独裁者の孤独
ITエンジニアは実はコミュニケーションが上手くできないと失格と言えるほど、人と人とのつながりを重視します。技術職なのに、意外に思われるかもしれませんが。
私はと言えば……違いますね。
ITエンジニア失格です。
私は独裁者です。
1人で勉強して1人で現場の厄介なバグや保守を片っ端からやっつける。別にそれしかできないわけではありませんが、1人で仕事をするのが好きなのです。
他の人が私の仕事量の速さと正確さを見てポカーンとします。何の相談もしないで、何の計画性も立てないで、いきなりモップアップエンジニアっぽいことが出来る。しかも人が困っているタスクばかりやっていて。
そうです。私はコミュ力ゼロですが、相手のニーズがわかる力はあるのです。
しかしながらそんなニーズを読むことが出来ても、大事なことを聞かなければ、上司に何も知らせず勝手にやるということ、それはITに関わらずビジネスマンであれば決してやってはならないことです。
私は怒られます。フリーランスの場合、それがきっかけでクビになるかならないか、ということもあります。と言うか実際にありました。
私は職場では孤独です。
仕事を勝手にやってしまうので、能力や技術は褒められても、コミュニケーション能力の不足を指摘され、注意されます。
それでも私は自分の弱点を頑なに治そうとしません。
苦手なことを克服するのに時間をかければ、その分得意なことを失います。エンジニアはそんな赤魔道士みたいなことは出来ないのです。
嘘だと思うのでしたら、フロントエンド・バックエンド・インフラ・クラウド・スマホアプリ・インディーゲーム・AI全部出来るエンジニアを呼んできてください。勝負してさしあげますから。
何度も言いますが独裁者は孤独です。
力はあっても、自分で蒔いた種とは言え、本当は寂しいのです。