目標設定で成果とモチベーションを調整する
マネジメントの鉄則は数値で測ること
目標設定において、定量的アプローチはマネジメントの基本中の基本だと言えるでしょう。
定量的な目標設定は、目標の達成に向けた行動が明確になり、結果の達成度を客観的に評価できるため、マネジメント手法としては一般的に採用されています。特に、成果指向の環境では、定量的な目標設定が不可欠となります。
定性的な目標でモチベーションを維持する
しかし、定量的アプローチとは逆の、定性的な目標設定もまたその重要性を担っています。
定量的目標は、時に外部からの圧力として感じられることがあります。これに対し、定性的な目標は、自然と行動指針を提供することになります。これは目標の設定を受け入れやすくなるのと同時に、チームのモチベーション維持にも寄与します。チームメンバーの自発的なモチベーションを促進し、長期的な疲弊を防ぎつつ、行動への意欲を高める効果があります。
例えば、「積極的なコミュニケーション」や「チームワークの促進」といった目標は、行動評価の枠組みとして機能します。
成果とモチベーションのバランス
成果とモチベーションのバランスを取るためには、定量的と定性的な目標を上手く組み合わせることが鍵となります。
また、プロセスの整備や問題解決の仕組みを目標に含めることも効果的です。たとえば、〜のプロセスを整備してチームに展開する」「〜の問題について解決できる仕組みを導入し、〜人の社員に利用して感想を得る」のような、仕組化の目標設定をすることで、成果とモチベーションのバランスを取ることができるでしょう。
組織の状況に応じた対応
しかし、組織の状況に応じて、成果を優先し定量的な目標に重点を置く場合もあります。
仕組化の目標設定による成果とモチベーションのバランスを取るやりかたは、組織コンディションが良いときにその力を発揮しますが、組織コンディションが悪く、なんとしても目前の成果を求めなければならないときはは、定量的な目標設定を集めにして、統制的に進める必要があります。
ただし、このとき社員のモチベーションを大きく毀損しかねないことに留意する必要があります。
最適なバランスで効果的な目標設定を
目標設定は単なる数値達成以上のものです。
チームのモチベーションと成果の両方を促進するために、定量的および定性的アプローチをバランス良く組み合わせることが重要です。
目標設定における定量的と定性的なアプローチの適切な組み合わせは、組織とチーム双方にとって最良の結果をもたらすでしょう。また、仕組み化の取り入れにより、成果の実感とモチベーションの向上を同時に達成できます。
マネジメントにおける目標設定の参考となれば幸いです。