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ヴォレアスの現在地

皆様、こんにちは。本株式会社VOREASの池田です。先日、20分の講演の機会をいただき、文字起こしをしたので公開することにしました。以下は講演内容を基にテキストにしたものです。

1. イントロダクション

私たちが活動を始めてから、早くも8年が経ちました。今日は「スポーツを起点とした地方創生」というテーマで、短い時間ではありますが、私たちの経験と想いを皆様と共有させていただければと思います。スポーツという言葉を、エンターテイメントや生きがいの一つとして、広い意味で捉えていただければと思います。

2. 会社概要と事業内容

株式会社VOREASは2017年に設立され、私は創設者として代表取締役を務めています。資本金は5,000万円、準備金は3,000万円で、スタートアップとしての挑戦を続けています。私たちの主な事業は、プロバレーボールチーム「ヴォレアス北海道」の運営です。パートナー契約という形でスポンサーシップを結び、単なる寄付ではなく、スポンサー企業への具体的なリターンを提供しています。具体的には、試合会場でのプロモーション活動やブランディングの機会、人材育成のプログラム提供など、多岐にわたる支援を行っています。

加えて、飲食事業の展開も行っており、地域に根差した店舗の運営や地元産品の販売を通じて、地域経済の活性化にも取り組んでいます。また、脱炭素事業を通じて、環境問題への意識啓発や具体的な取り組みを進めています。先週末には小樽で開催されたゼロカーボンイベントに参加し、地元企業や団体と連携しながら、持続可能な地域づくりを目指しています。

3. 設立の経緯と背景

私は北海道旭川市の出身で、今年で38歳になります。23歳のとき、2011年の震災の年に東京で働き始めましたが、2014年に故郷の旭川に戻りました。私の父は地元で建設業を営んでおり、最初はその跡を継ぐつもりでしたが、旭川に戻った際、地域の元気のなさに大きなショックを受けました。地元経済がこのままでは衰退してしまうのではないかという危機感を抱き、何か行動を起こさなければならないと強く思いました。

当時の旭川は、少子高齢化や若者の流出といった課題に直面しており、地域の魅力が失われつつありました。私はこの現状を打破し、地域を再び活気づけるために、スポーツを通じた新たな価値創造を目指しました。それが、ヴォレアス北海道の設立に至るきっかけとなりました。

4. ミッションと企業理念

私たちの企業理念は「まだ見ぬ熱狂と誇りの共創」です。このフレーズには、終わりのない挑戦と常に新しい価値を創り続ける意志が込められています。スポーツは人々に感動と熱狂をもたらしますが、それ以上に、地域への愛着や誇りを育む力を持っています。「共創」とは、私たち一社だけでなく、地域社会や様々なステークホルダーと共に新しい価値を創り出していくという意味です。私たちは、この理念のもと、地域の皆様と共に歩んでいきたいと考えています。

5. 地域社会との関わりと取り組み

旭川市を含む日本の地方都市は、少子高齢化が進み、若者の流出という深刻な課題を抱えています。特に、若者たちは都会での生活を求め、地方都市を離れる傾向があります。この現状に対して、私たちはスポーツを通じて地元への愛着を育む活動を展開しています。例えば、地域にスポーツチームを持つことは、地元住民にとっての誇りとなり、地元を応援し続ける文化を醸成するための重要な一歩となります。

旭川にはかつて地域を象徴するスポーツチームがありませんでしたが、ヴォレアス北海道がその役割を担い、地域愛を育む存在として定着しつつあります。阪神タイガースや広島カープのファンが全国にいるように、私たちもヴォレアスを通じて旭川への愛情を広めていきたいと考えています。

6. チームの活動と成長

ヴォレアス北海道は、2017年の参入以来、3部、2部、1部と順調に昇格し、現在はトップリーグで戦っています。日本を代表する企業チームであるパナソニック、サントリー、JT、東レなどの強豪と肩を並べることができているのは、地元の200社以上のスポンサーの支援と、地域の皆様の応援があってこそです。私たちは単にバレーボールをするのではなく、試合そのものをエンターテイメントとして捉え、観客に楽しんでいただける工夫をしています。

例えば、試合会場ではキッズダンスなどのパフォーマンスを行い、バレーボールに興味がない人でも楽しめるようなイベントを企画しています。チケットの価格設定も、業界平均の3倍程度と高めですが、これは私たちがプロフェッショナルなチームとしての価値を提供し、来場者に満足感を与えるためです。

7. デジタル化と環境問題への対応

私たちは、2019年から完全キャッシュレス化を導入し、地域のITリテラシー向上に寄与しています。すべての取引を電子化し、現金を使わないことで、地域全体がデジタル化の波に乗る手助けをしています。また、環境問題にも積極的に取り組み、ゴミの分別や試合会場での紙の使用削減など、環境に優しい運営を心掛けています。これにより、観客の皆様にも環境への意識を高めるきっかけを提供しています。

8. 今後の展望と目標

現在、SVリーグの初年度を迎えており、バレーボールがこの10年でどのように成長するかを非常に楽しみにしています。日本のバレーボールリーグは、世界一を目指す位置にあり、私たちもその一翼を担うことを誇りに思っています。2030年までには、旭川に新しいアリーナの建設計画が進行しており、それにより地域のさらなる発展が期待されます。今年度の目標として、年間5万人の観客を動員し、そのうち1万から1万5千人が旭川以外の地域から訪れることを目指しています。

9. 結論と呼びかけ

私たちの現在の目標は、地元の企業すべてがスポンサーとして参加し、日本一応援されているチームとして世界一を目指すことです。そのためには、地元の皆様に愛され、応援されるチームづくりを続けていかなければなりません。それらがこの地域の為になると信じています。

ホーム開幕戦が10月19日、20日に行われますので、ぜひご家族で試合会場に足を運んでください。(開幕戦のチケットはお陰様で完売となりました)バレーボールを知らなくても楽しめる空間を提供していますので、ぜひご参加いただければと思います。

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