シャングリラへゆく⑨沙渓古鎮を更に散策してみる
理想郷のことを人はシャングリラと呼ぶ
雲南の香りに魅せられて僕は旅をした
冒険家が探し求めたシャングリラに想いをよせ
奥へ奥へ雲南省の秘境を旅した記録
①から読めばより深く楽しめます
シリーズ「チベットへゆく」の第二部
シャングリラへゆく物語
沙渓古鎮の魅力を写真で振り返る
朝 早く起き、まだ観光客の少ない
時間帯に散策してみる
鳥の鳴き声が聞こえ
川のせせらぎが心地よく
暮らす人達の一日が始まる
店を開け朝食の支度が始まる
炭に火が入り白い煙が上がる
お湯を沸かし
饅頭を蒸しお粥を炊く
茶葉で煮込んだ煮卵の匂いに
吸い寄せられ客が来る
狭い路地裏は
カフェにハンドメイドショップが
オシャレに並び
見ているだけで楽しい
高価な物ではないけれど
造り手の想いが伝わる品は
他にはない価値を生む
ぽかぽかした空気に包まれて
馬から聞こえる鈴の音が
不思議な世界へ連れて行く
静かな時間を心で数え
路地を抜ける風が青葉を揺らす
何かをすることもなく
太陽の動きと共に暮らせばいい
生きる為の目的を
無理に意味付けする事もなく
ただただ月の満ち欠けを眺める日々
闇が僕らを異世界へ
導くその瞬間を息をひそめて
待てばいい
古い楽器の音色がなる夜は
舞台の上の演劇が勝利の舞をはじめだす
昼に飲んだ茶が抜けるころ
遠く拉薩で流れる噂を
強い酒で語り合う
転生霊童ダライの継承
シャーマンが下したお告げの
その村に来世を託す この世界
揺れる闇路はあの人を
遠くに連れていくけれど
戻る事がないことを知っているのに
笑顔で見送り手を振った
子供の時に母が詩った あの詩を
今でも一人口ずさむ
悲しく聞こえる その詩は
ダライの愛の歌でした
あの人が愛の詩を詠んだ あの土地を
聖地と呼ばれるあの土地を私も巡礼してみたい
今世は叶わぬ夢だけど
来世は茶葉を馬にのせ
険しい山をいくつも越えて
普洱が熟した頃に辿りつく
雲の上にあると言われる あの寺を
巡礼しにゆくことを願い
北をみた
そこが私のシャングリラ
写真により振り返り
この名も知れてない山間の辺鄙な場所に
位置する素敵な村があった事を
詩にそえて残しておきたくなった
このまま商業化に大きく変わらぬ事を願いたい
⑩再び麗江へゆく へ続く
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