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なぜクラウドが広まったのか?

私立大学が国産クラウドを採用

ITの記事を見ていると、流通経済大学が国産のクラウドサービスである「さくらのクラウド」を使ってプリンタや印刷の管理システムを導入するという記事を見つけました。

AWSやAzureなどは聞いたことがありましたが、国産のクラウドについては聞いたことがありませんでした。
そこで、今回はクラウドについて調べました。

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さくらのクラウドとは?

さくらインターネットが提供する国産のクラウドで、個人間で物の売買ができるフリマアプリを提供するメルカリなどの企業で導入実績があります。

さくらのクラウドの特徴は課金方法

料金体系はクラウドを使用した分だけ支払いが増える従量課金制とは違い、「月額&日割&時間割もOK」になります。1カ月のうち20日以上サービスを利用すると、月の料金が定額になるなど見積もりの見通しが良くなっています。

この記事を読んで、新規事業でAWSやAzureを使ってアプリケーションを開発していた時に経理や経営者から「決まった金額で請求が欲しい」という問い合わせをいただいたことを思い出しました。

クラウドを使った開発はクラウドを提供してくれる会社が相談に乗ってくれるので、製造業などの本業があってITにも力を入れていきたいと思っている会社におすすめだと思いました。

クラウドの歴史

記事を紹介しているときに、クラウドの歴史について興味が湧いたのでついでに調べました。

インターネットの普及

1995年にMicrosoftが「Windows 95」を一般人向けに発売したことで多くの方がインターネットに触れることができました。
ただ、当時は通信速度が遅く、従量課金制だったことから画像などの大きなデータでやりとりする人は少なく、文字データでのやり取りが一般的でした。当時の接続方法は「ダイアルアップ接続」といい、電話回線でインターネットに接続していました。

その後、インターネット接続方式が「ADSL」になったことや郵政省(現総務省)がルールを整備したことで「ダイアルアップ接続」よりも高速で常時接続できる「ブロードバンドサービス」が開始されました。また、定額料金になったこともありインターネットが急速に普及していきました。

WEBアプリケーションサービスが誕生

当時の企業システムは多数のユーザーが持つパソコン(クライアント)に対してWEBサーバーやメールサーバーなどアプリケーションを提供するサーバー1つが対応するという「クライアント・サーバー・モデル」が主流でした。しかし、インターネットが普及したことをきっかけに企業システムはWEBアプリケーションになってきました。

WEBアプリケーションはWEBサーバー上で動作するアプリケーションでGoogle検索やAmazonのサイト、Youtubeなどがそれにあたります。

拡大していくインターネットビジネス

WEBアプリケーションサービスが登場したことでこれを利用したビジネスモデルが増えていきました。企業がインターネットで顧客とやり取りをするEコマースや顧客がサイトで飲食店を評価する食べログなどインターネットを活用する流れが出てきました。

増えていくデータ量

インターネットサービスが広まることで今までのシステムでは増えていくデータ量を処理しきれなくなってきました。
また、サービスを継続しているとデータ量が日に日に増えていくため保存する容量も増やしていかなくてはいけなくなりました。これらのように、インターネットで扱うデータ量の継続的な増加とその量のことをウェブスケールと言います。

クラウドサービスでウェブスケールに対応

ウェブスケールの問題に対応すべく、クラウド(クラウドコンピューティング)という概念が1997年に南カリフォルニア大学のラムナト・チェラッパ(Ramnath Chellappa)によって提唱されました。

その後、当時のGoogle CEO エリック・シュミット(Eric Emerson Schmidt)が「サーチエンジン戦略会議」で、クラウドについて「データサービスやアーキテクチャは雲のような存在であるサーバー上に存在し、ブラウザやアクセス手段、デバイスによらず雲にアクセスすることができる」と発言したことで世間から広く認知されるようになりました。

Amazonがクラウドサービスを開始

2006年にAmazonが企業向けのクラウドサービス「Amazon EC2/S3」を提供開始し、そこからクラウドが普及し始めました。

EC2/S3はネットワーク上に分散してる物理的なディスクやサーバーを1つのサーバーとして仮想化して物理的に管理しています。そこからユーザーごとに必要分のリソースを割り当てることで拡張性の高いサービスを提供できています。

クラウドを使うメリットと3選

セキュリティ環境が充実している

クラウド事業者がクラウドのセキュリティ対策をしているため安全にデータを運用できます。また、クラウドはデータをバックアップや分散保管(複数のサーバーにデータを分けて保存)しているため、自然災害などが起きてもデータは損失しません。

ストレージの制限がなくなる

クラウドストレージを利用することで、膨大なデータをオンライン上に安全に保存できます。パソコンの性能(物理的なハードドライブ)の制約を気にすることなく写真やビデオ、ドキュメントなどを保管できます。

情報が共有しやすい

クラウドは仮想環境にデータを保管する仕組みのため、チームメンバーや友人と簡単に情報を共有し、リアルタイムで共同作業ができます。
このことで必要なデータをいつでもどこでも取得でき、業務スピードを向上できます。

日常で活躍しているクラウド

オンラインストレージ・バックアップ

Dropbox、Google Drive、OneDriveなどのクラウドストレージサービスで端末からアップロードした写真や動画、ドキュメントをオンライン上で安全に保存しています。

ソーシャルメディア

Facebook、Twitter(現 X)、Instagramなどのソーシャルメディアはクラウドで構築したインフラストラクチャを使用して数十億のユーザーが同時にデータを共有、閲覧、投稿できるようにしています。

オンラインショッピング

Amazon、eBayなどは商品情報や在庫管理、決済処理などにクラウドを使用しており、効率的で便利なオンラインショッピング体験を提供しています。

クラウドなどのインフラを学べる本

サーバ/インフラの運用・管理など基本的な概念、モデル、アーキテクチャなどをざっと知りたいと思っているエンジニアにぴったりの本です。主にネットワークやサーバー、クラウドの基礎知識について一通り解説されています。また、サーバーやクラウドを扱うときの考え方なども解説されているのでおすすめです。
詳細はこちらから

まとめ

外資系のクラウドがシェアを独占している中、国産のクラウドが登場して活躍している記事を見て嬉しく思いました。まだまだ国産クラウドの知名度や操作方法が普及していない状態なので、もっと使用する企業が増えて日本のITを盛り上げてほしいと思いました。

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参考文献

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ケン吉
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