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【貨物海上保険 Part②】損害の種類と新旧協会貨物約款(ICC)の要点整理📚:貿易実務検定C級対策 No.41

貿易実務のエキスパートを目指したい🔥

私が挑戦する貿易実務検定®
貿易に関連する自分の実務能力・知識が
どの程度のレベルにあるのかを客観的に
測り証明することができる検定です。

実際に、商社・メーカー等においては
勤務年数ごとに貿易実務検定の各級合格が
必須となっている企業もあるそうですね👀

貿易に携わる企業への勤務・転職・就職等を
お考えの方、インターネットによる個人輸入を
行う方や国際舞台で活躍を目指す方等にとっても
「貿易実務検定®」は幅広く活用できますので
活躍のチャンスが広がるのではないでしょうか?

きっと私たちの生活に密接な「貿易」実務に
対する知識を身につけることで
これからの人生における選択肢も増え
もっと有意義なものになることでしょう


私も2024年4月から商社へ勤務する予定ですので
キャリアの中で、貿易実務のエキスパートを目指していきたいです!

そして、私の将来的な理想像である
「世界と日本を繋ぐ架け橋のような人財」を
体現できるように努力していきたい
と思います🌏

まずは、初級レベルの該当するC級の取得
目標に、コツコツと勉強して参ります🔥

最終的には、B級、そしてA級の取得を目標に
英語学習も含めて取り組んでいきます!

※なお、本稿はあくまで試験対策の内容です。
したがって、実際のケースとは異なる場合や
簡略化した点が若干ありますが、その点に
関しましてはご了承ください🙏

これからnoteでアウトプットするなかで
皆さまに「貿易実務」の魅力を
お伝えできたら幸いです!
ぜひ、最後までご愛読ください📚

前回のお復習い💖

損害の種類💦

今回も引き続き貨物海上保険の基礎
についてアウトプットしていきます👍

貨物の損害が貨物海上保険によって
カバーされるかどうかは
どのような保険条件で契約するか

また、損害の種類や原因によって
カバーされる条件なのかどうか
に大きく依存しています📝

したがって、私たちは貿易取引の際に
貨物の種類、性質、当事者の国家情勢
などを入念に考慮した上で付保すべき
保険条件を選択していくこと

何より重要となってくるのです👍
※事後では意味がないですからね…

共同海損:General Average

船舶の火災や座礁などで船舶と
積載貨物が共同の危険に晒されたとき
船長の判断で船舶あるいは一部の貨物を
犠牲にすることがあります😢

この場合、船会社および全荷主が
犠牲となった貨物等の費用や
応急処置費用を定められた割合に応じて
負担する場合の費用的損害のことを
共同海損(General Average)と言います👍

単独海損:Particular Average

単独海損(Particular Average)とは
海上輸送中、個々の貨物に生じた損害で
被害を受けた被保険者の単独の負担
となる損害のことを指します👀

全損:Total Loss

運送契約をした貨物が、船の沈没
座礁、衝突、火災などの危険によって
価値の全てが失われる損害のことです。

また、全損(total loss)には現実全損と
推定全損(現実に全損が証明できない場合、
貨物の回収や修理ができても費用がかかり
その採算に合わない場合)があります。

ここで、推定全損の場合には、委付という
手続により全損として保険料を支払います💴

分損:Partial Loss

貨物の一部が滅失したり
損傷を受けたりする損害になります。

船舶の特定事故に起因する特定分損と
それ以外のその他の分損とに区別されます👀

協会貨物約款:ICC

まず、日本の貨物海上保険証券が
ロンドン保険業者協会の制定した
Lloyd's S.G. Policy
をベースに
作成されています📝

しかし、この保険証券の本文の規定のみでは
多様した貿易の実態をカバーしきれません💦

そのため各種の特別約款を保険証券に添付
挿入することによって内容を拡充します🔖

このような特別約款のうち、スタンダードは
ロンドン保険業者協会指定の「ICC」
協会貨物約款:Institute Cargo Clauses

と呼ばれるものになります👍

そして、この協会貨物約款は日本で
引き受けるほとんど全ての
貨物海上保険に使用されているのです👍

それでは、以下に基本的な約款について
簡単に整理していきましょう!

①協会貨物約款(Institute Cargo Clauses =ICC)
FPA:分損不担保
WA:分損担保
A/R:全危険担保

②協会航空貨物約款(全危険担保)
Institute Air Cargo Clauses (All Risks)

③協会戦争危険担保約款
Institute War Clauses(Cargo)

④協会ストライキ・暴動・騒乱担保規約
S.R.C.C Clauses=Institute Strikes Riots
            and Civil Commotions Clauses

旧ICCによる基本条件📝

それでは、以下に旧ICCによる
基本条件について解説します📝

FPA:分散不担保

FPA(Free from Particular Average)は
費用損害と物的損害のうち、その他の分損
以外の損害をてん補する保険条件
です。
これは、新ICC(C)に対応しているのですが
以下の具体的事項のうち③はてん補
されていない点に留意してください🙇

①共同海損(WA)
共同海損犠牲損害
共同海損分担金
共同海損付帯費用

②全損(total loss)
現実全損・推定全損

③積込・積替・荷卸で生じた
荷造り1個ごとの全損

※新ICC(C)では補てんされず…

④特定分損:3大事故と衝突(SSBC)
<3大事故>
船舶および艀の座礁(Stranding)
沈没(Sinking)
大火災(Burning)
・船舶同士の衝突(Collision)

※上記の3大事故と衝突の英語の
頭文字をとってSSBCといい、これが
主要海難事故と呼ばれているものです。

・他荷主の貨物の火災、爆発
・船舶、艀、その他の運送用具と
他物(氷を含む)との接触
・避難港における荷卸し

⑤費用損害(cost damage)
・途中の寄航港、避難港での
 陸揚、保管、継送のための費用
※④特定分損に付随して発生💦
・損害防止費用、救助料など

WA:分損担保

WA(With Average)は、分損負担であり
FPAがカバーする損害に加えて
海固有の危険(Perils of the Seas)の
うち特定分損でてん補するものを除いた
マリン・リスクによる損害
もカバーします。

そして、後述する免責歩合を超えたときに
保険金が支払われるのです📝

ここで海固有の危険(Perils of the Seas)とは
沈没、座礁、衝突、荒天遭遇による
海水の浸入(潮濡れ)・波ざらいなどが
該当するのですが
ここから特定分損でカバーされた
沈没、座礁、衝突を除いたものが

すなわち、荒天遭遇による
海水の浸入(潮濡れ)・波ざらいだけが
分散担保(WA)で新たにてん補される危険

ということになるのです🌊

これがその他の分損であり
新ICC(B)に相当しています👍

A/R:全危険担保

FPA、WAでカバーする保険以外に
保険期間中、貨物の運送に付随して
外部的な原因によって生じるあらゆる
偶発的な事故による損害をてん補する

という条件がA/Rとなります!
これは、新ICC(A)に相当するものです。

ただし、これらの基本保険条件は
戦争やストライキといった危険を
カバーしていない点には注意です📝

したがって、これらの危険についても
てん補したい場合には
「War Clauses」や「S.R.C.C. Clauses」
を追加契約する必要があるのです👍

新旧ICCの相違点🌟

新ICCには、旧ICCの基本保険条件と
比べて、以下のような相違があります。

新ICC(A)⇔A/R(全危険担保)

「オール・リスクス」という表題は
なくなりましたが、内容は同じです🔖
ただし、保険会社の免責危険が
約款上に具体的に明示されています。
※旧ICCでは、同様な免責危険は
英国海上保険法規定でした。

新ICC(B)⇔WA(分損負担)

保険会社の責任と免責危険が
具体的に明示されました。

主たる相違点としては以下の2点です。
荒天遭遇による荷崩れ
カバー対象外となりました。

しかし、湖水・河川の川の船舶よ
その他への侵入(従来は海水のみ)
地震、噴火、雷による損害は新たに
カバーされるよう
になりました🌟

新ICC(C)⇔FPA(分損不担保)

新ICC(B)条件同様に、保険会社の責任
と免責危険が具体的に明示されました。

新ICC(C)の主たる相違としては
船舶、艀への積込み・荷受中の海没
落下による梱包1個ごとの全損は
カバーの対象外
となりました💦

保険会社が責任を負うべき保険が
原因であれば、分損もてん補される
という点が新たにカバーされるように
なったという特徴を覚えておきましょう。

※従来は本船の特定事故でない場合
分損はてん補されませんでした…

本日の解説はいかがだったでしょうか?

次回は、付加保険と免責歩合事項
についてしっかりアウトプットして
いきますので、よろしくお願いします💛

なお、本投稿シリーズ作成における
参考資料は、以下の通りです。

英語の学習にも繋がりますので
勉強するモチベーションが
より一層高まりますね✨       

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今後、さらにコンテンツを
拡充できるように努めて参りますので
何卒よろしくお願い申し上げます📚

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