hitoeの分析
今回はhitoeのご紹介です
トレーニング用足袋シューズの中でも最も素足感覚に近い仕様で作られた靴になります。
公式HPでは、【余計なものを排した「鍛える靴」。日本古来の「禅」の精神につながるものと考え「ヒトエ(単)」と命名しました。】と書いてるようによけいな物はいらないといったところですね。
そんなhitoeと並んで人気なのがKINEYAの作る「無敵」です!
商品詳細は図に書いてるとおり、かなり薄い作りになっています。
似て非なるこの2種類の足袋型トレーニングシューズ!
作り方も違えば形や素材も違うものになっています。
hitoeの話に戻りますが、hitoeの作りは、いたってシンプル。
縫い目のない靴下やセーターなどをいろんなメーカーで出してるのを見たことがあると思うんですが、日本が世界に誇る島精機の「ホールガーメント」という縫製技術を使用しアッパーは縫製されています。
なので基本的にアッパーは一枚ものとなります。
hitoe外側からの仕様
アッパーが一体型なので、各箇所によって差を出すのは難しいが、その中でも工夫されている。
黄色の三角形の所がメッシュになっており、サイドのピンクの箇所がしっかりと縫製されることで、踵の方はヒールカップのような役割を果たし、前の方はサドルのような役割を果たすような仕様になっている。
前足部のMP関節付近は、しっかり屈曲できる設計になっている。
もちろんメッシュ加工されている。
hitoe内側からの仕様
基本構造は同じで、内側もヒールカップラインとサドル機能を果たす箇所の縫製はしっかりしており、MP関節の所に屈曲しやすいように作られている。
内側のアーチラインがしっかりあり、履いた時に足にフィットする感覚を再現しやすいようにできている。
トゥも少し上がっているため、足底で蹴った後も前に進みやすいつまづきにくい構造になっている。
内側と外側から見てわかるように、どちらもアーチラインがしっかりと出来ていることがよくわかり、足へのフィットしやすいように設計されている。
hitoe上からの仕様
MP関節の屈曲溝は二重の白い線のようになっており、汗のかきやすい指の間の所がメッシュ加工で速乾性を促している。
指先も全体的にメッシュ加工で、蒸れない仕様になっている。
足関節を締める履き口は、アッパーよりも柔らかい縫製で融着糸が入っていなく、かなり柔らかい仕様で、自然と程よいフィット感がでます。
hitoe後ろから見た仕様
木型の形にそって、アキレス腱周囲も自然な形でフィットするように作られています。
アウトソールは丸みを帯びており、どの方向から着地しても動きたい方向へ導いてくれる仕様です。
hitoe足底の構造(アウトソール)
アウトソールは小さい三角形の凸凹で作られていて、黄色の六角形の箇所が3つあります。
ここの3つはへこんだ形になっており、三角形の縁が引っ掛かりやすい仕様になっています。
そのほかの箇所は凸型になっていて、バランスをしっかりととるような支点となる箇所だけ凹んだ仕様となっています。
これがあるので蹴りだしがしやすかったりするわけです!
hitoeの剛性(全体)
スポーツジョグⅡと同じように基本的には、かなりフレキシブルな作りになっています。
足の変形がある人が履いてトレーニングするのは少しリスクもあるので、使い方や自分の足の状態に適しているかなどを判断して履くことをお勧めします。
ベアフットの感覚をつかむためのシューズなので守るよりも、裸足に近い状態で鍛えるといった要素が強いのでこのような、足を制限することのない仕様となっています。
hitoeの剛性(指の部分)
スポーツジョグⅡも結構柔らかかったのですが、hitoeの方が柔らかい仕様になっています。親指と他4趾となっていますが、親指のフレキシブルさが、かなり際立ってわかります。
足がしっかり使えると武器になりますね。
hitoeの中敷き
スポーツジョグシリーズでは入っていなかった中敷きがhitoeには入っています。
これはサイズの微調整にも使えるものになっています。
紐のないhitoeは使用していると、やはりある程度アッパーが伸びてきてしまい、中で足が遊んでしまうことが結構あります。
それを解消したりするためにも中敷きでサイズ感を微調整できるようになっていると考えます。
個人的には、この中敷きが滑りすぎるので、ない方が足の動きを邪魔しないのかなと思います。
hitoe期待できる効果
公式サイトに書いているものをそのまま転用します。
・運動時のバランス感覚の向上
・推進力が高まり、より力強い走りへ
・体幹や体軸のトレーニング効果が向上
・重心のブレが減り、安定感やコントロール能力がアップ
・疲労を軽減し、怪我を防ぐ
これらの効果を履いていくことで期待できるようですが、実際履いてみて感じたことと合わせて書いていきます。
運動時バランス感覚の向上
バランスボード上での検証なため、運動学習がはいったといえるところもありますので、細かい検証が必要かなと思います。個人的な見解にはなりますが、足の素足で地面をつかんだり、感じるといった皮膚感覚の入力があるかないかなどを踏まえると、メカノレセプターへの反応などが良くなったとは言えるのではないかと思います。
推進力が高まり、より力強い走りへ
足のたわみ(ウインドラス機構、トラス機構など)が機能しないとうまく前に進めない。
hitoeでは普通のスニーカーなどと違いドロップ差がなく、しっかりと地面を蹴って進む必要がある。
などのことを考えると、履いているだけで前方推進力が上がることは考えられると思います。
内側縦アーチ、外側縦アーチ共に、機能として前方への推進動作というのがアーチの機能として存在します。
足の内在筋への刺激でこれらのアーチをサポートする、腓骨筋、後脛骨筋、母指外転筋、長趾屈筋、長母指屈筋、母趾内転筋などの筋肉に刺激が入り活性化されたと考えられます。
体幹や体軸のトレーニング効果が向上
これは個人的感想が多い、客観的意見なので人によって効果は変わってくるかもしれません。
考えられることとして、皮膚感覚で重心を感じるセンサーが敏感になったり、足の内在筋が機能してくることにより、体幹に力が入りやすくなったりとうことが考えられます。体はつながっているので、筋膜の連結や神経系の促通によって全体の感覚が優位に上がることが考えられます。
重心のブレが減り、安定感やコントロール能力がアっプ
hitoeを履くことで、足裏からの刺激が多くなり皮膚感覚が向上すること、指が機能することや足の内在筋が促通されていくことで固有感覚受容器の賦活され、姿勢制御能力が向上したということも考えられます。
これらのことは、指を把持する力を向上することにもつながり、ファンクショナルリーチの向上や歩幅の増大、歩行速度を上げるといったところまで効果としては得られるようになります。
疲労を軽減し、怪我を防ぐ
疲労を軽減する要因としては、足のアーチをサポートする各種筋肉の機能が働き、神経系の促通がみられるようになったというのが一番考えられるかと思います。
怪我を防ぐということに関しては、いろんな怪我があるので何とも言えませんが、膝周囲の左右のブレなどに関しては、指を把持する力があることで、抑制できるといった研究結果も出ていますし、転倒防止にも役立つということもわかっています。
履いただけで改善したというよりも、履くことで感覚器が刺激され動きやすくなるといったところかなと思います。履く以外にも適切なエクササイズなどを行うことで、さらに靴の効果と共に体のつながりを意識できるようになっていくかなと思います。
hitoe まとめ
hitoeは究極に素足に近い感覚で色んな刺激を体に与えてくれる靴だということがわかります。
ですが使い方を間違えたりすることで、逆に怪我を助長させることにもつながるような靴でもあるので、使い方には気を付けましょう!
コンクリートの上でめっちゃ走るとかは絶対にしないようにしてほしいです。他にも、足の形状が崩れている人が無理にトレーニングなどで使用することでリスクとなる可能性も否めません。
他にはhitoeは靴紐がありません。
これは足の機能がしっかりとしていないとステップ動作などをする際にリスクになることもあります。
自身の足が自身の体の感覚でしっかりコントロールできるようになってからhitoeを履いても良いのではないかなと思います。
足袋型シューズのラインナップとしていくつか紹介してきましたが
順番としては、
スポーツジョグAIR(初心者)
↓
スポーツジョグⅡ(中級者)
↓
hitoe/無敵(上級者)
といった順番でしょうかね!
気になる方は、買ってみてください!
おススメの使い方
・ウエイトトレーニング
・人工芝、体育館などでのステップ動作やアジリティトレーニング
ジャンプ動作はなかなかクッション性がないので体への負担が大きくなるかもしれません。
個人的には、おしゃれでカラーリングもかわいく、良いトレーニングシューズだなと思います。
自分の感覚を最大級まで発揮したい人にはおススメです!