わたしの晩夏
優しさは時に人を傷つける
眠れない闇の中で 一つ呼吸を整えてみる
厄介な性格を携えたものだ
寂しさは時に暴走して選択を見誤る時だってある
悔いなんて何度しただろう
それでも繰り返してしまうのがまた人間であって性懲りのない自分なのだから反吐が出る
この世の中には自分の代弁者は自分しかいないし、あなたの代弁者もあなたしかいない
だけど言葉にできない思いもきっとあって、言葉にしても伝わらない思いもきっとある
暗中模索でもいいけど、歳を重ねるとそれすら億劫になる
別に憐憫をもらいたいわけじゃない
明くる日の夜明けにほんの少し
生きててよかった
って思いたいだけなんだけどな
きっと何十年後の自分は
造作もないことなのに
って笑うんだろうな
そんな風に今を俯瞰で見て自らを窘めるとしよう
晩夏は心を締め付けて
半袖じゃまとまらない温度を
深夜の薄明かりの部屋に孕んでいく
嗚呼 なんていい季節だろう