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聖地巡礼記 我がまま娘をインドに連れてったら③

2017年インドに小学校の娘を連れて
家族でバックパッカー旅をした話

娘は、ある疑問を抱くようになる。

インドに何で来たかったの?

僕らは上海に住む3人家族です。

僕;日本人
妻;上海人(劉さん)
娘;小学4年生(当時)→インドに興味なし

コルカタ(カルカッタ)のハウラー駅に夜8時発の寝台列車に乗る為に

余裕を持って駅に向かう事にした。

コルカタ1

ホテルからハウラー駅は川を超える。

地下鉄ではいけない為、移動方法は

タクシー、歩く、対岸から船で渡る

の方法が紹介されていた。

時間的余裕があるし車は混む為

僕は一番安全そうな

船で行こうと計画していた。

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そして船着き場へ向かう事にした。

荷物を背負い地下鉄に乗り、
船着き場に近い駅で降りる

そして船着き場へ向かって歩く。

といっても、駅から そこそこの距離がある

道も複雑で迷いそうになる

方向はあってるが迂回もする

妻の劉さんと娘は大きな荷物を持って歩きながら

まだ〜まだ〜を連発するようになる

歩く足は遅くなる。

僕だって初めての土地で不安

なんてたって ここインドだし

不安以外ない(笑)

重たい荷物を持ち歩いているので

少し皆イライラしだしている

目的の船着き場は見えてこない

方向あってるの?

とか

タクシーで行けばよかったのに

とか

愚痴が増え始める

間に合うの?

船は何分に1回あるの?

とか段々不安になってきて質問も増える

そもそも、そんな時刻表なんてない国だ

行ってみないと船があるかも解らない!

それがバックパッカー魂じゃないか!

しかし、そうは言っても

列車に乗り遅れるわけにはいかない

予定が全て狂ってしまう

僕も段々不安になってくる。

地図では近く見えても

意外と遠い

まだまだ歩く必要もある。

タクシーが簡単につかまる道でもない


とうとう劉さんが半分切れた!

もう!荷物が重たい!

私のバックパック持ちにくいし重たい!

バック交換して!(意味不明の怒り)

僕も段々腹が立ち

じゃ!荷物交換してタクシー呼べばいいさ!と

少し文句っぽくなる。

じゃタクシー呼びましょう!と怒り出すママ

娘を見るとママ怖い〜という顔して

パパ何とかして!という いつもの目で見てくる

ムリ!僕もお手上げだ!

娘にお前が何とかして!と目で返す

上海人怒れば怖い!(笑)

インドで中国人と喧嘩したくない日本人の僕。

ママの怒りを気にしながらタクシーを探すが
タクシーなんて1台も見当たらない

時間はどんどん過ぎる

日は沈み僕らは焦る。

来た道を戻り大通りで探すか、
進んでタクシー走ってそうな道を探すか・・・

どちらがいいか考えてる

駅に早めに着いて余裕をもって待機するつもりが

そんな時間も無くなってくる

ヤバイ計画が狂いだす・・・


僕らが道の真ん中で立ち尽くしてると

一人のインド人が僕らに

声をかけてくる!

ママは機嫌が悪いので 

エイッ!て、にらみつけ追い払う!

インド人も中国人にビックリ!

しかしインド人、また懲りずに近づいてくる

勇気あるヤツめ!怖いモノ知らずなインド人だ


しかし何やら必死で僕らに話をしてくる

どうやら助けてくれると言ってる様子だと察知する

「お前ら、そんな荷物背負って
歩きたくないんだろ?タクシーあるよ!」
的な事を言ってる


このインド人を信用する?しない?

僕と劉さんは目が合う!

ここで信用して、駅まで行けるか?

今回の旅行がここで終了し

僕らは二度とインド来るかボケ!

トラウマになるか・・・


僕は娘の顔を見た

もう1歩も歩きたくない顔してる

色んな事が一瞬、頭を駆け巡ってたが

次の瞬間

タクシーで駅まで連れて行って!
インド人と交渉してる上海人の妻

なんかオーラ出てる(笑)

するとインド人はOK!といい建物の中に消えた


劉さん!なんて交渉したの?と聞くと?

っていうかインド語 いつから話せるの?(笑)

バカ話せる訳ないでしょ。遅れてもいいの?

いや遅れたら駄目。という僕

じゃ!そういう事!と妻


二人が、よくわからない会話してると

建物の地下につながる車庫の出入口から

黄色いボディーで丸い目をしたレトロなタクシーが

勢いよく僕らの前にビューーーーン!と飛んできた

まるでルパンのアニメだ!

運転手が 「早くのって!」

僕らは荷物を載せハウラーハウラーと連呼

オジサンはOK!ハウラーステーションね!と

無茶な運転でコルカタの
狭く人にぶつかりそうな危険な道を
ゲームの感覚で よけて進む

ハンドルを右に左に回転しキュッー!と
タイヤの音を鳴らしてボロイ車の
ボンネットはガタガタ揺れながら走る

だからルパンじゃん!


狭い道を抜け大通りに入ると渋滞につかまる

僕は時計を何度も見る

時間がない。さすがにタクシーはノロノロする

ヤバイ・・・

本気で間に合わない気がしてきたよ。

娘に聞く

もし、間に合わなかったら、どうする?

寝台列車に乗れなかったら?どうする?


劉さんは
「乗り遅れたら全てあなたのせいだから!」

あの〜・・・僕娘に聞いてるんですけど(笑)

娘はニヤニヤしてる。呑気なヤツだ

僕は何度も時計と地図を見ていた。

それでもジワジワ駅に近づく。

そして川を超える橋の上に入ると

駅が遠くに見えてきた。

ハウラーステーションだ!と叫ぶ僕

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僕らは奇跡的にオジサンに助けられて駅まで着いた

まさに奇跡だった!

荷物を背負い 
早く11番ホームを探さないといけない


急いで駅のホームを探すが

駅は思ったより大きい

駅の中に入りホームを探すが
番号が全然違う あれ?

番号がないぞ・・・と駅員に尋ねると

あっちの建物だ!と指をさされ

駅を出て別の建物まで走り移動する

急げ!もう時間がない

あと10分で20時になる

ヤバイ!

外にでて隣の建物まで走ると

壁に大きくホームを書いた看板が見えた

こっち!こっち!と僕は妻と娘を誘導する

駅に入りホームを探す!

何も考えず11番を探す

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ようやく11番を見つけるが

ホームには列車が止まってない

あれ?もう出た??


誰に聞いていいかわからないけど

とりあえずチケットを見せて合ってるか聞く?

すると ここじゃない!9番ホームだ!と言われる

ウソ?ここじゃないの?

確かに9番ホームは列車が止まってる

ヤバイ あっちだ!

急げ!変更になってるぞ!

9番ホームへ走る。

そしてまた適当にチケットみせて聞くと

ここじゃない!あっちだ!と13番を指す

えっ?違うの?13番??

劉さんと娘は半分ブチ切れ!

また荷物もって走らすの?って顔してる

ってか乗れないよりましだろ! 
文句言わずに走れ!

駅員らしき人に聞いても

判らないとか あっちとか適当な回答がくる

おいおい

僕らはどこのホームに行けばいいんだ!

時刻は19時55分 残り5分で出発する

もう駄目だ・・・どこが正解かわからない・・・

とりあえず手あたり次第聞きまくる

まともに回答くれそうな人を探し聞きまくる

すると元の11番だと言われ ついてきて!と

案内して誘導してくれる人に出会う

その人が君のチケットは ここだから!

でも列車止まってないし・・・

大丈夫!遅れてるから!ここで待てばいい!

という風に教えてくれた。

もちろんインド人が話てるのでまともな会話

じゃないが雰囲気はそうだった(笑)

そして僕らはもう一度 11番で待つ人に色々聞いて

確かにここで合ってると確信してきた。

あなたの席は 寝台だから前よ!

とか色んな情報をチケットを読み取れる人は

教えてくれる

もう20時は過ぎている。どうなってるのかな?

そして待つ事30分

20時30分頃にアナウンスの音楽がなり 

ホームが騒がしくなり人がゾロゾロ歩き出す

列車がホーム入って来た。

そして何とか僕らは列車に乗る事ができた

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列車に乗ったはいいけど

僕らの席と思われる番号の座席には

インド人がギッシリお歳暮のように詰っている。

ここ4人席だよね?

数えるのも嫌になる人がギュウギュウに座ってる。

そして、その中の一人が僕らに

お前らはあっち!と違う車両を指す。

席間違えたと思い僕らも移動し席を探す

席が中々見つからない

席に迷ってると列車は動き出した。

すると、またも親切な人が僕のチケットを見て

ついて来い!と言われ着いていくと

僕らの席に居座る

ギュウギュウ詰めのお歳暮インド人を
善良なインド人が蹴散らす。

席が空き荷物を置いて

おじさん ありがとう!とお礼をいう

安心したのか飲んだチャイが当たったのか

お腹が痛くなってきて急にトイレに行きたくなる。

そして僕はインドの洗礼を浴びる事になる。

インドの洗礼=腹を下す事を指す

幸い そこまで酷くなかったが
30分くらいトイレに居座る


席に戻ると

劉さんは中国人の男の子と会話していた

彼も旅にきた一人者で

今からどこ行くの?とか情報交換していた。

娘は寝台ベッドを整理してる。

僕は劉さんに何話してるの?と

聞いた

今日は大晦日だっていう話してたの

そっか きょうは中国では大晦日だね

明日が元旦だね

こんな場所で大晦日を祝うとはね・・・と

彼とビールで乾杯し新年好!と酒を飲んだ

インドに来て、まだ初日

助けてくれる人が多い

悪い人ばかりいるイメージだったけど

色んな人に助けてもらった

素直に信じるのは危険だけど

僕らが出会った人は、困っている人を

助けようとしてくれるインド人だった


インドの印象も少しずつ僕の中で形成されていく

本やNETで得た情報は嘘ではないが実際に

体験し肌で感じると本や文字では

見えてこない状況が無数に転がっている

自分の目線でこの国をしっかりと理解する事


僕はベッドに横になる娘にインド楽しい?と聞くと

パパに振り回されてるだけよ(笑)

娘はさらに聞いてくる

パパ・・・インドに何で来たかったの?

その答えは明日の町を見から言うんだね!

と娘に意味深な言葉で返す。

君の人生観が180度変わっても知らないよ
やつぱりパパ私インドに来てよかった。
ありがとう パパ!

となる事を心の中で想像しつつ大晦日の夜を

寝台列車の中で揺れながら過ごした。


明日は聖地バラナシに着く


続く

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