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hacomonoのインサイドセールスが行うハウスリード掘り起こしのコール内容を解説します

こんにちは!ウェルネス業界特化型SaaS hacomonoでインサイドセールスリーダーをしている樋口です。

インサイドセールスが好きで新卒からほとんどインサイドセールス1本でキャリアを歩んできました。

前回こちらの記事↓でhacomonoインサイドセールスが行う新規流入へのコール内容を解説しました。

BDR編はこちら↓↓


そして今回の記事では前回の新規流入対応に引き続き、ハウスリードの掘り起こしトークの解説を行います。

まだまだ未熟で日々改善を繰り返しているhacomonoインサイドセールスチームですが、インサイドセールスに取り組む方の参考になれば光栄です。

今回の記事のように私のTwitterでもインサイドセールスの現場で学んだノウハウや今すぐ使えるTipsを発信しているので、興味がある人はフォローしていただけると幸いです。


前提整理〜hacomonoとは〜

コール内容と解説を行う前に前提を整理します。

株式会社hacomonoは「ウェルネス産業を、新次元へ」をミッションにフィットネス業界や運動スクール業界向け店舗運営システム「hacomono」の開発・提供を行なっています。

これまで、アナログで行われていた入会・決済・予約・顧客管理を全てオンラインで一元化することで、スタッフが本来行うべき価値ある業務に取り組むことができ、2023年4月時点で全国3000以上の店舗で利用いただいています。


hacomonoインサイドセールスのトーク内容を公開!

では、早速、とあるhacomonoインサイドセールス(掘り起こし編)のトーク内容を公開します。

トーク内容を公開する前に、今回のコール詳細は下記とします。

リードソース:Web広告(Facebook)←昨年7月にCV
コンバージョンポイント:製品資料ダウンロード
業種:パーソナルトレーニングジム
自社導入の決裁者
顧客情報(HPから取得)
・横浜市内に3店舗経営
・5月に新店舗出店という情報をSNSにて確認
・現在予約システムの導入はなさそう
・料金形態は月額制

コール内容は下記のようになりました。

IS:お世話になります。株式会社hacomonoの樋口と申します。以前にお問合せいただいていた資料の件でご連絡したのですが、セッションなど今少し大丈夫でしょうか?

顧客:はい、大丈夫です。

IS:昨年の7月に弊社の製品資料をお問合せいただいておりまして、その際は情報収集をしていたとお伺いしていたのですが、弊社のことって覚えていただいていますか?

顧客:はい、覚えていますよ。

IS:ありがとうございます。SNSで5月に4店舗目をOPENすると拝見してご連絡させていただいたのですが御社のような複数店舗を運営する店舗だと将来的な店舗展開を見据えて売上だけでなく顧客データなどもしっかり管理をできるようにしていきたいと相談いただくことが多いのですが、すでに今もしっかり取り組まれていると思いますが、そういった今後の店舗拡大に向けた顧客データの活用とかってご関心ありますか?

顧客:そうですね。

IS:ありがとうございます。今は顧客データなどに関しては各店舗どのように管理していますか?

顧客:エクセルに入力しています。

IS:顧客の予約などの利用状況もエクセルに入力されているんですかね?

顧客:いえ、予約状況とかセッションの内容はカルテに記載しています。

IS:そういった顧客情報を用したいというお声が多いんですけど、御社では考えられたことはありますか?

顧客:そうですね、ないことはないですができてはないですね。

IS:ありがとうございます。なかなかデータを活用できない要因でいうとどんなところがありますか?

顧客:んー...

IS:例えばデータの抽出がすぐにできないとか、どういう風に活用したらいいか分からないなどを要因として挙げられることが多かったりするんですが〜

顧客:そうですね。その辺りはあると思います。

IS:ありがとうございます。データの活用でいうと、これまでの退会傾向を分析して、傾向に近い顧客に対してフォローを行なって退会率の抑制を行ったり、クロスセルの可能性の高い顧客の抽出を行いたいと弊社の導入企業ではお声としていただくことが多いのですが、御社ではどのようなことがやっていきたいですか?

顧客:退会率を抑制するための取り組みはしていきたいですね。

IS:差し支えない範囲でお伺いしたいのですが、退会率って今だと何%くらいになりますか?

顧客:大体、8%くらいですかね。

IS:ありがとうございます。8%の退会率をどれくらいまで下げれたら良さそうですか?

顧客:5%とかできたらいいですね。

IS:そうですよね。退会率が下がれば今後の御社の店舗展開にとってどんなメリットがありますか?

顧客:店舗が増えて会員数が増えるので、売上への影響は大きいと思います。

IS:そうですね。他に店舗運営についてお困りのことってあったりしますか?

顧客:予約の対応も各店舗でLINEでやってるんですが、各店舗1人で回しているので負担になっていますね。

IS:ありがとうございます。1日あたりLIINEの対応ってどれくらいあるんですか?

顧客:どれくらいっていうと分からないんですけど、業務終わりに家で遅い時間に対応してたりもするので結構スタッフの負担になってるかなと思っています。

IS:なるほど。今スタッフさんが手動で対応している予約もLINEじゃなくてWeb予約ができたらスタッフさんもお客様も便利になりそうですよね。

顧客:そうですね!

IS:ちなみになんですが、御社であればこれまでWeb予約の導入とかも検討したことがあるんじゃないかと思うんですけど、これまで導入してこなかった理由ってありますか?

顧客:検討したことはあるんですけど、そこまで費用かけることじゃないかなと思って入れてこなかったです。

IS:そうだったんですね。ただWeb予約だけじゃなくて、さっきお話したデータ分析と活用ができて今後の会員獲得や退会率の低下にも活用できたらご検討ってできそうですか?

顧客:そうですね。

IS:ありがとうございます。弊社で提供しているhacomonoというシステムが今、問い合わせやLINEでしている予約だったり、エクセルや紙で行なっている顧客管理、決済をオールインワンで管理できるんですけど、予約システムと顧客管理が連携しているので、会員様に普通に予約を取ってもらってセッションをしているだけでさっき話した顧客データを蓄積することができるんですよ。

顧客:はい。

IS:実際、全国xx店舗を展開するA社やB社でもご導入いただいていて同様のデータ活用や店舗運営の効率化というところで効果を実感いただいているのですが、そういった他社事例を踏まえて、御社の今後の展開の中でどのようなお力添えができるかのディスカッションができればと思うのですが、早速にはなるんですが明日の午前中とか1時間ほどお時間いかがでしょうか?

顧客:11時であれば大丈夫です。

IS:ありがとうございます。では、明日の11時からGoogle meetというツールを使ってお打ち合わせができればと思います。詳細はこの後お伺いしているメールアドレスにお送りしますので、ご確認お願いいたします。明日のお打ち合わせなんですが、パーソナルジム様を担当しているxxという者が担当しますので、いろんなお客様のお悩みとかもたくさん知ってるので、いろいろ深いお話ができると思います。

顧客:分かりました。

商談設定完了!!

IS:もう少しだけお伺いしたいのですが...ここからBANTを中心にさらに問題・課題・目標などのヒアリングを行う。

具体的にどのようなことを意識しているのか解説していきます。


①導入トーク

IS:お世話になります。株式会社hacomonoの樋口と申します。以前にお問合せいただいていた資料の件でご連絡したのですが、セッションなど今少し大丈夫でしょうか?

顧客:はい、大丈夫です。

IS:昨年の7月に弊社の製品資料をお問合せいただいておりまして、その際は情報収集をしていたとお伺いしていたのですが、弊社のことって覚えていただいていますか?

顧客:はい、覚えていますよ。

掘り起こしでのアプローチ時は必ず以前の接点を冒頭でお伝えし、初めましてではないことを顧客に理解してもらいます(嘘はいけません)。

ここで以前の接点を覚えてもらっていることが理想ですが、覚えていなくても問題はありません。


②メイントーク(連絡した理由&問題質問)

以前の接点の確認ができたら「なぜ、連絡したか?」を端的に伝えます。

IS:ありがとうございます。SNSで5月に4店舗目をOPENすると拝見してご連絡させていただいたのですが御社のような複数店舗を運営する店舗だと将来的な店舗展開を見据えて売上だけでなく顧客データなどもしっかり管理をできるようにしていきたいと相談いただくことが多いのですが今もしっかり取り組まれていると思いますが、そういった今後の店舗拡大に向けた顧客データの活用とかってご関心ありますか?

顧客:そうですね。

今回はSNSで新店舗のOPEN情報を拝見しているので、そのまま伝え、顧客データの活用に興味があるのではないかと仮説を伝えました。

掘り起こしでアプローチの際に大切なのは顧客の問題を発見すること。すなわち問題質問が大切になります。

問題というと〇〇に困っているというマイナス面を考えがちですが、問題はマイナス面だけでなく、プラス面、興味・関心があることも含まれます。

ですので、今回は「関心はありますか?」という問題質問を仮説と共に当てています。


③メイントーク(状況質問&問題の深堀)

IS:ありがとうございます。今は顧客データなどに関しては各店舗どのように管理していますか?

顧客:エクセルに入力しています。

IS:顧客の予約などの利用状況もエクセルに入力されているんですかね?

顧客:いえ、予約状況とかセッションの内容はカルテに記載しています。

IS:そういった顧客情報を用したいというお声が多いんですけど、御社では考えられたことはありますか?

顧客:そうですね、ないことはないですができてはないですね。

顧客の関心ごとをヒアリングできたら、状況質問をして現状を把握します。

SPINの書籍にも記載されていますが、状況質問は尋問にならないように可能な限り数は少なく、必要な情報をヒアリングしましょう(リアクションをしっかりすることで顧客も話しやすくなるので意識するとGood)。

IS:ありがとうございます。なかなかデータを活用できない要因でいうとどんなところがありますか?

顧客:んー...

IS:例えばデータの抽出がすぐにできないとか、どういう風に活用したらいいか分からないなどを要因として挙げられることが多かったりするんですが〜

顧客:そうですね。その辺りはあると思います。

状況を把握する中で、顧客データを活用したいができていないという問題があることが分かりました。ここを深堀ります。

最初はオープンクエスチョンで顧客に話してもらうことを意識しましたが、上手く回答を引き出せそうになかったので、条件付きクローズドクエスチョンで問題の要因を質問します。

改めてこのトーク内容を見返すと、クローズドクエスチョンで問題の要因を引き出した後に、「他にはありますか?」と顧客が自ら答えてもらえるとよかったと思います。

インサイドセールスとして、顧客が自ら話したのか、こちらから引き出した(言わせた)かで確度は大きく変わるので、可能な限り顧客が自ら話してくれるような働きがけを行いましょう。

③メイントーク(示唆質問・解決質問)

IS:ありがとうございます。データの活用でいうと、これまでの退会傾向を分析して、傾向に近い顧客に対してフォローを行なって退会率の抑制を行ったり、クロスセルの可能性の高い顧客の抽出を行いたいと弊社の導入企業ではお声としていただくことが多いのですが、御社ではどのようなことがやっていきたいですか?

顧客:退会率を抑制するための取り組みはしていきたいですね。

IS:差し支えない範囲でお伺いしたいのですが、退会率って今だと何%くらいになりますか?

顧客:大体、8%くらいですかね。

IS:ありがとうございます。8%の退会率をどれくらいまで下げれたら良さそうですか?

顧客:5%とかできたらいいですね。

IS:そうですよね。退会率が下がれば今後の御社の店舗展開にとってどんなメリットがありますか?

顧客:店舗が増えて会員数が増えるので、売上への影響は大きいと思います。

顧客の問題を引き出せたので示唆質問と解決質問を行い、潜在ニーズの深刻化と顕在化を行います。

私もそうでしたが、示唆質問って難しいよな〜と感じている人も少なくないと思います。

しかし、インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイドの著者・茂野 明彦さんのSPIN勉強会で教えていただいたのですが、示唆質問の1つとして問題の具体化があります。

引き出した問題に対して、「何件不足しているのですか?」「いつまでに達成する必要があるのですか?」など、定量的に具体化を行う質問自体が示唆質問になります

この具体化の質問は難易度はそこまで高くないため、すぐにでも取り組めると思います(具体的な数字を聞くことは少し躊躇するかもしれませんが、枕詞を有効に活用し、1歩踏み込んで質問してみましょう)。

そうして、顧客の問題を具体化できたので、「退会率が下がれば今後の御社の店舗展開にとってどんなメリットがありますか?」と解決質問を行いました。(「〇〇ができたらどんなメリットがありますか?」は解決質問として汎用的に使えるため覚えるといいです)

ここでは顧客が解決するメリットを答えてくれましたね。


④メイントーク(問題の展開)

IS:そうですね。他に店舗運営についてお困りのことってあったりしますか?

顧客:予約の対応も各店舗でLINEでやってるんですが、各店舗1人で回しているので負担になっていますね。

IS:ありがとうございます。1日あたりLIINEの対応ってどれくらいあるんですか?

顧客:どれくらいっていうと分からないんですけど、業務終わりに家で遅い時間に対応してたりもするので結構スタッフの負担になってるかなと思っています。

IS:なるほど。今スタッフさんが手動で対応している予約もLINEじゃなくてWeb予約ができたらスタッフさんもお客様も便利になりそうですよね。

顧客:そうですね!

退会率の改善という課題を引き出しすことができましたが、他の問題・課題を探ります。

この際に使用する質問が「他にもありますか?」です。

私の感覚的な話にはなりますが、冒頭で時間の確認を行った上で、ここまで顧客が話してくれていたら、話を展開しても問題なく回答してくれます。

「他に店舗運営についてお困りのことってあったりしますか?」と質問をしたら予約対応について潜在課題があることが分かりました。

ここではあまり深堀はできず、潜在課題を深刻化することはできませんでしえたが、最後に「今xxしているところを〇〇できたら、便利になりそうですね」とテス等クロージング(解決質問)を行うとYESを引き出すことができました。

⑤メイントーク(失注リスクの確認)

IS:ちなみになんですが、御社であればこれまでWeb予約の導入とかも検討したことがあるんじゃないかと思うんですけど、これまで導入してこなかった理由ってありますか?

顧客:検討したことはあるんですけど、そこまで費用かけることじゃないかなと思って入れてこなかったです。

IS:そうだったんですね。ただWeb予約だけじゃなくて、さっきお話したデータ分析と活用ができて今後の会員獲得や退会率の低下にも活用できたらご検討ってできそうですか?

顧客:そうですね。

顧客の抱える問題・実現したい目標・それらのGAPである課題・課題の要因ヒアリングでき、この時点で「hacomonoであれば顧客に価値提供ができる。商談を打診しよう」と私は頭の中で考えています。

このまま、クロージング(商談打診)を行っても問題なく商談化できると考えますが、私たちインサイドセールスはただ商談を作るだけでなく、受注になる商談を作る必要があるため、失注リスクを確認しました。

ここでは「これまで検討したことはあると思うが、なぜ導入してこなかったのですか?」という質問を行い失注リスクを確認しています。

ここで顧客が話した内容は確実に商談時にケアし、解決する必要があるため可能な限り引き出しておきたい内容になります(インサイドセールスの段階から顧客の懸念は問題ないことを伝えられるとGood。嘘はダメですが)


⑥クロージング(商談打診)

IS:ありがとうございます。弊社で提供しているhacomonoというシステムが今、問い合わせやLINEでしている予約だったり、エクセルや紙で行なっている顧客管理、決済をオールインワンで管理できるんですけど、予約システムと顧客管理が連携しているので、会員様に普通に予約を取ってもらってセッションをしているだけでさっき話した顧客データを蓄積することができるんですよ。

顧客:はい。

IS:実際、全国xx店舗を展開するA社やB社でもご導入いただいていて同様のデータ活用や店舗運営の効率化というところで効果を実感いただいているのですが、そういった他社事例を踏まえて、御社の今後の展開の中でどのようなお力添えができるかのディスカッションができればと思うのですが、早速にはなるんですが明日の午前中とか1時間ほどお時間いかがでしょうか?

顧客:11時であれば大丈夫です。

IS:ありがとうございます。では、明日の11時からGoogle meetというツールを使ってお打ち合わせができればと思います。詳細はこの後お伺いしているメールアドレスにお送りしますので、ご確認お願いいたします。明日のお打ち合わせなんですが、パーソナルジム様を担当しているxxという者が担当しますので、いろんなお客様のお悩みとかもたくさん知ってるので、いろいろ深いお話ができると思います。

顧客:分かりました。

商談設定完了!!

IS:もう少しだけお伺いしたいのですが...ここからBANTを中心にさらに問題・課題・目標などのヒアリングを行う。
そしていよいよクロージング(商談打診)です。

まずは私たちがどのような商品を提供していて、顧客の抱える問題をどのように解決できるかを伝え。その上で、日程調整を行います。

今回も解決質問で明確にYESをもらっているため、「打ち合わせはいかがですか?」ではなく、日程打診まで行いました。

日程打診をいきなり行うことが苦手という方もいるかもしれませんが、先方が望んでないのであれば「今は打ち合わせは大丈夫です」と断ってくれるので、個人的には積極的に商談打診は行った方がいいと考えています。

もし、商談打診をするも断られたとしてもネガティブになる必要はありません。

タイミングが今ではないだけですし、これまでに顧客の状況についてかなりお伺いできたので、この情報を元に今後さらに役に立てるコンテンツを届けていけば、将来きっと有効商談に繋がるはずです。


まとめ

以上、hacomonoインサイドセールスが行うハウスリード掘り起こしコールについて解説しました。

掘り起こしコールを行う際に大切にしているポイントは以下の4点です。

①過去の接点を伝え、覚えているか認識を合わせる
②なぜ今・なぜあなたに連絡しているかを端的に伝える
③自社製品ではなく、顧客の関心ごとについて話をする
④テストクロージングでYESをもらう

インサイドセールスとして特別なことは行っていませんが、当たり前にやるべきことを私たちhacomonoインサイドセールスチームでは徹底しています。

この積み重ねが1件の商談になり、1ヶ月の目標達成に繋がります。


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