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漢方薬によるダイエットについて

漢方薬剤師のよもやま話

薬剤師の長澤です。今回は漢方薬によるダイエットについて触れていきたいと思います。

◎ダイエットの原理は、・・・・
1.消費カロリーを増やす
2.摂取カロリーを減らす
消費カロリーを増やすには、運動をして筋肉を付けることが一番です。しかし、「運動をする時間がない」という方や、「毎日コツコツ」は苦手という方にお奨めするのが漢方薬です。ダイエットの手助けをしてくれる漢方薬には、消費カロリーを増やしてくれる働きがあります。

◎漢方薬によるダイエット(漢方薬は、消費カロリーを増や)
漢方薬は、肥満によって起こる悩み、すなわち、肩こり・便秘・むくみ・何事もおっくうになる等を解消し、健康的に体質改善をはかるという観点からもお奨めです。

漢方薬は、それを飲むだけで、1年間で最大で8kg減量出来る可能性を秘めています。
筋肉の量が減ってしまうことが、太りやすくなる原因の1つですが、年を重ねるごとに、少しずつ太りやすくなってしまう原因は、もう1つあります。それは、「褐色(かっしょく)脂肪細胞の減少」です。「褐色脂肪細胞」って、あまり聞き慣れないでしょう。詳しくは次に説明しますが、この「褐色脂肪細胞」は生まれた時から体内にあるのです。それが、成長期に入
ると少しずつ減り始めて、生まれたばかりの時に約100gあったものが、成人になると40g程度にまで減ってしまうのです。

①白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞
脂肪細胞には、白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞の2種類があります。「白色」と「褐色」と色が違うわけですが、その働きは全く逆の働きをしています。白色脂肪細胞は、体内に入った余分なカロリーを中性脂肪の形で蓄積する働きがあります。これに対して褐色脂肪細胞は、体内に蓄積されたの脂肪や、摂取したカロリーを、熱として放出させる働きのある細胞なのです。

②白色脂肪細胞は全身のあらゆるところにあります。
特に下腹部・お尻・太もも・上腕部・内臓周囲にはたくさんあります。ですから、体重が平均値であっても、下腹部やお尻、太もも・上腕部などの太さが気になる人が多いのです。

③一方、褐色脂肪細胞は、首・腋の下・肩甲骨周囲・心臓・腎臓周囲に5カ所に集中的に存在します。
体内に蓄積された脂肪あるいは、摂取したカロリーを熱として放出させる働きのある細胞です。褐色脂肪細胞の働きが活発な人は、熱としてエネルギーをたくさん消費し、活発でない人は、エネルギーの消費も少なめということになります。活発な人とそうでない人との一日の基礎代謝量の差は、200Kcal/日と言われています。一日当たり200Kcalということは、一年間だと200
Kcal/日×365日=73,000Kcalの差となります。ですから褐色脂肪細胞の働きが活発な人と
とそうでない人との差は一年間で最大73,000Kcalにもなります。消費するエネルギーの差が
一年間で73,000Kcalとは、体重に換算すると何Kgの差となるのでしょう?
栄養学的に脂肪1Kgは9,000Kcalです。ですから73,000Kcal÷9,000Kcal=8.1Kg。
すなわち一年間で最大で8.1Kgもの差になります。

この差をなくすためには、どうしたら良いのでしょうか? 残念ながら褐色脂肪細胞が減少することをくい止める方法はありません。しかし、褐色脂肪細胞の働きを活性化させることは出来ます。
それをしてくれるのが漢方薬です。漢方薬は、個々の体質の偏りを改善することで体調を整え、それに よって代謝が促進し、消費エネルギーを増加します。漢方薬が褐色脂肪細胞の働きを活性化させることは科学的に証明されています。
ですから、漢方薬を飲むことは、1年間で最大で8kg減量出来る可能性を秘めていると言えるのです。

以上、今回の内容でした。

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□注意・免責事項
◎一般の方向けの内容なので、厳密な医学用語は使用していません。医学
的な専門性から考えた場合、妥当でない表現があると思いますが、なるべく
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◎個別の健康相談を行うものではありません。
◎体の状態は個人によって異なっています。現在治療中の方はかかりつけ
の主治医と相談をしてください。
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ついて、当方では責任がとれませんのでご了承ください。
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─[執筆者]───────────────────────────
■長澤 昭(ながさわ あきら)1952年 静岡県生まれ。
1980年に薬局を創業。漢方の健康堂薬局にて痛み・
シビレの症状を中心に漢方の研究を重ねて40余年。
HP https://www.kenkodo-igaku.jp/
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