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銚子市議会 令和6年6月定例会 産業建設委員会

議案第7号 財産の無償貸付について 全員賛成で可決

【鎌倉委員】財産を無償にて貸し付けるという行為をする事は、借り手と本市の間に相当の信頼関係が有ると思われるが、その根拠を示してください。また借り手の決算内容、損益計算書、バランスシートなどの提出を受けているかどうかお尋ねします。
【答え】株式会社銚子スポーツタウンは、旧銚子西高校の利活用に際し、官民連携事業として取り組むため、銚子市が2分の1を出資し、平成29年1月に設立された第三セクターです。旧銚子西高校をスポーツ合宿所としてリノベーションし、市は土地建物の有償貸付けや譲渡に加えて、地方創生交付金を活用した財政支援を行ってきました。また株式会社銚子スポーツタウンは、地元金融機関などとの連携協力によりまして、施設整備、管理運営に必要となる資金調達を行い事業に取り組んできました。また、旧猿田小学校の建物を、これまで7年以上にわたり官民連携事業に取り組んできました。なお、銚子市は株主として毎年株主総会に出席し、決算報告や事業報告、事業計画について説明を受けています。

【塙保委員】財産の無償貸付を決定する判断基準は何か伺う。
【答え】官民連携事業として当該事業者に貸付けを行うことが地域活性化の観点からも適当であると考えられるため、引き続き無償貸付けしようとするものです。一方で、建物が老朽化する中で、貸付契約では維持補修にかかる経費は全て借受人の負担としてあり、建物の使用において借受人は相応の負担が必要となるものです。また、建物の貸付けは無償ですが、土地の貸付けは有償としていて、年額69万650円で貸し付けることとしています。

【塙保委員】例えば事業者は市内に限るとか、そういった限定はあるのか伺います。
【答え】特にありません。

【工藤委員】無償貸付に賛成ですが、古い校舎で安全性に問題はないか?
【答え】建物につきましては、猿田小学校時代に耐震診断を行い、必要な耐震補強として、平成27年度に体育館の補強工事を実施していますので、安全性に特段の問題はないものと考えています。

請願第9号 どうぶつ基金の行政枠導入を求める請願 全員賛成で採択

請願の内容について執行部に説明を求めました。

請願は、公益財団法人どうぶつ基金から、行政枠で行われる無料不妊手術チケットを活用し、市と団体が連携、共同して野良猫問題に当たるべきとする要望です。請願者の思いは十分理解できるもので、ありがたいと思う。請願者は、どうぶつ基金が行う事業に賛同した人からの寄附を財源としたさくらねこ無料不妊手術事業で、一般枠で発行される手術無料チケットを利用。月に1回、事業の協力病院の獣医師を呼び、野良猫の不妊去勢手術を行っている。その後、手術後、同じ場所へリリースする。これはTNR活動と言われ、トラップ、ニューター、リリースの頭文字からTNR活動と言われている。この基金は、一般枠のほか、行政が主体となって行う行政枠、町内会やNPO法人など各種団体が利用できる団体枠がある。寄附金での運営のため、月毎に申請状況が異なります。無料不妊去勢手術事業の行政枠を活用した場合市は、野良猫の生息数の調査。事業計画の作成。無料不妊手術チケットの申請と配布。野良猫の保護、保管、手術の手配準備。元の場所へ戻すリリースの確認と実施報告の作成。手術に要する猫の特定から、手術後に解放した猫の状況確認を報告。そのための写真撮影、証拠書類の作成。また、無料不妊手術チケットは、利用が少なかった場合は返還をするなど、運用は厳格なものとなっている。作業の中で、ボランティア団体があれば、共同して実施することになります。この事業で実施する不妊去勢手術は、登録された協力病院である必要が有ります。市内に登録病院はなく、今後も市内の動物病院は登録する意向はないとの事です。基金から支払われる手術費用は、雄3,000円、雌5,000円。一般的な動物病院での不妊去勢手術は、安全に行うため、手術前の体調管理確認とアレルギー検査、麻酔、手術器具の滅菌処理、術後の体調管理に至るまで。雄は約2万円、雌は3万円。動物愛護にはさまざまな考え方があり、市民の合意形成が難しい。不妊去勢手術は繁殖抑制の方法ではあるが、誤って飼い猫を捕獲してしまい、訴訟になっているケースも現にある。慎重かつ厳格に対応する必要がある。野良猫による環境被害があると確認された場合、市直営で実施する事業を来年度中に始めたい。具体的な実施内容は、環境被害の現場を確認し、必要な場合に市民や市内獣医師の協力のもと、市直営で不妊去勢手術を実施すること。今後、市としては、直営による野良猫対策。引き続き飼い主へ、飼い猫遺棄の禁止、完全屋内飼いとし交通事故、感染症を防ぐ。首輪やマイクロチップ装着で迷子にさせない。望まない猫を増やさない不妊去勢手術をすること。以上を周知指導します。野良猫対策は市内獣医師の協力の下、市が直営で行おうとするため、この公益財団法人どうぶつ基金が実施するさくらねこ無料不妊手術事業の行政枠を導入する考えはありません。旭市、匝瑳市、香取市も同様にこの行政枠を利用する予定はないと伺っています。このような請願の趣旨であれば、団体枠の利用をお考えいただくのも一つの方法かと思います。

【釜谷委員】補足説明が、あまりにも長く違和感を覚えるものでした。請願を否定するような説明に感じたのは残念な気もします。私の意見は、市内で、野良猫の鳴き声や糞尿の被害で大変困っているのが現状です。このような中、請願が出されたわけですが、内容は、ボランティア活動で野良猫の不妊去勢手術を行い、野良猫を少しでも減らしていこうとするもので、共感できるものです。市の説明では、行政枠を導入する考えはないとはっきり述べましたが、私は 請願第9号を採択することに賛成します。しかし、無料で不妊去勢手術が行われることで、診療への影響を心配する獣医師もいると話を聞いています。また、市民にもさくらねこ無料不妊手術治療行政枠を理解されていない方が多いと思います。不妊手術行政枠を導入する場合は、獣医師や市民の皆さんのご支援、ご協力をいただくためにも、十分な理解を得た上で、取り組むよう要望します。

【石神委員】補足説明の中で、市内動物病院が協力病院として登録していないとのことですが、意見を聞いていますか?
【答え】市内の獣医師に協力病院に登録しないことについて意見を伺いました。「野良猫の不妊去勢手術の効果は一定の理解を示します。ただ、TNR活動のような一つの考え方や活動にとらわれることなく、飼い主がいるかいないかによって対応に差が生じることは控え、広く一般の方から動物を受け入れたいとのことから、どうぶつ基金の協力病院への登録の意思がない」とのことでした。また「この活動についても賛否さまざまな意見があると思います。開業している獣医師も、飼い主有無にかかわらず、診ていかなければならない。他には、無料チケットの有無で手術料金が異なることは、利用者のお客様に混乱を招きかねません。市内の野良猫の問題は、市内獣医師が積極的に関わるものだと考えています。仮に市が独自で動物愛護に関する施策を実施するのであれば、犬の狂犬病予防注射のように全面的に協力したい」との事です。

【石神委員】市が直営で野良猫対策を実施する考えとのことですが、具体的にどうするのか、年度中のやることだが開始時期はいつか、伺う。
【答え】市の直営による不妊去勢手術(市直営事業)については、地元獣医師会からも協力して貰えるとのことです。地元獣医師会と具体的な調整を進め、来年度の早い時期に開始をしたいです。担当する職員や予算の確保、県の動物愛護推進員や銚子環境審議会から意見を聞き、来年度当初から、市直営事業を実施したい。どうぶつ基金行政枠の使用にては、担当からの答弁の通り、請願者の想いをありがたく受け止めています。しかしながら、どうぶつ基金行政枠の導入に、地元獣医師会との合意形成が整っていない。地元獣医師会には70年余り狂犬病の予防接種事業などに協力して貰っている。それを無視して行政枠を導入する事は困難。引き続き、地元獣医師会と丁寧に意見交換を行い、理解を求め、合意形成に努めていきたいと考えている。

【石神委員】市内獣医師の協力、市直営で野良猫への不妊去勢手術は早期の実現をお願いします。本請願は、動物愛護、環境問題の解決、交通事故防止これを議会は受け止めるべき。請願の趣旨は願意妥当と認め、採択に賛成です。しかし、実施にあたっては、 地元獣医師会の賛同が必要。狂犬病予防接種に協力をいただき、信頼関係を築いてきた獣医師会の賛同なしに、行政枠の導入、をしてはならない。市には、地元獣医師会の賛同が得られるよう努力を望む。その後、行政枠の導入と実施を強く求めます。賛成の意見。

【塙委員】現在の不妊手術は、ボランティアに、ご苦労をおかけしている中で行ってるが、野良猫を捕獲したり、病院に搬送したり、地域にリリースしたり、手術の他、色々と行うことが多いと思います。その活動について、市が直接行なうのか?どこかに依頼するのか。伺う。
【答え】ボランティアの方の活動は今までどおり引き続きやっていただく。市直営での具体的な内容は、野良猫による被害情報をもとに、猫に困っている人だけでなく、猫に餌を与えている人。猫を外飼いしている人、それぞれから丁寧に聞き、状況把握に務めます。確認の上、被害があった場合は、猫避け器の設置貸出し。生活被害防止の啓発看板設置。ペット糞尿禁止の看板設置。地域の方と協力し理解を得る。また千葉県動物愛護推進委員や市内獣医師と連携し、不妊去勢手術以外の方法を含めた解決策を検討。その結果、生活環境に著しい被害が認められた場合、誤って飼い猫を捕獲しないよう、事前に屋内飼育を徹底周知し、捕獲器を置く。捕獲後、飼い猫では無いと確認のため、すぐには手術せず一定期間保管。地域に飼い主がいないかの確認。飼い猫で無いと確認した後、市内動物病院にて手術を実施。譲渡先を探し、見つからない場合、捕獲した場所に戻す。現時点では以上の手順を考えています。

【市長】今まで市民やボランティアの方に、さくらねこ無料不妊手術を推進してもらった事については感謝をしています。また継続して行っていただき、市としても協力できることを協力したいと思っている。また他方で、行政枠について、地元獣医師会の合意形成ができていません。これを直ちに実施することが困難である。その代わりに、暫く、市の直営事業により不妊去勢手術を行う。これは市の職員を配置し、市が責任を持って行うということです。民間と行政の直営での取組を合わせて、野良猫の対策を銚子市全体として推進することが出来れば思います。両方合わせて推進していく考えです。

【鎌倉委員】私はこの請願に賛成です。理由は、命を大事にする。それは人間でも動物でも、生まれてくる猫に不幸な環境があってはならないという考え方です。不妊去勢手術を行いそういう事が起こらない様に願います。自然界では、みんな天敵に捕食されてしまいますが、人間社会においては天敵というのは余り居ません。放置すればとんでもない数字に増えてしまうことは、 一般質問でも議論がされています。賛成の立場で臨みます。

【工藤委員】賛成です。

私の一般質問でも野良猫について触れています。宜しければこちらもご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=4KKtf5H2lok

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