肩関節のリハビリテーション①
肩峰下滑液包炎
85%で注射を実施
疼痛消失まで17.6週、注射の平均本数10.7本
↓
除痛目的での連続使用は腱断裂、ステロイド性関節症のリスク+
病態
①腱板断裂が小さく断裂経過時間を短く、発症年齢が比較的若い症例
↓
浮腫以外には著変がなく、わずかに断裂部に一致した発赤や充血がみられる
→絨毛の増生はみられるが、滑液包の基本構造は保たれる
②中等度断裂、数ヶ月の羅病期間を有する
↓
肩峰下滑液包の肥厚が著明
断裂部を中心とした腱板側の滑液包は充血しビロード状変化
滑膜は乳頭状の増生や表層への脂肪滴の浸潤が著明
③大きな腱板断裂で長期間放置されている場合
↓
消失した腱板の代償をするが如くに肥厚した滑液包が存在
組織学的に規則正しい滑膜構造の消失
増生した滑膜細胞が一面に広がる
→無構造な硝子様変性所見がみられる
①〜③までどの症例でも炎症細胞の浸潤は認められない
→年齢と羅病期間との関連性が強い
解剖
知覚神経終末→生理的刺激を伝達可能な別のエネルギーに変換するTrannsducerとしての働きもある
肩峰下滑液包は肩峰下面と腱板との間のGliding Mechanismに関与。自由神経終末以外に数種類のMechanoreceptorが存在する。これは肩関節のKinesthesiaに関与する。
烏口肩峰靱帯、肩峰下滑液包、肩腱板に神経終末が多数存在する。
Pacini、Ruffini、Golgiの機能的神経終末 54.3%、自由神経終末29.2%が存在。
肩峰下滑液包 機能的神経終末35.8%、自由神経終末50.7%
烏口肩峰靱帯 機能的神経終末52.7%、自由神経終末39.2%
腱板滑液包側で神経終末の総数量は多い
→発症後2ヶ月以内より、2ヶ月以上の症例において減少する。Cuff Tear Arthropathy含め肩関節における運動制御機構が破綻していく過程に関与する。
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