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【超短編小説】クスノキの下で

同級生たちが遊んでいる砂場を、ぼくは眺めていた。
ぼくも砂場で何かをつくってみたかった。

でも、あいつらは、なんだかよくわからない不思議そうな顔でぼくを見るんだよね。
だから近寄れないんだよね。

校庭には大きなクスノキがあって、その下にいればさみしくなかった。
よく見回すと、なんだかぼくと似たような子たちが、ぼくと同じようにぼんやりと何人か立っていたよ。

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