法テラスを使って会社を訴えた!実際にかかった費用の内訳を公開します
こんにちは、しぐれです。
先日、4年間にも及ぶ裁判が終わりました。
結果的にほぼ全面勝訴となり、
被告会社から約480万円という大金を支払わせることができました。
ただ、この勝訴を勝ち取れたのは、
「法テラス」を利用出来たことがかなり大きいです。
実際に利用してみてわかったことや、どのように利用申請すればいいのか?
そして一番気になる「実際にかかった費用」を公開いたします。
はじめに
なぜこの記事を書いたのか
最初に私が会社を訴えようと思ったとき、正直、法テラスという選択肢は頭にありませんでした。
残業は山ほどしているのに、残業代は一銭ももらえず、
お金に困っているのに訴える手段すら考えつかなかったんです。
今振り返ると、思考が停止していたんだと思います。
人は追い詰められると、正常な判断ができなくなるものです。
当時の私は、上司からの厳しいパワハラに日々苦しめられ、
経済的にも困窮していました。
自分に自信が持てず、ただ諦めの日々を過ごしていました。
同じような状況にいる人は、日本中にきっとたくさんいるはずです。
そんな状況にいると、どんな支援があるのか調べる気力もわかず、
自分を守る方法が見えなくなってしまいます。
この記事を通じて、過去の私と同じように苦しんでいる人たちに
「法テラス」という支援の存在を知ってもらい、
少しでも新たな一歩を踏み出すきっかけになればと思っています。
自分を諦めずに立ち上がる勇気を持ってもらえるように、
私の経験をここに記しました。
訴訟を起こした背景
私が訴訟を決意した背景には、
耐えがたいパワハラと長時間のサービス残業がありました。
当時、私は月に100時間前後の残業をしていましたが、
給料は一向に増えず、むしろ減らされるばかり。
上司からは毎日のように無理難題を押し付けられ、
報告をしに行けば「忙しいから後で」と後回しにされ、
逆に報告がないと怒鳴られる。
その上、2時間以上の説教が日課のように続いていました。
そんな過酷な職場環境の中で、私は自信を失い、
ただ我慢して働く日々を送っていました。
しかし、友人から
「そんなのはおかしい、会社を辞めたほうがいい!」
と言われたことがきっかけで、自分の状況の異常さに気づかされました。
そこから、タイムカードの記録や就業規則の確認、
残業の証拠を集め始め、上司との会話を毎日録音していきました。
その証拠を持って労働基準監督署に相談しましたが改善されなかったため、
会社の対応を追及することに決めたのです。
※労基に行った時の会社の反応はこちらをご覧ください。
法テラスは裁判にかかる費用を抑えることができる!
裁判をするのって、すっごくお金がかかりそうですよね。
でも大丈夫です。
法テラスが利用できれば、最初にたくさんのお金がなくても問題ありません。
法テラスって何ぞや?
法テラスとは「低所得者のための法律相談支援や訴訟費用の立替え制度」を提供する機関です。
すごく簡単に言うと、
「お金がないけど裁判をしないといけない」人たちを支援するための制度です。
法テラスでは、無料の法律相談を同一の問題に対して1回につき30分、
最大で3回まで利用することができます。
ただし、このサービスを利用できるのは一定の収入以下の方のみです。
そのため、お金に困っている方や低所得者向けの支援という位置づけになっています。
とはいえ、会社を訴えようとしている人は多くの場合、お金に困っていることが多いので、
該当する人は多いのではないでしょうか。
法テラスを使うことで、弁護士費用や裁判の手続き費用を一時的に立て替えてもらえるので、
経済的な負担を大幅に軽減できます。
※詳細については「法テラス」の公式ホームページをご覧ください。
法テラスを利用するメリット
①費用の立替えが受けられる
弁護士費用や裁判費用を一時的に立て替えてもらえるため、
お金がなくても訴訟を起こすことができます。
分割返済や無利子での返済も可能なので、経済的負担が軽減されます。
②弁護士や司法書士の紹介
自分に合った弁護士や司法書士を法テラスが紹介してくれるため、
信頼できる専門家と連携して問題を解決しやすくなります。
③迅速な対応が可能
法律相談や費用の立替え手続きが迅速に行われるため、早急に対応が必要なケースでも安心して利用できます。
法テラスのデメリット
①利用には収入の制限がある
利用できるのは一定の収入以下の方に限られます。
収入基準を超えている場合は利用できません。
収入や資産の証明が必要となり、審査に時間がかかることもあります。
②弁護士の選択肢が限られる
紹介される弁護士や司法書士は法テラスが提携している専門家に限られます。
場合によっては希望の弁護士に依頼できないこともあります。
③審査結果によっては利用できない場合がある
経済的な審査や案件の内容によっては、
法テラスの支援を受けられない場合もあります。
実際にかかった費用の内訳
ここからは、私が実際にかかった費用をお知らせします。
と、思ったのですが、
実はかかった費用というのはこの3つだけでした。
その1 着手金
「着手金」とは、裁判を始めるときに弁護士へ支払う金銭のことです。
お金がない人には最初に必要なこの「着手金」が最も高いハードルなのですが
これを法テラスが立て替えてくれて、
毎月数千円の分割払いにしてくれます。
私の場合、着手金約23万円+控訴審の着手金16万円の合計【約40万円】を
毎月約5,000円での分割払いができました。
これはとっても助かりました。
5,000円なら、なんとか毎月払える額なので安心かと思います!
その2 印紙代
訴訟提起をする(裁判を始める)ときや、訴えの変更をするときには
「印紙代」が必要です。
私の場合は
訴訟提起1回目34,000円、訴えの変更で4,000円、控訴審で34,000円の
合計【74,000円】かかりました。
このお金はこの後に紹介する「報酬金」同様、
事件終結時に請求されます。
その3 報酬金
最後に、勝訴した際に弁護士へ支払う「報酬金」です。
請求金額にもよりますが、
よほど金額が大きくない労働事件の場合、
回収金の10%となります。
ですが、事件の難易度により増額されることがあるようで、
私の場合計算したところ約13%の「67万円」でした。
私が今回の裁判で支払った金額は・・・・
着手金、印紙代、報酬金 すべて合わせて私が支払った額は
【約115万円】でした!!!!!!!
一見、すごく高く見えるかもしれませんが
会社から受け取った金額は480万円を超えていますので、
問題なくプラスで終わりました。
もちろん、みんながみんなうまくいくとは限りません。
裁判は証拠がすべてを握っています。
証拠を集められないと、負けることだってあります。
だけど、ちゃんと働いた分のお金は払ってもらわなければいけません。
いやな気持で働くより、少しの勇気で人生が変わるのなら
行動することをお勧めします。
悩みを抱えてる方がいれば相談に乗りますし、
私の担当弁護士さんも紹介できるので、
是非お声がけ下さい。
これからも皆さんのチカラになれる記事を執筆しますので
ぜひよろしくお願いいたします!!!!