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もはや、瀬戸内海No.1の泊地と言っても良い「上関室津」(2024年春夏クルーズ1日目)

2024年5月27日(月)11時に「仁尾マリーナ」を出港。最初の泊地「上関室津」(90マイル)を目指した。途中の海況はほとんど静穏であったが、「上関室津」手前40分ほどは南西8m、斜め前からの波であったので減速もせずに25ktで走り続けた。到着は14時30分、3時間30分の航海であった。港に入り、Gマークを付した浮き桟橋に着けている。前後で利用している艇はいない。この県営桟橋は海の駅ではないので、事前予約はできないが、週末、休日でない限りまず空いている。着けるたびに桟橋が延長されている気がするが、流石にこれは気のせいというものであろう。利用料は一日10トン艇で、たった35円である。さらに驚くのは稼ぎどきの土日は事務所がクローズされているので課金されない。職員に休日出勤手当を払うコストが賄えないのであろう。隣接の道の駅は土日は賑わい、品揃えも豊富で、これら期待なら土日利用がおすすめである。

給油は桟橋から「ENEOS」看板の見える「清水石油」がローリー車で給油してくれる。給水はポリタン程度なら、道の駅で貰い水ができるが礼儀として買い物とセットにした方が良い様である。今回は免税軽油を500L、価格は130円であった(昨年は118円)。

話は逸れるが、「怒和島」と「中島」の間を航行中、「部屋ノ鼻灯台」越しに止まっている小型の貨物船の存在に興味がそそられた。明らかにおかしな位置だったからだ。早速、ネットニュースを検索すると「2024年5月26日、夜10時に消波ブロックに乗り上げて小型貨物船が座礁」という記事が出てきた。「HAPPY」は、この15時間後にその船の横を通過した事になる。この現場海域に向かう回収船チーム(タグボート、クレーン台船)とすれ違ったが、この事案も含めて、今月に入って3件連続して座礁事故を聞く。5月の大潮干潮のせいだろうか。

「上関室津」の寄港は何回目になろうか? もう10回ぐらいにはなっているかもしれない。泊地情報としての細かな説明については、このブログ内の過去記事カテゴリーから「上関室津」を引っ張り出して読んでいただければ、観光案内情報も含めしっかりの情報入手が叶うと思う。

この「上関室津」は、ほっておいたらきっと典型的な地方過疎地(漁村)となっていたであろうが、実際には施設の改修、新設工事が着々と進んでいる。結果、瀬戸内海No.1の泊地と言って良いほどになってきていると思う。雑誌「舵」で「瀬戸内海行ってみたい港ランキング」で「弓削島」と並んで紹介されていた。ボートクルージング乗りの立場からは、文句なく「上関室津」に軍配が上がる。

上記写真は、あいにくの雨降り時のものだが、温泉施設なら「鳩子の湯」(徒歩5分)、商業施設なら「道の駅、上関海峡」(右側建物)、文化センター、図書館(左建物)、24時間使える綺麗なトイレ等々、皆新しくピカピカしている。尚、桟橋利用の手続きは左側の文化センターにある事務所で行う。

現在は護岸工事と道路整備、そして町立の病院建設も進められている。こうした資金は国の原子力行政に協力している事による各種各様な補助金交付金と思われる。最近は「使用済み核燃料」の貯蔵所建設候補地としても名乗りを上げ、現在ボウリング調査が続行中と聞く。地元では推進派、反対派の旗色を伺う踏み絵が地雷原の様に巻かれているという話を聞く。だから、この地で商売をしている住民はその旗色を悟られないよう話題を逸らすそうだ。

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