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愛猫をデブ猫にしたら飼い主 即失格スペシャル?【ぽっちゃりはセーフ】

今回は猫の体重・肥満についてのお話です。昨年2021年6月に亡くなった愛猫ゲンの最期の体重は3kgでした。

2021年1月中旬、ゲンに異変が発覚した頃の体重は5.5kg。ちなみに体重MAXは6.2kgでしたね。

その後ゲンの体重は扁平上皮癌や慢性腎不全が進行するにつれ、ゆっくりと減少して行き、分子標的薬パラディア投薬時は5.3kg程度でした。

獣医さん的には扁平上皮癌のお薬である分子標的薬パラディアは10mgではなく15mgを使いたいらしく、そのためには最低でも体重5kgは維持して欲しい! いや、むしろ体重は増やす、太らせるぐらいのつもりで!とのことでした。

パラディアの10mgは15mgほどの効果は期待できないそうな…
ちなみに投与量は体重1kg当たり3.25mgと規定されています。

15mgを使いたければ体重5㎏×3.25mg=15mgってことで、ざっくり体重5㎏は欲しい、それ未満だと放射性物質につき危険なので15mgは使えない、だからと言って10mgでは…ということらしいです。

元々5kg未満の猫なら腹をくくって10mgを使えば良いとは思いますが、ゲンの場合幸い5kgを超えていたので、なら15mgを使えるね、これからは体重の低下に気を付けて…いやむしろ体重は増加の方向で…腎臓に配慮しながらの体重増加は大変だとは思いますが…とのことでした。

それを受けて私はゲンの慢性腎不全に配慮しながらもゲンの体重維持・増加にあの手この手で努めて参りましたが、たしかに現実はそう簡単ではありませんでしたね。

で今回の記事ですが、べつに愛猫の病変後の体重に関する記事ではありません。一般的な愛猫の体重管理についてのお話になります。

ゲンが掛かった病気を鑑みればもっと体重を増やしておけば良かった、完全なるデブ猫になるまで太らせておけば良かったという気がしなくもないですが、しかしそれはあくまでも結果論に過ぎないと現在では振り返っております。

私がゲンが病気になる以前からゲンの体重管理に気を配り、体重をコントロールしていたという行為は飼い主として間違いではなかったのだと。

実際将来、愛猫がどんな病気にかかってしまうかなんて分かりませんからね。

繰り返しにはなりますが、愛猫が何らかの病気になりその時点で体重増加を試みたとしてもそれは容易ではありません。

だからと言ってあらかじめ太らせておくというのは飼い主として正しくはないというのが私の考えです。

さて、完全室内猫は往々にして食べ過ぎと運動不足で肥満なのだそうです。

また、人間においても肥満は万病の元と言われていますが猫も同じです。猫でも人間でも肥満は病気の元ですので良くないことは分かり切った話ですね。

人間の場合は肥満を自覚しダイエットすることで自ら改善に取り組む訳ですが、猫が自らダイエットに取り組むことは100%ありません。

つまり愛猫が肥満になる・ならないは飼い主さん次第でその全責任は飼い主さんにあるということです。もちろんこれは肥満に限った話ではないですが…

ただ、猫は基本的に太っていた方が可愛いのも事実です。

亡くなった母も「猫は少しくらい太っていた方が可愛いの」などとよく言っていたものです。私もそう思いますよ。はい。

で、よくテレビの猫特番で一般の方の愛猫が紹介されていますが、そういう可愛がられている猫はかなりの高確率で太っていたりします。

飼い主にとって愛猫のぽっちゃり・ころころ、おなかフニャフニャな感じに触れるのは至福のひと時だったリします。

あんまり太らせるのは良くないんだよなぁと分かっていながらも…

そんな私が我が家の愛猫のお世話を母からバトンタッチしたのが10年くらい前、ゲンが2,3歳の頃でした。

そしてある日、愛猫ゲンの肥満防止を強烈に意識した出来事がありました。それは先ほど書いたテレビの猫特番を観た時です。

その番組の1コーナーにデブ猫ダイエット企画なるものがあり、それを観た時にもの凄くゾッとしたことがゲンの体重のことを真剣に気にし始めたきっかけになります。

その主人公のデブ猫ちゃんの飼い主さんいわく
「ちょっとこの子太り過ぎかなぁと思って最近心配なんですぅー。で、ダイエットに挑戦しようかなぁーと…」

そのデブ猫ちゃんは全長は普通ですが体重は12kg位ありましたので、もはや肉の塊といった感じでした。

その異様ともいえるルックスにスタジオゲストの猫好きのタレントさん達の中には、あからさまに眉間にシワを寄せる方もいらしたほどです。

もちろんそのタレントさんのコメントは「是非ダイエット頑張って欲しいですねぇ。でもあんまり無理せずに…」などと当たり障りなく。しかしその眉間にはシワが…

で、そのダイエット企画は様々な試みにより数100g減量に成功し「今後も続けていきますっ! がんばりますっ!」ってことで飼い主さんも上機嫌でそのコーナーは終了しました。

ちなみにそのテレビ番組は単発の特番だったので、あのデブ猫ちゃんがその後どうなったのかは分かりません。

最近はカロリーだけを減らして量を減らさずに満腹感が得られるダイエットフードも各種販売されていますが、あのデブ猫ちゃんの場合は根本的に量を減らさなければダメでしょうね。

私は我が家にゲンがいたものの、猫番組がやっていれば喜んで観ちゃうタイプでしたがあの番組を観て以来、デブ猫だのダイエットだののコーナーになったら迷わずチャンネルを変えるようになりました。

理由は、なんと言うか…観てらんない、それこそ眉間にシワというか不愉快な気持ちになるからです。

何がどう不愉快かって、ダイエットさせるのは仕方ないとしてもそもそも何でそこまで太らせたんだよ!って話です。

分かりますよ。愛猫におねだりされたらついついオヤツを与えてしまう気持ちは。しかも猫は少々太っているくらいの方が可愛いってこともね。にしてもさぁ…

猫が人間のように自らの意思でダイエットするのならまだしも、ダイエットをする気など毛頭ないにもかかわらず、ある日突然エサをケチられたらその猫はどんな気持ちになるでしょう?

「はっ? 何このエサ? なんか少なくね?」
「それに美味そうなニオイしねーし、リンが少ないんじゃね?」
「あと…オヤツはどうしたオヤツ?」
「一体どうなってんだぁ! なあおいっ! 」
「いいからいつもの美味いエサとオヤツを持ってこい!ってーの」

こんな風ではそれはそれは最高にストレスが溜まることでしょう。ストレスは万病の元でもありますから実に気の毒なことです。

これまでずーっとたらふくエサやオヤツを食べさせて、散々太らせた揚句に今度は突然本人の意思に反して強制ダイエットなんて残酷過ぎます。

そんなもん猫にしてみりゃほぼほぼ嫌がらせでひとつ間違えれば虐待です。そんな残酷ダイエット物語を始めたいが為に今まで散々食わしてきたのか?って言いたくなります。

まあそんな思いから、
ところでウチのゲンの体重は大丈夫か? 最近測ってないしな…てな感じでゲンの肥満防止・体重管理が始まった訳です。

そして久々にゲンの体重を測ったところ5.5kgでした。
以前測った時は4.5kgでしたので、いつの間に…という感じでしたね。

2021年初頭にドライ食べない&噛まない問題が発生するまで、エサやりは自動給餌器のルスモを使用して1日3回のエサやりでした。

ルスモはよく働いてくれました。ゲンのお世話を母からバトンタッチしてからですので9年近く壊れることなく働いてくれました。

ただルスモに限ったことではないとは思いますが、その設定量は重さではなく嵩(かさ)で決まってくるので、給餌量はそのドライフードの形や大きさによりバラツキが生じてしまいます。

早い話が設定量よりも多めに給餌されしまう事がしばしばあったということです。これはルスモでは割とよく聞く話です。

ちなみにルスモは2,3年前にモデルチェンジした様ですね。私のルスモの話は旧モデルの話です。一応念のため。

おそらく体重増加の原因はそれと、私の設定量自体がゲンの活動量に比べると多かったのだろうと理解いたしました。

活動量に対してカロリーの摂取し過ぎの状態がその後も続けば、消費されなかったカロリーは蓄積される一方になりますので、現在5.5kgならばやがて6kg7kg8kg…と右肩上がりに体重が増加してしまうのは明白です。

例えばゲンの活動量を増やさせれば良かったのかも知れませんが、ゲンは既に高齢期に入っていましたので、私はゲンの体を無理矢理に動かすようなことはしたくありませんでした。

ゲンは生後2週間で我が家に来て以来、ずうっーと食っちゃー寝ぇーのお気楽人生を送って来ましたので、なるべくそのまま天寿を全うさせてあげたいと考えていた次第です。まったくもって実にうらやましい人生です。

要は猫の肥満って人間と同様にカロリー摂取がカロリー消費を上回っているから肥満化するのだろうと私は思い込んでいます。

つまり1日のカロリー消費量に見合ったエサを与えていれば肥満にはならないんだと。

母からはよく「ルスモからはチョロチョロとしか出てきてないよ!」「少な過ぎるんじゃないかい?」などと言われたりもしていましたね。

たしかに体重増加と給餌量のバラツキに懸念があったので最も少ない設定量に変更していました。

ルスモで1日3回、手やりを含めて全8食か9食与えていましたが総量としては体重5.5kgでドライ60g・220kcal程度にはなっていましたので問題はなかったと考えています。

確かに1回量は少なく、私にも見た目的に少食感はすこぶる高かったのですが、実際体重は減ることも増えることもなく概ねキープ出来ていましたので適量であったと思っています。食っちゃー寝ぇーで活動量も少なかったですのでね。

もちろんそれはゲンが元気で何の異変も生じていなかった頃の話です。

で、私は何を根拠にしてゲンの体重を管理していたのか? そもそも猫の適正体重ってどのくらいなのか?って話になります。

猫は生後半年までは成長期なのでたくさん食べても全て栄養になるので肥満という扱いにはならないそうですね。

そして生後1年で成猫になり、その1歳の時の体重がその猫の適正体重なのだとか。

ちなみにゲンの1歳の時の体重は不明です。後悔先に立たず…

また成猫の平均体重は猫種によってかなり異なりますがおよそ3~5kgあたりとされているようです。

当時、更にいろいろと調べましたがそれらを総合的というか大雑把にまとめて考えれば、猫の体重の肥満要注意ラインは6kgだなと認識しました。

ですのでゲンの本来の適正体重(1歳時の体重)はわからないので、とりあえず体重ターゲットは6kgとしてそれを超えないうように体重管理をしていた訳です。

ゲンのMAX体重は6.2kgでしたがそれは数年をかけての緩やかな上昇でしたのでまあ仕方ないかなと…

もし私がゲンの体重管理をしていなかったら体重はMAX6.2kgどころか7kg8kg9kgとどんどんと増えていったでしょうね。余分なカロリーは蓄積されていきますのでね。

その後ゲンが口内扁平上皮癌にかかったことを考えればそれでも良かったかな?という気がするのも事実です。

しかし癌以前に肥満による病気になっていた可能性も大いにあるので、私のゲンの体重管理は間違いではなかったと自分に言い聞かせております。

あと、ほかの猫の肥満度を知る方法としてドライフードのパッケージ裏面によくボディコンディションスコア(BSC)が記載されていますね。

体型をイラストと見比べたり、触って肋骨を確認出来る・出来ないなどで判断するのですが、ゲンは同じ態勢でジッとはしてくれず私には中々確認が難しかったので、ほとんどそれには頼りませんでした。

ですので外見的な部分についてはゲンが歩いている時の下っ腹のたるみ具合をよく見ていましたね。

使用していたドライフードは大したものではありません。かと言って安いだけが取り得みたいなものは使っていませんでした。

いかにもテキトーに製造して安く販売してそうなものではないやつです。

カナンやヒルズ製品はべらぼーに高い訳ではないのでとても重宝しましたね。

特にヒルズのr/dドライにはお世話になりました。

しかしr/dドライは人間の私でも香りが少なく感じたくらいですので食べない猫も多いのだとか…幸いゲンは病気になる以前はフードに全くこだわりを見せなかったのでとても助かった覚えがあります。

ゲン以前の愛猫たちはマグロ味は食べるが、カツオ味は食べないとか普通にありましたのでね。

あと、余談というか根本的な話をしてこの記事を終わりにしたいと思います。

それは猫の体重の測り方についてです。

「ウチの猫、ジッとしてくれないから体重計に乗せてもちゃんと測れない!」っていう話を意外なほどよく聞きます。

はっ? あなたナニ言ってんの?って感じ…
にわかには信じ難い話ですが一応書いておきます。

<猫の体重の測り方>

①. 自分の体重を測る→猫を抱っこして測る→その差が猫の体重

②. ゼロセット付き体重計で測る
入れ物を置いた状態でゼロセット
入れ物に猫を入れて出てきた数字がズバリ猫の体重

③. ゼロセットのない体重計の場合
入れ物の重さを測る
入れ物に猫を入れて測り、その重さから入れ物の重さを引く

こんなことは人に教わらなくてもフツーに思いつきそうですけどねぇ…不思議です。入れ物なんて何だって構いません。洗濯カゴやダンボール箱など。

ぶっちゃけ愛猫の体重すらマトモに測れない人は猫を飼う資格なんてないと思いますわ。

とはいえもう既に飼っちゃってるんでしょうから、とことん面倒を見てもらわなければなりませんがね。

また、今回の記事では触れませんでしたが肥満は病気のリスクを高めることはいうまでもありません。例えば関節炎、糖尿病、脂肪肝、心臓病などです。

そうならないように飼い主の責任として愛猫の体重管理はしっかりと行わなければいけないと思います。

いざデブ猫になってから慌ててダイエットだなんて、ひとつ間違えたら虐待になりかねませんよ? 猫はダイエットする気なんてさらさらないのですから。

以上、愛猫をデブ猫にしたら飼い主 即失格スペシャル?【ぽっちゃりはセーフ】でした。ありがとうございました。

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