同發で排骨カレーを
この前中華街の裏メニューについてちょっと書いたけど、書いたそばからその時取り上げた同發の排骨カレーを再び食べたくなってしまった。
どうなるともう、頭の中にカレーが浮かんでしまうのですね。
そしてそのイメージを消すのは、かなり難しい。
と言う事で、中華街へ出かけてしまった・・・と。
春期で修学旅行を行う学校は結構多くて、この日も学生服や私服を着た子供達が中華街を埋め尽くしていたけど、彼らはちゃんとした店に入って食事をする事はほぼ無いので、気にしないで同發本館に向かう。
週末だと行列ができているこの店、実は歴史が古い店の一つで、焼き物(叉焼など)の専門店から始まった店で、日本語が怪しいスタッフがアテンドしてくれた事を思い出すけど、それは昭和時代の話で今はそんな事は無い。
随分前の事だけど、中華街に会社の事務所があってそこに通っていた時は、この店でよくランチを食べていた。
勿論その頃からカレーはよく食べていたけど、「排骨カレー」はちょっと贅沢品だったので、収入が上がって余裕ができてから食べた事を思い出す。
(作り方は以前の記事に書いたので割愛)
今回は、アスパラを鹹魚(ハムユー:塩漬け発酵させた干し魚)とガーリックバターで炒めた今月のお勧め料理も食べたかったってのもある。
鹹魚はその独特の塩気と匂いや味わいがクセになる美味さを生むのだが、香港で鹹魚炒飯を始めて食べた時は随分塩気がある臭い炒飯だと感じたっけ。
でも、もう一回あれが食べたいって気分にさせられ、気付けすっかり虜になってしまった。
鹹魚のクセは日本人には受けないと、調理人が本格的に導入せずに料理を作ってきた歴史があって、同發では使ってもどこに入ってる?・・って思うくらいにしか入れてないイメージがあった。
え?
と思うほど鹹魚が使われている??
ここまでしっかり使うようになったんだ・・と感動しつつ、これなら鹹魚がストックされているうちに鹹魚炒飯をオーダーするのもあり?・・と悩んだのも事実。
いやいや今日は「排骨カレー」を食べにきたんだよね?って自分に突っ込む始末。
排骨カレーは、排骨をツマミながらビールを飲む、という楽しみもあるんだが、アスパラを食べるので同時に肉系の料理を、と考えて焼売をオーダーしていた。
同發の焼売は貝柱系のものだが、シウマイで有名な崎陽軒の味わいよりは遙かに肉系の味がする中華街ではよくある味付けだ。
そのまま食べても美味しいし、辛子をつけて食べても良い。
・・・と料理を楽しんでいるうちに、本日の目的「排骨カレー」がやってきた。
これが食べたかったのですよ。
ちなみにご飯は少なめでオーダーしてます。
カレーは塩も穏やかで、カレー風味なとろみの強いスープとも言えなくない感じ。
でもタップリ入っているタマネギの甘さと豚肉の味わいがあって、懐かしさを伴う楽しさがあった。
このカレーが出ると知らない観光客は「あれは何?」という顔をしたり、ゴソゴソと噂話をするような気配が一気に増えるのが面白い。
試してみたい人は、メニューになくても「カレー」とか「排骨カレー」とかを当たり前な顔をしてオーダーして欲しい。
ただし、塩味が薄いって感じる可能性もあるし、ちっとも辛くないって事も知っていて欲しいしのも事実。(塩が足りないと思ったら、醤油をちょっとかけてみて)
それにしても、食べ物の記事を書くとまた食べたくなるって、不思議ですな。