異次元の「少子化政策」、実は長期的視野から見たら最善解?
日本の人口が減っていることは、誰もが知っていること。
高齢者や団塊の世代が亡くなる時代に突入し、人口のボリューム層がいなくなっていく。
多くの人が感じる諸々の原因による超過死亡なども重なることで、ますます日本人が加速的に減っていく。
それと同時に、生まれる子供の数も一気に減っている状態。
特殊出生率は全国平均で1.2、東京に限るとついに0.99となり、ますます子供の数は減っていくのが数字としても明確になっている。
さらに加速的に進むインフレに、どこまでも重くなっていく目に見えない増税の嵐。
これらにより様々な面で余裕が失われ、子供を持つことはいまやとてつもない「ぜいたく」になっている。
そもそも経済的な余裕から、結婚すらできない人が増えていっている。
余裕がない人は、誰かを支えることが出来ないし、自立することは難しい。
これらが重なり、世の中はますますシュリンクしていくように感じる。
様々な取り組みが仕組みとしてなされていること、まさに異次元の「少子化政策」があらゆる面で進行している。
「少子化対策」ではなく、「少子化政策」である。
「少子化対策」について、いくら手を打ってもにっちもさっちもいかないということで困っているように国会議員が映る絵があるように感じる。
どうすれば若者がもっと結婚するのか、子供が増えるのかということを真剣に悩んでいるように発言される風が多いようにも感じる。
コメンテーターやいわゆる専門家についても、頭を悩まし続けているように見える。
ただ、本当にその人が考えていることというものは、言葉には基本的に表れることはない。
というのも、全ては「行動」こそがその人の本音をさらけ出しているから。
本当に子供の数が増えるように少子化対策をするのならば、まだまだできることはいくらでもあるはず。
しかしながら、逆効果のことを常に考えて当たり前のように実行しているのが今の政府。
そのことを考えると、実は少子化そのものについて悩んでいるとは正直思えない。
どちらかと言えば、意図的に少子化を進めて人口そのものを少なくしていくことそのものが達成するべき目的であるように感じる。
人が少なくなること、デメリットばかり強調されるかもしれないが、メリットも実は多い。
例えば仕事・職業について。
若手の人口が少ないこと、それにより人材獲得競争がどこまでも激しくなり、年齢が若いというだけで希少性があがっていく。
これにより、若ければ若いほどより良い待遇を受けられる可能性が増えてくる。
競争相手も少ないことから、自分が意図した本当にやりたいことをしっかりと主張することで、それが実現する可能性は高くなっていく。
企業は選ぶ側から選ばれる側になるため、ますます若手の個人が大切にされるようになる。
もちろん企業にとっては苦しいかもしれないが、人間一人一人がより貴重だということでだれもが大切にされる方向に向かう可能性は高い。
いずれAIによって多くの仕事が代替するようなことがあったとしても、元々の働くことが出来る人が少なくなっていることで、失業による社会混乱も起きにくくなるに違いない。
例えば、環境について。
今の技術が進んだ世の中居においては、人が存在するだけで多くの自然が破壊されていく。
行き過ぎた人口増大による問題が、地球の様々なところで歪となって表れている。
それらに対して、持続可能な社会ということであてパッチ政策をしていたとしても、地球そのものを傷つけていることにはかわりない。
中には、地球にとっての最も邪悪なる害獣こそが人間という主張をする人もいる。
ある意味自己矛盾を抱えたような発言のようにも聞こえなくもないが、そのような面はあらゆるところにあるように感じる。
そのような害獣としての人間がもっと少なくなること、絶対数が減ることそのものは、実は本当の意味での持続可能に結びつく可能性が高い。
それを考えると、人口が減っていくことそのものは真の意味でのSDGs、実は地球にとってとても優しいことという解釈もできるかもしれない。
行き過ぎたものを、リバランスすること。
その一つとして、少子化対策と表で声を出しながら、着実に少子化政策を進めていくこと。
ある面から見ると、実は今だからこそ必要な理にかなった戦略なのかもしれない。
お隣の中国の一人っ子政策よりも、ものすごい効果を発揮している異次元の少子化政策。
この事実に対して人によっては納得できない人もいるだろうし、なるほどという人もいるかもしれない。
しかしながら現実的には人の数が減るようなことが構造的に、戦略的に進められて行われている。
そのような世の中、日本において私たちはどのように振る舞っていくのか。
何を是として、何を非とするのか。
実際に起きている事実を知ったうえで、その戦略が行きつく先を推定していく。
そして流れを見定めて身を任せて、自分の振る舞い方を決定する。
どのような未来がやってきても、心の余裕を持つことが出来るように準備をすることこそが、今とても必要なことなのかもしれない。
ありがとうございました。