アはアーケードのア 第42.1回『ドルアーガの塔』その2(1984年/ナムコ)
少し前にX(旧ツイッター)にポストした内容の転載です。少しだけ修正しています。
下記の記事で、ゲームセンターの『ドルアーガの塔』について、当時「段ボール箱で解法を隠しながらプレイしていた人」の話が出ていました。https://www.4gamer.net/games/634/G063466/20240716042/
実際、これは都市伝説でも何でもなく、けっこうあちこちのゲームセンターであったんじゃないかな。ぼくもPC巣鴨店で見ました。あの段ボール箱は誰が用意したものだったんだろう(笑)。記憶にないのだけど店公認で用意してたのかな。
記事中では、石井ぜんじさんはGB高田馬場で目撃したとありますが、あの段ボールで隠すという“技”はどこ発祥なんでしょうね。アーケードゲームは誰もが自由に観戦できるところにコミュニティとしての良さがあるのですが、『ドルアーガの塔』ではそれを全否定するやり方が一時的に出回ったところがおもしろいですね。
当時はテーブル筐体で、段ボール箱を被せやすいという環境的な理由もあったのでしょうけど、その後の人気ゲームで段ボールを使って攻略を隠したって話は聞きませんものね(仲間内で輪を作って隠すみたいなことはあったかもしれませんが)。やはり謎解きの重要度が高いゲームってとこですよね。
ぼくは“段ボールプレイ”していた人たちについてよく知らないのですが、本人だけの問題であれば、むしろ自己顕示欲として大っぴらに見せびらかしたいはずなので、隠していたというのは「手間やお金をかけて解法を見つけ出したコミュニティへの義理立て(約束事?)」という理由も大きかったのですかね?
……といった話をポストしたところ、「段ボールは直接照明の反射を防ぐためのもので昔からあった」というリプをいくつもいただきました。
ただ、これはぼくも石井さんもそうした歴史はもちろん知った上で、『ドルアーガの塔』のときにプレイを隠す意図で段ボールをさらに深くガードするように被せて使う人が出てきたり、それまで反射避けの段ボールを置いてなかったお店にもこのゲーム専用に置かれるようになったって記憶なんです。
とはいえ、もう記憶も定かではないので、間違っていたら指摘してほしいのですが、記憶違いでなかったとしたら、アーケードゲーム史を語る上で、なかなか特異でおもしろい出来事だったなあと思うわけです。
ただ、行われていたのはごく一部である可能性は高そうですね。やる必要があるのは、きわめて初期にトップを走っていた人たちだけでしょうから。 了
こちらは前回分の アはアーケードのア 第42回『ドルアーガの塔』(1984年/ナムコ) です。
https://note.com/kenjohkohji/n/n4b9903ebce8f