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波-イ】狂言のことば遣いは
和ろうてござるか〜
狂言は室町時代に原型ができ
650年余りの時を経て伝わる芝居でござる
同時期に形成された能のことばと
較べてみますれば
狂言のことばは今の世でも意味が取りやすうござる
一つには狂言は対話の劇であるため
口語としての古語を伝えているによって
聴きやすいのではなかろうかと存ずる
一方能は
伝承や昔物語を題材にした歌舞劇でいわば室町時代の時代劇でござる
遣われることば自然上古のものになり物語が主体の文語調でござる
ことばでの大きな違いは
狂言はござる調が多く
能はそうろう調が多い
今一つとしては
狂言は対話で出来事を伝える劇であるため時代ごとに、より伝わることばへ変化しているようだ、ということもござろう
能に於いても変化が無いとは言い切る根拠を持ちませぬが、古の歌や物語を基盤にしたことばを変えるのは容易ならざることに思えてござる
このブログのことば、は狂言のうちでも
登場頻度の高い‘太郎冠者’が語っている体にしてござる
時折り横柄な物言いの大名や騙そうとする素破(すっぱ)が現れるやもしれませぬによって
ここかしこ氣をつけてご覧くだされ