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人を知るということ

経験則から学ぶ

先日、たまたま見ていたTVで「なぜ、泣いている子供は抱っこして歩くと泣き止むのか」その理由が語られていた。(※1)

人類が野原を駆け回っていた時代。

危険を察知して逃げる時、子どもが泣いていると外敵に見つかってしまう。この影響で、子どもは抱っこして歩くと泣き止むようになったとの事だった。
※「抱っこ」とは書いているものの、移動して動くと泣き止むのでベビーカーでも泣き止むとのこと

体内でも面白い変化が起きていて、抱っこして歩くと心拍数が顕著に下がる。心拍数が上がる場合は緊張状態を表していて、下がる場合はリラックスを表している。抱っこして歩くと、わずか3秒でこのような効果がでるという。

経験則でなんとなく分かっていることは、実は人類の歴史から形成されてきたわけだ。


「1/fゆらぎ」に共通するもの

これを聞いた時、私は「1/fゆらぎ」を思った。

wikipediaによると「1/fゆらぎ」は以下の通りだ。

1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)とは、パワー(スペクトル密度)が周波数 f に反比例するゆらぎのこと。ただし f は0より大きい、有限な範囲をとるものとする。

ピンクノイズはこの1/fゆらぎを持つノイズであり、1/fノイズとも呼ばれる。自然現象においても見ることができ[1]、具体例としては人の心拍の間隔、ろうそくの炎の揺れ方、電車の揺れ、小川のせせらぐ音、の動き方、木漏れ日の光り方、扇風機の設定、スカートの揺れ、髪の揺れなどがある。また物性的には、金属の抵抗、ネットワーク情報流が例として挙げられる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/1/f%E3%82%86%E3%82%89%E3%81%8E

人は「1/fゆらぎ」を感知すると生体リズムと共鳴し、自律神経が整えられ、精神が安定し、活力が湧くと言われている。

人類の社会文化的進化は火を利用することで急激に早まった。人は火を調理に使い、暖を取り、獣から身を守るのに使い、それにより個体数を増やしていった。

みんなで炎を囲い、火を見つめる時間に人は安らぎを感じていたのではないだろうか。

Photo by Mike Erskine on Unsplash


本質的な欲求からクリエイトする

私が個人的につくるビジュアルは展開数が少なく、ストーリー性も全く重視していない。理由はシンプルで、私自身がろうそくの炎のように「なんとなく見ていたくなる映像に心が惹かれる」ためだ。

今の世の中、様々なことに意味を求めがちだ。時間の感覚も非常にせわしない。少ない時間に、効率的に、大量の情報を詰め込もうとする。

これは頭だけで考えた現実に過ぎないと私には感じられる。

人類が誕生して7千万年の間に体内にプログラムされた本質的な欲求。そこから、学ぶべきことがたくさんあるのではないだろうか。

人を知ることから新たなアプローチ方法が生まれるという気づきがあった。


Photo by Josh Hild on Unsplash


※1 抱っこして歩くと赤ちゃんがリラックスする仕組みの一端を解明


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