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品質維持しつつ、新築建築費を圧倒的コストダウンさせる方法

こんにちはあるいはこんばんは。野沢謙介です。

建材、キッチン、トイレ、木材、あらゆるものが値上がりしてますね。
とあるローコスト住宅メーカーだと、戸建が1,300万円で建てられたんですが、今は1,500万〜とのこと。

不動産賃貸業としても利回りが圧迫されるので何とかしたいところ。
でも、無理に安くしようとすると、今度は品質に皺寄せがきます。

安かろう悪かろうのモノを作るのは、業者さん・入居者さん・地域、誰のためにもならないため、やりたくありません。

どうしたらイイかなーと思っていたときに、本屋で発見したのがこちらの本

結論からいうと、「新築したいすべての人におすすめしたい1冊」です!


建築費が上がる理由

建物を作るときは、たくさんの業者さんが必要ですよね。
大工さん、電気工事士さん、建築士さん、内装屋さんetc…

建築にかかる仕事をすべて自社で行う会社はほとんどありません。
誰もが知るような大会社ならまだしも、地方のみで展開する会社さんならなおさら。

なぜなら、自社ですべての職人を抱えようとすると、人件費が高くなりすぎるからです。

そこで一般的に行われているのは、自社でもっていない技術・業種を他社に依頼して施工会社が管理する方法。
いわゆる「下請け発注」ですね。

建物の値段は9割で決まる p.34

ですが、下請け発注すればするほど、間で利益が抜かれ、実際に施工する会社の受注金額は下がり、利益も下がります。
実際の施工会社も利益を出さなくてはいけないですから、どこかで調整する必要があります。

具体的には、職人さん1人当たりが担当する量を増やすのが手っ取り早い。
1日かかる工事を半日で仕上げるように。。
こうなると品質が心配ですよね。

そこで、よく行われているのが、発注者自らが工事や物品を発注する、
「分離発注」です。


分離発注は安くなるが…

こないだ見学させてもらった注文会社の担当者さんが、こう話していました。

「最近の施主様は、ご自身でお好みのエアコン・洗面台・照明などをネットで発注して、取り付けのみを依頼される方がほとんです。すごい時代ですよねー」

エアコン・洗面台などネットで買えるもの以外にも、解体・基礎工事などもやろうと思えば、分離発注できます。
ですが安全面はもちろんのこと、管理の手間の大きさを考えると、建築の素人ができるものではありません。

建物の値段は9割で決まる p.35

全体的な施工費を下げるために、物品の分離発注をすることはよくありますが、モノが増えれば増えるほど発注するタイミングが難しくなり、管理も大変になります。。

例えば、配管などの設備工事が始まったばかりなのに、現場にシステムキッチン一式が配送されてしまうと、職人さんからすると邪魔で仕方ありません。
うっかり、傷つけてしまうかもしれないですしね。

一括発注は高くなる。
分離発注は手間がかかる。

ちょうど良い方法はないものか・・?
建物の値段は9割で決まる」のなかで紹介されていた方法が

コストオン方式

という方法です。

自分も施工会社もうれしい方法

建物の値段は9割で決まる p.44

コストオン方式をシンプルに言うと、

発注者が必要な商品を発注し、施工会社に管理を依頼する

という方法。

施工会社にとってのメリット

・新たな会社と取引を開始できる
・管理費を確保できるため、分離発注されるよりも利益率がよくなる

発注者にとってのメリット

・分離発注よりも管理がラク
・一括発注に比べて施工費が大幅に抑えられる


施工会社からすると、分離発注は
・発注品に乗せる利益が減る
・納品管理ができなくる
というデメリットがあるため、分離発注を禁止している会社もあります。

何社かにヒアリングさせてもらったところ、半数の会社が分離発注禁止でした。

ところが、コストオン方式であれば、

・施工会社は管理費を利益として確保
・実際の施工会社も元請けに近いため孫請け・ひ孫請けするよりも当然売上・利益が多くなる
・発注者も一括発注方式よりもコストダウンが図れる

まさに「三方良し」です!

コストダウンの事例

建物の値段は9割で決まる」の事例によると、
・戸建新築で2480万が1680万に
・リノベーションで3278万が1890万に
・ビル建築で9800万が4800万に

などなど。

「建物の値段は9割で決まる」は、見積もり時に使える質問の仕方や書類サンプルなども記載があり、

マイホームを建てたいと思う一般の人にとっても、新築したい大家さんにとっても、書籍代以上の価値ある1冊。
おすすめです。


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