自転車エルゴメーターと座位エルゴメーターについて
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福岡県で理学療法士をしてますkenkenです*
日々のちょっとした疑問や曖昧なことに、"しっかりと向き合い"皆さんにとって有益な情報発信ができるようにお役にたてればと思います。
はじめに
皆さんは、「エルゴメーター」と聞いてどんな物か分かりますか?
簡単にいうと、病院や施設、ジムなどによく置いてある「自転車のアレ」ですね。
長く歩けない方や運動負荷を調整しながら運動耐用能を改善したり、膝や股関節などの滑らかな関節運動を再現したり用途はさまざまです。
※もしくは、運動負荷をより高くして、高いパフォーマンスを発揮するために利用しているなど幅広く活用されています。
現在は自宅用で購入されている方などもよく聞きますが、改めてその用途についてまとめてみたいと思います。
🔲 自転車エルゴメーターとは?
・自転車エルゴメーターは、通常の自転車のようにペダルを漕ぐことで運動を行う器具です。
・主に下半身の筋肉を使い、心肺機能を向上させるために利用されます。
・特に、心臓や肺の健康を維持したい方や、体重管理をしたい方に適しています。
🔲 座位エルゴメーターとは?
・一方、座位エルゴメーターは、座ったままで運動ができる器具です。
・特に、下肢に障害がある方や高齢者、リハビリ中の方に向いています。
・座位での運動は、体への負担が少なく、安心して行えるのが特徴です。
🔲 それぞれの効果と適応範囲
➖ 自転車エルゴメーター
・効果: 心肺機能の向上、筋力強化、カロリー消費。
・適応範囲: 健康維持、体重管理、スポーツトレーニング。
➖ 座位エルゴメーター
・効果: 筋力維持、心肺機能の向上、リハビリ効果。
・適応範囲: 高齢者、障害者、リハビリ中の方。
※座って足で漕ぐ以外にも、こんな用途があります
🔲 運動強度とメッツ、運動のきつさの設定方法
・運動強度を示す指標の一つに「メッツ(METs)」があります。1メッツは安静時の代謝量を示し、日常生活の活動と比較するのに便利です。
・運動のきつさは、ボルグスケールという指標がよく用いられます。
※ボルグスケールとは?
運動の「きつさ」を自分で評価するための指標です。通常、6から20の数字で表され、数字が大きくなるほど運動がきついと感じます。例えば、6は「全く運動していない」、20は「最大限の努力をしている」といった具合です。
➖ 日常生活の運動
例えば、歩くことは約3-4メッツ、掃除や軽い家事は約3-5メッツ程度です。
➖ 自転車エルゴメーター
・軽い運動で約4-6メッツ、中程度の運動で6-8メッツ、激しい運動では8メッツ以上になります。
・頻度: 週に3〜5回が一般的です。健康維持や体重管理を目的とする場合、定期的に行うことが推奨されます。
・時間: 1回あたり20〜60分程度が理想です。運動の目的や体力に応じて調整できます。
・きつさ: 中程度の運動であれば、ボルグスケールで12〜14(ややきつい)程度が目安です。これくらいの強度であれば、会話ができる程度の運動になります。
➖ 座位エルゴメーター
・軽い運動で約2-4メッツ、中程度の運動で4-6メッツ程度です。
・頻度: 週に3〜7回と、より頻繁に行うことが可能です。特にリハビリや高齢者の方には、日常的に取り入れやすいです。
・時間: 1回あたり10〜30分程度が一般的です。体調に合わせて短時間から始めることができます。
・きつさ: 軽い運動であれば、ボルグスケールで9〜11(やや楽)程度が目安です。これくらいの強度であれば、リラックスしながら運動ができる感覚です。
まとめ
自転車エルゴメーターは、より高い運動強度を求める方に向いており、しっかりとした運動効果が期待できます。一方、座位エルゴメーターは、体への負担が少なく、リハビリや高齢者の方に適した選択肢です。
皆さんの日常生活に少しでもお役にたてたら光栄です🦥🍃
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