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そのコンテンツの「最高点」はどこか?
オリラジあっちゃんのYouTubeチャンネル登録者数が、100万人目前です。
昨日は、箕輪さんとの対談動画を取り上げて、最近よく言われている『認知と信用』の話について書きました。
そして、その動画内で話されていた別のトピックも面白かったので、今日も昨日と同じ動画を取り上げます!
今日は『コンテンツの最高点と、扱うテーマに応じたパイの大きさ』について。
箕輪さんが編集を手がけた、『メモの魔力』という本が話題になっていますよね。
動画中では36万部を突破したと言っていました。
ところで、『メモの魔力』では、本の表紙に著者のSHOWROOM前田さんの顔が出ていません。
一般的に、起業家の方が書いた本は、その方の顔が全面に出ていることが多いです。
実際、同じく前田さんが書いた『人生の勝算』では、前田さんの姿が表紙に出ています。
ではなぜ、『メモの魔力』では前田さんの顔が出ていないのでしょうか。
これについて、箕輪さんは『100万部売るため』と動画中で言っていました。
しかし、もしそうならなおさら、前田さんの顔というか存在を全面に押し出していったほうがいい気もします。
実際、箕輪さんも『前田裕二の顔を出せば10万部は確実』と言っていました。
ではなぜ前田さんの顔を出さないのかというと、『メモの魔力』が目指しているところが、10万部ではなく100万部だからです。
箕輪さんいわく、前田さんについてはベンチャー界隈以外では『胡散臭い』や『チャラい』といったマイナスの評判もあるそうです。
ビジネス界隈だけをターゲットにして、10万部や20万部を目指すなら前田さん推しでいけますが、100万部に到達しようと思ったら、ビジネス界だけでなく、主婦層や高齢者層も取り込んでいく必要があります。
だから、あえて前田さんの顔を出さずに表紙は『メモの魔力』という文字だけにして、少しスピリチュアルな雰囲気を醸し出しているそうです。
逆に、明石ガクトさんの『動画2.0』では、打ち合わせの際に明石さんが箕輪さんに対して『ベストセラーにしたい』と言ったそうですが、箕輪さんは『売れて意味があるの?』と返してそうです。
明石ガクトさんの『動画2.0』では、とりあえずたくさん売ることがゴールではなく、『田舎の高校生が装丁がカッコよかったからたまたま手にとってみたらめちゃくちゃハマって、擦り切れるまで何回も読み込んで、そして動画クリエイターになろう!と決心して明石ガクトに会いに来ること』だと定義していました。
仮に部数を伸ばすことが目的にするのであれば、テーマを動画にしぼらずにメディアというところまで抽象化させて、そのうえで、あかしさんの人生論くらいまで広げれば、ある程度は部数は伸ばせます。
しかし、例え部数自体は2万部や3万部でも、濃い読者を作ることがこの本の目的なので、それはせず、動画一本でいったのだといいます。
このようにして、例え同じ『起業家が書いた本』でも、『その本を出版することによる最高点はなにか?』というのを考え、それに準じた内容、プロモーションをしていきます。
箕輪さんの指摘していたいまの大半の編集者の問題点として、『なんとなく視聴率15%くらいを目指してること』があります。
今回の例で言えば、前田さんのように視聴率30%の国民的に人気番組を目指すわけでもなく、明石さんのようにたとえ3%でも、濃い視聴者を獲得するののでもなく、ボヤッと『とりあえず15%くらい』を目指してしまっているということです。
言い換えると、『そのコンテンツの最高点が明確になっていない』ということですね。
ただ、30%の国民的ヒットを狙うのはまだいいとして、3%でも濃い読者を作る方向に編集者が振り切れないのは、『本の部数で評価が決まってしまうから』だと言います。
擦り切れるまでボロボロに読んだ読者も、サラッと斜め読みした読者も、部数自体は『1』ですもんね、、、
箕輪さんの場合は、例え3万部でも濃い読者を作ることさえできれば、あとからいくらでもマネタイズできる方法を知っているから、視聴率3%のとがったコンテンツを作ることができると言っていました。
今風に言うなら、『コミュニティ化』です。
だから、最高点に応じて柔軟にテーマの抽象度やプロモーションの方法を変えることができます。
そして、『最高点から逆算したコンテンツ作り』というのは、本だけでなく、比喩に出したテレビはもちろん、いろんな場面で使うことのできる考え方です。
ただなんとなく、できるだけ多くの人に届いてほしいなーではなく、これを作ることによって、どういったメッセージを、どういった人に届けたいのかといったこところを明確に定義して、それに応じた柔軟な作り方、届け方をすることは大事だなと改めて感じました!
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