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超重要!サッカーにおける相手選手との「距離感」について!
今日は「相手との距離感」というテーマでお話させていただきます。
今日は「距離感」のお話です。サッカーにおいて「距離感」というのはとても大切なのですが、中でも今日は相手との距離について「オフェンスのとき」と「ディフェンスのとき」に分けてお話したいと思います。
まずは「オフェンスのとき」の「相手との距離」についてお話しします。ドリブルが苦手な人、相手を上手く抜けない人の共通点に「相手との距離が近すぎる」という原因があります。仕掛けるときの距離が、相手と近すぎると、ディフェンダーが伸ばした足にボールが引っかかります。ディフェンダーの足を上手くかわしても、相手との距離が近すぎると、抜くときの角度が深くなり、横方向にしか逃げられずに抜き切ることができません。「相手の足をかわしてもかわしても、ディフェンダーが目の前にいる!」なんてことになるのです。
相手を抜き去ろうと考えると、相手の足が届かないところにボールを運ばなければいけません。このとき、相手との距離が近いと角度が深くなります。浅い角度である「斜め前」にボールを運びたくても相手の足が届きます。
相手をドリブルで抜き切るためには、相手との距離が近くなる前に、浅い角度でボールを運んでいく必要があります。浅い角度でボールを運ぶことができれば、スピードを落とさずにドリブルすることができます。斜め前にボールを運んだときに、相手の足が届かないくらいの距離から相手を抜きに行くと良いタイミングになります。
これはパスも同じです。相手との距離が近すぎると、相手の足が届きます。パスカットされることが怖くなると、前方向にパスが出せません。相手との距離が近くなる前にパスを出せば、相手の足が届かない状態で、自由にパスを出すことができます。
今日の話をまとめると、「①オフェンスの時は相手との距離が近くなる前に先に動くことが大切」です。ドリブルの時はスピードを落とさないように、斜め前の浅い角度でボールを運んでも相手が届かない距離感がポイントです。パスも同じように、相手の足が届かないように相手との距離が遠い状態でパスが出せるようにすると自由度が高くなります。
続いて「ディフェンス時の距離感」についてです。ディフェンスの時の距離感はオフェンスを基本に考えていけば、自然と答えが出ます。まずは、ボールを触らせたくない相手がいるのであれば「その選手との距離を可能な限り近く保つ」ことが重要です。もちろん相手のやりたいプレーで立ち位置は変わってくるので「こうすると絶対に大丈夫」という答えはありません。だからこそオフェンス視点で考えることが重要なのです。
例えばパスを出すとき、ディフェンダーが近くにいる選手にはパスを送りづらいです。ここから考えると、ディフェンス側は「ボールを触らせたくない相手オフェンス選手」に対して、最初から距離を近く保ちます。「ボールを触らせたくない相手選手には距離を近く保つ」が1つ目です。
2つ目は「まだスピードに乗っていない相手選手に対しての距離感」についてです。結論から言うと、スピードに乗っていない選手に対しては、後ろを向いていようが前を向いていようが、慎重に、素早く距離を詰めます。オフェンス側は、ディフェンダーが近くにいると、深い角度でボールを動かさないといけません。これによって抜き切ることが難しくなります。
ディフェンスの時は、逆に相手との距離をつめて、ボールを持っている相手オフェンス選手が横方向に動いた時に、ボールを奪いに行くのです。
3つ目は「相手選手がスピードに乗ってドリブルしているときの距離感」です。相手がスピードに乗っているときは、距離を一気に詰めてはいけません。これは絶対に覚えておいてください。相手選手のスピードを少しずつ落としていくために、ディフェンス側も相手選手と同じ進行方向に走りながらスピードを保ちます。バックステップを踏みながら左右への対応も意識して、徐々に距離を近づけます。「距離を詰めている」ということ気付かれないように、少しずつ距離を近づけるのが重要です。そうすれば、相手選手のドリブルスピードが少しずつ落ちていきます。パスで逃げられることがありますが、これは仕方ありません。スピードに乗った選手に倒してプレスに行くのは危険です。抜かれるとチームが大ピンチになります。
ボールに足が届く距離になってからが勝負です。突破を待ち、相手が抜きに来た時に対応すると上手くボールを奪えます。突破を待つのが大切で、先に足を出してはいけません。スピードに乗った相手選手と同じスピードを保ちながら相手の突破を待ち、横並びになる瞬間に体を入れてボールを奪います。
ディフェンス時の話をまとめると、「①ボールを持っていない相手にボールを触らせないためには距離を限りなく近づける」「②スピードに乗っていない選手に対しては、後ろを向いていようが、前を向いていようが、慎重に、素早く距離を詰める」「③スピードに乗っているときは、距離を一気に詰めず、距離を保った状態で同じスピードで動く。徐々に距離をつめていき、相手のスピードが少しずつ遅くなるのを待って奪う。もしくは、突破してきた相手選手と横並びになった時に体を入れる」です。
相手との距離感、大切にしてプレーしてみてください。
今日は「相手との距離感」というテーマでお話させていただきました。
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