当に∞伸ばして、共に心が踊るくらいワクワクする社会を創りたい尾和さんの想いを感じました。広い視野でこの時代を柔軟にみているからこそ尾和さんの熱い想いに対してすごく応援したくなりました!尾和さんのますますのご活躍を楽しみにしております。
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この記事はリライズ・ニュースマガジン“美しい時代を創る人達”にも掲載されています。
https://note.com/19960301/m/m891c62a08b36
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