たし算とかけ算の大きさの関係
発端は父さんがlog nについて、nと比べて、nが大きくなれば、log nは相対的に小さくなり最終的にはlog nは定数となると言い始めた事にあって、この主張自体は任意のεに対して、O(log n)=n^ε とできる事から間違いとも言えないわけだが、これが出てきた背景としてはn桁同士のかけ算はO(n log n)で計算できるという最新の研究成果があって、コロモゴロフとKaratsubaのやりとり、n桁同士のかけ算は伝統的な筆算が最適でゆえに計算量はO(n^2)だろうと主張したコロモゴロフに対してO(n^log2 3)にできるとKaratsubaは主張し、また実現したわけだが、そしてその哲学を継承した人間がO(n^(1+ε))で計算可能と示し、さらに今回O(n log n)で計算可能と示したのが最新なわけで、このεをlog nに変えた結果を認める事は全然ありだとは僕は思うが。事実上は結局筆算が最強なわけだが、慣れも大きいし、動きがわりかし自然な事も大きく、Karatsubaのやり方でさえ手計算でそれより速いとは言えない。何度かそうでないと証明を試みてみたが、難しかった(計算機においては無論そうではないとは思うが)。それとは別に僕はオーダーについて、“数が大きくなれば相対的に小さくなる“という事は反対に言うと“数が小さくなれば相対的に大きくなる“という事じゃないかと思って、具体例を考えたが、すぐには思い浮かばなかった。そして、たし算やかけ算について考え、母さんがたし算とかけ算でかけ算の方が計算が大変だというのは幻想だと言い始めて、その事も検証しないといけない羽目になった。そして、数日経って、1+1>1×1を発見した。今まではたし算<かけ算だと盲目的に信じていたが、そうでもなかった。そしてこれを一般化しようとすると、この問題はx+y>xyとなる(x,y)の自然数の組を求める問題になった。これは二つの関数f(x,y)=x+yとg(x,y)=xyの比較で難しそうに思えたが、普通に(xマイナス1)(yマイナス1)=1によって境界が求まる事が分かり、実際、整数では(0,0),(2,2)でのみ等号成立する。で、母さんが(かけ算よりたし算が大きいのは)1だけじゃないか と言うので検算したが、やはりそのようだった。グラフとしてはもっと複雑かと思ったが、(1,1)を原点とした反比例の式である。
以上、最近の考えてる事のまとめで、有料にしようかとも考えたが、結局、自分を信じてくれる人、戸井さんとかからもらうだけになるかもしれないと思ってやめにした。
一応は0を自然数と認めない方が綺麗な立場にはなるが、0についてはかけ算が0になるのでたし算が正なら必然的にかけ算は小さい。気になるのは(0,0)の組だが、この場合はたし算とかけ算は等号になる。すなわち0+0=0×0である。負の数については絶対値をとる事で正負を逆転できるし、数のサイズ感としてはそれが妥当とは思う(そしてその考えからすれば、0はたし算もかけ算も計算量0なので、0を考える事はわりかし不毛かもしれない)。
以上が考察である。まとめると、
たし算<かけ算というイメージがあるが、小さい世界では成り立たない事を証明した。しかし、それは数としては1だけで、他の数ではそうでもない。その他、0においては難しい考察は続くが、重要な結果はあまりない。発展的な話題としては小数や分数での計算はあるが、様々な数における様々な演算という議論が面白いかはわからない。
めっちゃ長文になったが、以上である。