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「生産性」と「自分はどう生きていきたいか」を考えることは同義
職業人としてではなく、個人としてどのような人生を送りたいのか、仕事以外では、人生の時間をなにに使いたいのか。今よりはるかに強く、生きる意味について問われる時代がやってくる――それこそが高生産性社会を迎えるにあたって、多くの人が直面する課題なのかもしれません。
(『自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方』より)
ちきりんさん著『自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方』を読みました。
今日はその感想、後編です!
前編はコチラ↓
昨日のnoteでは、『どうすれば生産性を上げられるのか』について書きました。
しかしあるとき、生産性の向上について考えることは、そのまま『自分の生き方』を考えることにつながると気づきました。
『生産性』というと、『合理的』などの言葉と結び付けられて、つい無機質でロボットのような生活を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、実は全くの逆で、むしろ生産性を上げることによって、ぼくたちは豊かな生活を送ることができるようになります。
なぜならば、生産性が上がるということは、いままでよりも少ない希少資源(=時間、お金、労力)の投入で、いままでと同じ量のアウトプットを出せるようになるということだからです。
つまり、余った時間やお金を、どのように使うのかが問われるということ。
これはまさしく、『自分の生き方』を問われていることにほかなりません。
今日のnoteの冒頭で引用させてもらったように、これからどんどん高生産性化が進む社会のなかで、ぼくたちが迎える課題は『どのように生産性を上げるのか』ということ以上に『生産性を上げて、それで一体どうしたいのか?』ということです。
それでこのとき、ぼくたちには大きく2つの選択肢があります。
『全投入型』と『メリハリ型』です。
(『自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方』より)
まず『メリハリ型』は、いままでと同じ量のアウトプットを、いままでよりも少ないインプットで出して、余った時間やお金を別の好きなことに使うというタイプです。
例えば映画を見たり、漫画を買ったり、旅行に行ったりすることです。
言ってしまえば、これは生産性を向上させたことによる『ご褒美』なので、わざわざこのときまで『生産性』を意識する必要はありません。
好きな映画を何回も繰り返し見たっていいし、旅行に行って何もせず、ただのんびりと過ごすだけでもいいのです。
生産性の観点から見れば、同じ映画を何回も見るより、違う映画を1回ずつ見たほうが得られるものが多いかもしれないし、旅先でも積極的にアクティビティに取り組んだほうが、現地のことを深く知れるかもしれません。
でも、もしその人が何回もその映画を見たいと思ったり、旅先ではただのんびり過ごしたいと思ったりしたのならば、それがその人にとっての幸せです。
これが、『生産性を上げることによって、豊かな生活を送れるようになる』のからくりになります。
そして『全投入型』。
これは、例えばいままで10時間かかっていた仕事が、生産性を上げることによって8時間で終わるようになったときに、『じゃあ浮いた2時間で映画を見よう!(=メリハリ型)』ではなく、『じゃあその生産性の高いやり方でもう2時間仕事して、明日の仕事も少しでも終わらせよう』とすることです。
『高い生産性』と『長時間労働』は決して相容れないものではなく、むしろなんらかの分野でトップレベルを目指すのであれば、『高い生産性』で『大量の時間や労力を投入する』ことが求められます。
ただ、いくら効率的なやり方でも、同じ対象に希少資源を投入し続けていると、どこかのタイミングでアウトプットの増加量が落ちるときがきます。
『学習曲線』と呼ばれる概念です。
(『自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方』より)
最初のころは、投入した時間に伴って成果レベルも順調に上昇していくのですが、ある程度の域にまで達すると、成果レベルの上昇スピードが鈍化します。
みなさんも、思い当たる経験があるのではないでしょうか。
ここで、もし『生産性』のみを重視するなら、ある程度のレベルまでいったタイミングで、次の新しい分野なり物事に取り組んだほうがいいです。
ただ、もしその分野なり物事なりに対して、趣味として『上達の楽しみ』を味わうためではなく、トップレベルで競うことを目的とするのであれば、成長スピードが鈍化しても、希少資源を投入し続けるべし。
『生産性』は下がりますが、素人の目には見分けがつかないほんのちょっとした差が、トップレベルでの勝敗を分けることにつながります。
しかし、やっぱり生産性自体はそれほど高くないので、いくつもの分野に対してそんな希少資源の使い方はできません。
せいぜい1つか2つ、多くて3つくらいまででしょうか。
この『ある程度の生産性を無視してでも、希少資源を投入し続けたい場所』を考えることもまた、『自分の生き方』について考えることとつながります。
ぼくはやっぱり、文章を書くことというか、何かを伝えるということはずっとやっていきたいことなので、その分野に自分の希少資源を投入し続けられるような体制を作るためにも、他の分野で生産性を高めることが大事だなと感じました。
ということで、どうすれば生産性を上げられるのかという問いは、そのまま『自分は何を大事にして生きていきたいのか』という重要な問いにもつながっているんだという話でした!
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![藤本 健太郎](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/108866428/profile_a283a47aa34eb0ba7b92b3d05bb04915.jpg?width=600&crop=1:1,smart)