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人生100年時代のキャリア設計を考えてみた②
仮に75歳定年を想定した時に生じる55歳(役職定年)からの20年にどう備えるのか。前回は、今後多くの人がその"20年"に見舞われるであろうことを以下のように挙げてみました。(※前回の投稿は以下↓)
(1)多様性ギャップ
(2)ジョブ型
(3)環境や技術への適応
(4)物理的制約
(5)経済的制約
* * * * *
これらのことに予め備えるために、それぞれの年代で何をしておけばよいのでしょうか。
1)多様性体験(多様性の中に身を投じる)
まず多様性を肌で感じるために、所属部署や職場以外のコミュニティに積極的に身を投じてみるとよいでしょう。
社内では、組織横断的なプロジェクトや集まりに参加して普段接する機会がない人や部門の考え方に触れてみることが有効です。特に役職が2階層以上違う人とは自ら機会を設けなければなかなかじっくりと話を聞くことはできないものです。
一方、40〜50代の人が20代の人たちと自然と接するような時には、その世代が興味を持っていることに普段から多少は関心を持って、情報を頭に入れておいた方がいいでしょう。
また社外では、大学院やスクーリング、地域のコミュニティ、ボランティアグループなど、必然的に異なる背景や考え方の人たちが立場や前提条件の違いを超えて集まる場面に身を置くことで、自身のバイアスや考え方のクセに気付くことができます。
私は、50歳を過ぎて大学院に通いましたが、様々な企業の様々な立場の人に加え、アジア各国から来た20代の留学生らとのディスカッションによって多くの気付きを得ることができました。
また、50歳を過ぎて論文を読んだりレポートを書いたり、すなわち再び"学び"を経験したことで、新たな知識を得ることに対する喜び(=更なる学びに対するモチベーション)に加え、"活字習慣"を手に入れることができたことは大きな収穫となりました。(③へ続く)