
岡山は能狂言が盛んでござる
和ろうてござるか~
わたくしの狂言の師匠は
京都の大蔵流 茂山千五郎家の狂言方 島田洋海師でござる
島田師は岡山は笠岡の出身でござって
父君は同じく千五郎家の田賀屋夙生師でござる
田賀屋師は現在岡山を中心に能楽の舞台に出演しまた、
わたくしたち京都の島田社中がお稽古の成果を披露している
岡山後楽園での鈿々の会を主催されてござる
そのお弟子さんは田賀屋社中として岡山県内のあちらこちらでお稽古されておりまする
毎年秋には田賀屋狂言会をこれまた後楽園の能舞台で開催され
2020年にはわたくしも狂言『仁王』の立衆「参詣人」として舞台に参加させてもろうてござる

その田賀屋師が所属されてござる岡山能楽振興会がこのたび
二十数年ぶりに後楽園能舞台にて能『道成寺』を演能されようということで
クラウドファンディングを立ち上げられてござる
道成寺にはシテの女が天井に吊り下げられた大鐘に跳び入るという見せ場がござって、この吊り下げられる大鐘は竹で組まれた骨組みに緞子で外を飾り下縁にはまっすぐ落ちるようおもりとして鉛が仕込まれるそうでござる
この鐘を準備するだけでもかなり費用が掛かるらしく、それ以外にも
この鐘を運び入れ、また運び出すために狂言方が四人「鐘吊後見」として
またクライマックスにシテが鐘に跳び入る際に鐘を落とすためにシテ方五人で「鐘後見」をされまする
この演能を応援するためわたくしも少しばかりクラファンに参加しておりまする
また
今年のゴールデンウイークの最終日には
この能舞台にて狂言発表会「鈿々の会」がござる
島田洋海社中は2015年の五月に立ち上げ、この会がちょうど十年となる節目の会でもござる
その会でわたくしは初めて披きとして狂言間語『那須語(なすのかたり)』を披露いたしまする
ますます能楽、能狂言が人口に膾炙するよう
できることをコツコツとやってまいろうと存じまする