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全ての税金の使い道が透明で、各個人にとって税金の恩恵があれば・・・
色々な税金が上がっている。
消費税や所得税をはじめ、あらゆる税金が増えている。
生活に直結するガソリン税は2重課税とされて久しいが、それが無くなることや減ることはおそらく無い。
選挙で聞いたような「絶対に増税しない」という発言は一瞬でひっくり返り、あっという間に増税の方針に切り替わる。
減税というのは絶対に行わないというのが、現時点での基本的な政府(財務省)のスタンスでもありセオリー。
サラリーマンをターゲットとした増税が準備されているということも、一時期話題になったこともある。
その時は「サラリーマンをターゲットとした増税は行わない」という言葉で混乱を収めようとした。
ただ、サラリーマンをターゲットとした増税は行わないという言葉は、逆を返すと全員への増税はやる可能性はあり、その時は覚悟してくださいという事。
言葉の巧みさによってころっと騙されてしまう人がほとんどであり、国語能力が衰えていることが目に見えて取れる。
その結果、微妙なニュアンスの違いの間隙を多くの人が鋭く突くことが出来ていないから、「なんだ、大丈夫か」というなあなあのままで理解した気になってしまっている。
そして気が付いたら負担が増えているということが繰り返されている。
他にも社会保険料という隠れ蓑を利用して、実質的な増税ががんがん行われている面もある。
インフレで各個人がただでさえ経済面で生活が厳しい中、さらに厳しさがマシマシになっている気がする。
この負担は今の状態が続く限り、生活がより楽になっていくことはありえない。
とはいえ、本当に税金が上がることが悪だと決めつけることが出来るのか。
というのもそもそも税金が各個人、自分が思うようなものにしっかりと使われている、恩恵をしっかりと享受できている場合はどうなのか。
例えば、山を越えて回り道をしなければ町に行けなかったところに新しく税金によってトンネルが出来て、恩恵を受けること。
例えば、いつも使っている自分の身の回りの公園の設備や図書館の本が税金によってより充実すること。
例えば、子供の通う学校が税によって無償化されて、家計の負担がなくなること。
例えば、病院の負担が税金によって緩和されて、急病であっても自分の負担は軽くなること。
これらが明確に実現されて、個人が直接恩恵を受けることが明確である内容が充実されるであれば、増税があったとしても納得できる。
ある意味個人の負担ではどうにもならないことを、みんなから集めた大きな力を使って何とかする、そのために集められて使われているのならば何も問題ない。
税金が増えて、その結果今まで対応できなかったところにお金が振り向けられることで悩みが解決される可能性もないわけではない。
本当に問題なのは税金が高いというよりも、それが主権者となっている国民ひとりひとりにとって真に効果性の高い使われ方をされているかどうかという事。
今の使われ方は、一部の人の大きな利益や効果性のない無駄な出費など、あまりにもアンバランスな予算配分になっているように感じることが多い。
規格外な恩恵を受けている人間が少数のようであること、それが公平感を失わせていて、結果的に不満を抱くことになることが多い。
だからこそ、この部分を解消することが少しでもできれば、多くの人の不満も和らいでいくのではと感じる。
一方で税金が効果的に正しく使われているはずなのに、国民に認識されないことによって偏見を持たれている面も多くある。
というのも、恩恵を受けているのにそれが当たり前化してしまっていると効果を感じにくいということもあるから。
当たり前に道路を使うことが出来るのは、税金が使われてしっかりと補修がなされているから。
当たり前のように他国からの介入がなく国防が機能してなされているのは、米軍の傘下ではあるものの、世界5位の実力をもつ自衛隊やその優れた設備による効果性があるから。
当たり前のように公共設備が使えるのは、その管理する人が働いてくれているから。
色々な面で、税金が活躍している場面もある。
もし税金がない場合は、これらが完全に機能しなくなることを想像してみればよい。
だからこそ、本当の意味で税金がどのような身の回りの何に振り向けられて、それがどのような効果をもたらしているのかをしっかりと理解して見ることが必要。
増税、この言葉について嫌なものに感じるかもしれないが、それ以上にその増えた分の使われ方、その使われた先がどうなっているのかという点に国民ひとりひとりが着目できるかどうかが大切になってくる。
まずは理解出来ているという事、関心をしっかりと持つことが出来ているか否かが、重要な分岐点。
理解できていない、ただの印象のみで良い・悪いを判断してしまうことはリスクでしかない。
究極的な解決方法としては、「自分が払った税金が、どこにどれだけ、何に使われていて、その恩恵を個人としてどれだけ受けられているか」というものが見える化されて、各個人いつも明確になっている状態であること。
恩恵の見える化が正しく行われていれば、納得できることが増えてくる。
だからこそ、増えた税金の使われている先、その部分に着目し続けるようにしたい。
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ありがとうございました。