「組織」と「個人」の論理は対立する
組織のなかでいち現場のメンバーとして働きながら、頭のなかで経営陣の人たちはどんなことを考えてるんだろうなということを想像していると、『現場のメンバーと経営陣のべき論は相対することが多いな』ということを感じる。
というか実際、ブログのライティングをやらせてもらってる関係で、ありがたいことにインターンの身分ながら社長とはそこそこ話す機会がある。
そこそこ話す機会があるし、ブログを書くときはできる限り社長になりきって文章を書く。
気持ちだけでもマネジメントする側になってみると、うっすらだけどマネジメントする側の気持ちってこんな感じなのかなというのがある一方で、いや、だけど現場の気持ちとしては、、みたいなこともなくはない。
例えば『モチベーション』。
経営する側は、間違いなく現場のメンバーのモチベーションに気を配るべきだ。
『仕事はモチベーションでするものじゃない』とか言ってる場合じゃない。
でもだからと言って、現場のメンバーは『経営陣はぼくたち私たちのモチベーションを維持させる仕組みを作るべきだ!』というのも、なんか違う気がする。
外的環境によって大きく左右されるモチベーションなら、たかが知れている。
多少の波は受容するとして、でもプロとして絶対に超えてはいけない線は下回らないように、できる限り波立たせないように、自分のなかでモチベーションを仕組み化してしまうか、内なる炎を焚かせ続けるべきだ。
前提として個々でモチベーションは管理するべきだけど、マネジメントする側はそこで『モチベーション管理は個々でやれ!』と言ってはダメで、極力モチベーションの保てる環境を整備するべき。
あともう一個例を挙げるとすると『仕組み化』と『属人化』。
組織としては、絶対に業務は仕組み化したほうがいい。
その人が回らないような業務フローにしていると、その人が急に辞めたときや、怪我や病気などで仕事ができないときに、会社全体の業務がストップしてしまう。
あとは仕組み化しないと組織として大きくなっていかないから、主にはリスクヘッジと組織拡大のために、経営陣は業務の仕組み化に全力を尽くすべき。
でも一方で現場の人たちの視点からすると、仕組み化された業務をやるよりも、属人性の高い業務をやっているほうが、やりがいを感じるひとが多いはず。
それが重荷に感じてしまうひともいるかもしれないけど、少なくとも『この会社にはあなたが必要だ!』と言われて、嬉しくないひとはいない。
そんな感じで、同じ組織のなかでも経営側と現場側の『べき論』が食い違うことは多い。
ただ、食い違ってるんだけど別にどっちかが間違っているわけではなく、むしろどっちも正解で。
それで、たぶん組織のなかで完全なマネジメント側や、完全に現場の人間っていうのは少なくて、時と場合に応じてマネジメントの立場になったり、現場の立場になったりするひとが大半のはず。
両立場の気持ちが分かるからこそ、とりあえずの対処法としては、両者のべき論を受け入れて、あえてのダブルスタンダードで臨むのがいいんじゃないかなあというのが最近の考え。
あのときはああ言ってたのに、いまとは理屈が違うじゃん!で全然いいと思う。
個人と組織の利益、どちらを最大化させるべきか、どちらのべき論が優先させるべきか、そのときそのときで、都合よく使い分けていくべきだなという話。
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