試合で100%の力を発揮できる魔法なんてのは存在しない!!
今日は、「試合で戦う準備くらいしとけ!」というテーマでお話させていただきます。
皆さんもサッカーをしていると、当然試合に負けるという経験があると思います。負けの敗因というのは、1つではなく複数あることが多いのですが、中でも多いのは「試合で戦う準備ができていない選手が多い」ということです。
ウォーミングアップはとても大切です。トレーニング前や試合前のウォーミングアップは、その質次第で大きくパフォーマンスが変わります。ウォーミングアップの内容や量については熟考してやらないといけないところです。にもかかわらず、学生サッカーや大人のアマチュアサッカーでは、ウォーミングアップをしながら、横で行われている試合を見ている選手がいます。自分たちの試合前の大切なウォーミングアップ中にです。試合観戦しているのです。
「何がいけないの?」と思っている人もいると思います。ストレッチをしながら試合観戦するなど、やりながらであればよいのではないかという考えもあると思います。ですが、ウォーミングアップというのは、身体的に高めるだけではなく、精神的にも高めないといけません。「チームメイトと会話をすること」「試合前にプレーの確認をする」「選手間で気持ちのスイッチを入れるために声を出して盛り上げる」といったことが必要です。僕が行ったスペインでもアルゼンチンでも、強いチームは必ずウォーミングアップやロッカールームでめちゃくちゃ声を出しています。静かになることはありません。誰かが声を出す。それが途切れないのです。もちろんそれが、選手ではなく監督の時もあれば、コーチの時もあります。とにかく誰かが声を出し続けて、気持ちを高めているのです。
ウォーミングアップ中に気持ちを高めておかなければ、「試合にのまれる」状態に陥ります。メンタル面で出来上がっていないので、簡単にボールを奪われてしまい、ミスが増えてしまいます。
自分でアドレナリンを出さないといけないですし、勝利のイメージをつくらないといけません。冷静に頭を回転させられる心理状態をつくらないといけないのがスポーツだと思っています。
どれだけテクニックがあっても(スピードやパワーがあっても)、その力を90分間「最初の1秒から最後の1秒まで」ずっと出し続けられなければ、選手の価値は下がってしまいます。自分の力を100%を発揮するには、試合で戦う準備がとても大切です。そのためにウォーミングアップは全力でやらないといけません。ウォーミングアップ前から気持ちはガンガンに燃やしておかないといけないです。アルゼンチンやスペインでは、「試合までの過ごし方」も狂ってるんじゃないかと思うくらいに、試合に標準を合わせてその1週間を過ごしたりしています。
今日のお話をまとめると、「試合に勝つため」に「テクニックを磨く」「チームとしてまとまる」といったことの前に、まずは自分の気持ちをつくるためにできることをやりましょうというお話でした。
今日は、「試合で戦う準備くらいしとけ!」というテーマでお話させていただきました。
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