離-ロ-い】小名狂言『附子』は古くからあるお話でござる
和ろうてござるか〜
島田洋海師の素人弟子となって
初めてお稽古付けてもろうた狂言『附子(ぶす)』
この附子とはそもそもトリカブトと申す植物に含まるる毒のことではござるが
薬草の側面もあり、ぶしと呼うで鎮痛剤に用いるそうでござる
このブログでは狂言好きのわたくしけんすけ福のかみが、もっとも狂言らしい登場人物“太郎冠者”の名を借りて皆さまを狂言の世界へご案内するつもりで描いてござる。なにとぞ和らいだお心もちにて読うでくださりませ〜
この『附子』のもとになった話は狂言ができる前からあったようで
同じようなお話を昔、一休さんの物語で知っておりました
狂言の『附子』も古くは小坊主が出る話であったそうでござるが
わたくしには今の太郎冠者と次郎冠者とがしっくりしまする
主人に続いて太郎冠者と次郎冠者登場
主人と二人の冠者、すなわち使用人が橋掛かりを通り本舞台へ
主人は名乗り座に立ち
太郎冠者は向かって右後ろ、次郎冠者は左後ろに座りまする
主人の出立ちは肩が三角に立った続き柄の長袴、は裃(かみしも)
着付けは赤以外の色の段熨斗目という柄で
大名と同じく小さ刀を差してござる
太郎冠者は大きな柄の肩衣(かたぎぬ)に着付けは細かい格子柄の小袖
足先の見える袴は狂言半袴と申して丸に寶の図案が染め抜かれた寶尽しの柄などが特徴的でござる
腰には刀ではなく、扇を差し
両足の間に白地に黒い三つ続きの意匠が入ってござるは紋腰帯(もんこしおび)と申して
同じ白地の板が腰に当たっている腰帯でござる
この紋は多種ござって、裏表で違うリバーシブルになってござる
足袋は黄色に薄い茶色のスジが入った狂言足袋が
しかと見えてござる
次郎冠者も太郎冠者と同じ構成の装束でござるが色の組み合わせが違い
そのコーディネートを観るのも楽しみになってござる
三人登場したまま、放っておりましたが
名乗りから後は次回のお話といたしましょう
またお目に掛かれましたら嬉しゅうござる🤗
この狂言noteはけんすけ福のかみが
大蔵流 茂山千五郎家の狂言を中心に学んだことや思うことを描いてござる
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