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[米国赴任予定の方向け】 節約術まとめ

こんにちは!
米国東部の大手メーカーR&Dの研究員として1年駐在しているものです。

赴任の話が急遽浮上し、大慌てで米国赴任に向けた準備をされている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

赴任して1年経った今、失敗だったと思うことが多々あります。そこで、自身の失敗体験をベースに、米国での節約術を共有したいと思います。

米国駐在で収入は増えると思いますが、落とし穴はたくさんあります。皆様の資産の増加につながるような情報となれば幸いです。
[2023/1/22更新。随時更新予定]

1. 銀行口座

米国ドルでの給料を受け取るにも、まずは米国での銀行口座が必須です。会社によって銀行が指定されていない場合、銀行に口座開設申請をする前に、住まいの近隣にその銀行の支店があるかを確認しましょう。

  

なぜ住まいの近隣地域に支店があると良いかというと、自動車の購入等の大金の支払いの場合、銀行の小切手が必要な場合があり、住まい / 支店間の距離が遠いと不便だからです。

自分の場合は、日本居住時に口座を開設できるUnion Bankで口座を開設しましたが、近隣地域に支店がありませんでした。そのため、自動車の購入の際に小切手を要求された際、小切手を西海岸から郵送してもらう以外の選択肢がなく、それがかなり手間でした。

なお、小切手には個人で金額を書けるチェック(基本的に口座開設時にもらえる)と、銀行側が金額等を発行時に記載するチェックの二種類があり、自動車の購入等では後者のみが有効の場合が多いようです。

もし他に候補が無く、近隣にChase銀行の支店があった場合、後述するようにChase銀行で口座を開設していると優良なクレジットカードが多いChaseのクレジットカード審査に通りやすくなる傾向があるようなので、Chase銀行の口座開設をおすすめします。
Chase銀行: 
https://accounts.chase.com/raf/share/3037424990



2. 海外送金

日本の大手銀行の海外送金サービスは割高なので利用せず、日本の銀行口座/米国の銀行口座間の送金には、Wiseを利用しましよう。

銀行口座開設後は、日本の銀行口座から米国の銀行口座にお金を移すことが必要になると思います。自分は三菱UFJダイレクトにも申し込みましたが、手数料が割高で、結局Wize以外は利用していませんでした。

なお、以下の三井住友のリアルタイム為替情報からも分かる通り、円をドルに換えて、ドルを円に戻すだけでも2%ほど減ります。手数料込みだとさらに減るので、最低限の送金に留めた方がよいと思います。

3. スマホSIM

日本で申し込み可能なスマホSIMは少し割高です。
Mint Mobile等の現地の格安SIMをeSIMで入手して、節約しましょう。

自分は、渡米前にアメスマでSIMを入手しましたが、データ上限2GB / 月 + 通話し放題通話で40ドル付近でした。また、データ無制限プランだと50ドル以上でした (2023/1/22時点で確認した情報).

一方で、Mint Mobileだと契約期間によって料金は異なりますが、データ無制限プラン + 通話し放題で半年契約だとで35ドル/月で、1年契約だと30ドル/月です  (2023/1/22時点で確認した情報). 

データ無制限プランで、2年間の赴任だと 24 x (50 - 30) = 480ドル/台の節約となり、Mint Mobile等を契約することは節約の上では不可欠かと思います。

Mint Mobileを選ぶ次に大事なことは、物理SIMかeSIMかの選択で、eSIMを選択することです。eSIMの"e"はembedded(組み込み)を表し、物理SIMが不要で、その場の簡易設定のみで即時に利用可能となるSIMのことです。eSIMを利用することで、配送料 (10ドル)を浮かせられますし、赴任直後の郵送で自宅に届くかというような心配もなくなります。ただし、eSIM対応機種を持っていて、SIMロックが解除されているかの確認は必須です。


なお、自分は日本ではAhamoユーザーでしたが、2週間はアメリカでも普通に追加料金無しで通信できました。Ahamoのサービス、素晴らしいですね。


4. クレジットカード

日本のクレジットカードと比べ、還元率の高いクレジットカードが多く、Chase発行のクレジットカード等で、最終的な出費を抑えましょう。

赴任前は、日本のクレジットカードをそのまま使おうと思って、年会費のかかるクレジットカードを持ってきてしまいましたが、解約しなかったのは大きな間違いでした。というのも、日本のクレジットカードを使うと、たいていは為替手数料として1%ほど取られ、支払いのたびに損をします。そのため、赴任後に年会費がかかる日本のクレジットカードは、結局まとめて解約しました。

例えば、Chase 発行のAmazonカードの場合、Amazon.comの買い物で3%還元され、Prime会員だと5%も還元されます。なお、Chase銀行は審査がかなり厳しく、赴任半年後に申請しましたが審査で落ちましたが、Chaseの銀行口座を開設して、5,000ドルほど入金した状態で再申請すると審査が通りました。

Amazon Chase Credit Card: https://www.amazon.com/dp/BT00LN946S?externalReferenceId=0c85cbf4-4f23-4683-895d-7532c63e40b1

アメリカのクレジットカードの申し込みでは、クレジットカードヒストリー(クレヒス)が重要となります。このクレヒスは、赴任後に発行するソーシャルセキュリティーナンバー (SSN)と紐づいたものであり、クレジットカード申し込み時には必ずSSNを入力します。

クレカの申請が通るか否かは概ねクレヒスに基づいたクレジットスコアによって決まり、ググったら申し込むカードに必要なスコアが出てきます。現在のスコアは例えば、以下のサイトから確認可能です。

クレヒスがなくて心配で、アメックスのカードをお持ちの方は、以下を参考にされると良いと思います。アメックスに限り、日本のクレヒスをアメリカに移し、アメックスのクレカ審査が通りやすくなります。

なお、自分のアパートは対象外でしたが、アパートの毎月の支払いに対してもポイントがつくクレジットカードがあるようです。昨今では家賃の高騰が凄まじく、家賃の支払いでポイントがつけば嬉しいですね。

 The Bilt Master Card: https://www.biltrewards.com/card

5. 自動車購入

前任者から直接購入するのが一番です。それが無理な場合、オンラインか現地のディーラーで購入するのが良いと思います。日本語対応可能なディーラーは割高な可能性が高いです。

自分の会社は自動車のサポートがなく、自分で購入する必要がありました。結果的に、日本人が担当してくれるディーラーで購入しましたが、今となって、自動車の購入価格を他のディーラーの提示価格とオンラインで調べて比較してみると、割高となっていることが多かったです。さらに、日本での車の購入経験がないため、不安で色々とオプション(例えばドライブレコーダドルとなっていましたが、Amazonで50ドルくらいで購入できますし、取り付けも簡単です)をつけてしまいました。さらに、購入した自動車にいくつか整備不良があり(タイヤの圧力が低い等)、あまり満足のいく購入とはなりませんでした。

それを踏まえ、配偶者用の2台目はオンライン(Carvana)で購入しましたが、特に不購入した自動車に不備はなく、自宅まで持ってきてくれたので、とても楽でした。

6. 投資

米国の証券会社は、株式・ETFの取引手数料が無料なところが多いです。余剰資金を投資に回して、さらに資金を増やしましょう。

日本では株式の売買手数料が気になりますが、米国ではCharles Schwabなど、無料の証券会社も多いです。例えば、自分はドル安が今後進むという予想をしていて、ドル安と逆相関の関係が強い金のETF (GLD)を持っています。

当然、投資の世界で必勝法はないので、あくまで自己責任でお願いいたします。ただ、取引手数料が無料なのは魅力的ですよね。

Charles Schwab ホームページより

その他


・二重認証アカウント
日本のSIMの解約の前に、そのSIMの電話番号が認証で必要となるようなアカウントがないか、きちんと確認しましょう。自分は、UFJの銀行アカウントに登録している携帯電話の変更を忘れて、二重認証が失敗して、サービスセンターに電話したり、面倒なことが多々ありました。例えば、日本の実家の固定電話番号に変更したりしておくと、後々手間が減ったかもしれません。

・クレジットカード
ANAのマイルが貯まる駐在員定番のANA USAのクレジットカードを発行しましたが、ANAのマイルが貯まっても米国では使い所がなく、解約を忘れて年会費70ドルがかかってしまっています。クレジットカード選びは慎重に考えた方が良いですね。

・スーツケース
渡米の際のスーツケースの中にもう少し日本の食料品 (あえるだけのパスタソースとか)をうまく入れておけば、食費をもうすこい節約できたかなと思いました。近くに日本食スーパーがあったとしても、全般的に割高だと思います。例えば、カップ麺でも4ドル (500円)くらいします。肉エキスを含め、肉が含まれているものはNGですが、スーツケースに詰めるものを選ぶのに時間をかけるにこしたことはないと思います。

・コンタクトレンズ
日本だと処方箋が不要ですが、米国では購入時に必須です。処方箋の発行に100ドルほどかかった気がします。日本からの荷物の発送が会社負担の場合、航空便・船便の荷物にコンタクトレンズを大量に詰めると良いかもしれませんね。

・国際運転免許
国際運転免許の有効期限は1年ですが、実質的な有効期限は州によって異なっています(例えばカリフォルニア州だと10日以内に米国免許を取る必要があるようです)。いずれ米国免許を取得することになりますが、その前のつなぎとして長く国際運転免許を利用するために、なるべく渡米直前に国際運転免許を取ると良いと思います。基本的に、国際運転免許は日本の免許センターで一日で取得できると思います。

・医療保険
会社指定の保険に入ると思いますが、カバレッジと自己負担の割合をよく確認しましょう。例えば、米国では無痛分娩が一般的ですが、保険によってはカバー範囲外で、その場合日本と比べて出産が高額になる可能性が高くなります。

・自動車保険
自分にとって不要なオプションをつけていることに気づき、申し込み後、後々色々と外しました(comprehensive insurance等)。Progressiveを利用していますが、オプションの変更がオンラインで容易にでき、変更後の差額分は数日後に小切手で送付か、登録しているクレジットカード残額の削減をしてもらえます。使い勝手がよく、おすすめです。

以上、米国居住歴が長い方にとっては、ツッコミどころ満載だったかもしれませんが、お金に関係ある話をまとめてみました。皆様の赴任前・赴任直後のお金に関する不安が少しでも解消されれば幸いです。

それでは、皆様の米国生活が充実したものとなりますように!

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