「シーズンオフ」を制す者が記録を伸ばす!
スポーツには、期間が長い短いはありますが、「シーズンオフ」があります。
野球などの球技は公式戦が行われない時期が「シーズンオフ」ですし、スキーやスケートなどのウインタースポーツは夏がシーズンオフです。
陸上競技もシーズンオフがあります。
トラック競技は基本的に冬がシーズンオフ。
ロードレースは基本的に夏がシーズンオフです。
では、この「シーズンオフ」
どのように過ごすのがいいのでしょうか。
陸上でインターハイを目指す高校生を見て思うことがありましたので、「シーズンオフ」の過ごし方についてお伝えしようと思います。
■シーズンオフを制す者が記録を伸ばす!
インターハイの陸上競技は全てトラック競技です。
そのため冬は「シーズンオフ」です。
長距離の選手で駅伝を走る選手以外は12月初旬〜3月中旬は「冬季練習」と呼ばれるカラダ作りをする練習をします。
さて、この冬季練習。
目的はこの二つです。
1. カラダ作りのためのトレーニング量を確保する。
2. 競技における技術面をカラダに覚え込ませる。
「1. カラダ作りのためのトレーニング量を確保する」というのは長時間練習をこなすというよりも、シーズン中にできない「高負荷で質の高いトレーニング」をやるというイメージです。
シーズン中にできないことをやるという意味では「2. 競技における技術面をカラダに覚え込ませる」というのも同じです。
これを冬季練習でやって、シーズンに入ります。
では、この冬季練習が故障などでできなかった場合、どうなるのでしょうか。
もちろん冬季練習を順調のこなせた者との差は競技会で明確に出てしまいます。
2021年の千葉県インターハイ陸上競技をLIVE配信で見ましたが、種目によっては2020年秋新人戦の決勝メンバーが翌年夏のインターハイ県予選決勝に半数以上残れていません。
聞けば、冬季練習中に故障し、練習量が落ちたとのこと。
その練習不足の影響が本番で出てしまったということになります。
シーズンはシーズンオフの冬にどれだけ鍛えれたかを発表する場。
シーズン中の結果の70~80%は冬季練習で決まると思ってもいいでしょう。
残りはシーズン中にどれだけレースにあわせて調整できたかということになります。
このようにシーズンオフを制さないとシーズン中に記録は出せないのです。
■ロードがメインの市民ランナーはなシーズンオフに何をする?
市民ランナーが参加するロードレースは通年行われています。
とはいえ、大規模レースが行われるのはほとんどが10月〜翌年4月。
そう考えると、市民ランナーのシーズンオフは5〜9月の5ヶ月くらいというところでしょうか。
暑い時期にシーズンオフを迎える訳ですが、何をすればいいのでしょうか。
学生の「冬季練習」をもとに考えてみましょう。
シーズンオフに行う練習の目的は2つ。
1. カラダ作りのためのトレーニング量を確保する。
2. 競技における技術面をカラダに覚え込ませる。
そうすると、フルマラソンなどのレースに向けてやることはこのようになります。
1. 故障しないカラダを作るための筋力トレーニング
2.インターバルなどのスピード練習
3. 自分にとって正しいフォームの習得
4. 弱点補強
一年中同じ練習内容で過ごすランナーも多いと思いますが、レースがない時だからこそ、今まであまりやってこなかったけど興味がある練習をやりましょう。
特にスピード練習に関しては気温の高い季節の方が気温の低い冬よりもカラダが動くのでオススメです。
フルマラソンのペースより早いペースで進むトラック競技に参加するのもいいでしょう。
5000mなどもいいと思いますが、1500mなども心肺強化に役立ちます。
また、レースに出ることでレース感を忘れないでシーズンに入れるというメリットもあります。
個人的に、冬のレースでどれだけ早く走れるかは、夏のスピード練習の質で決まると思っています。
■最後に
シーズンオフを制する者が記録を伸ばすのは間違いありません。
実際にその光景を見ていますし、個人的にも故障箇所の治りが遅かったため、今思うような結果が残せていません。
とはいえ、故障箇所を抱えたままシーズンオフのトレーニングをするのはやめましょう。
基本的には負荷の高い練習になるので、故障箇所をさらに悪化させる可能性が高いです。
まずは「レースを気にせず治療する時間ができた」と思って治療に専念しましょう。
次のシーズンに結果は出ないかもしれません。
しかし不安がなくなった分、その次のシーズンで記録が出せる可能性は高くなります。
故障をしている方はしっかり治し、完治してから「故障しないカラダ」を作ってください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。