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ねぎま20本

私の夢は、ただひとつ。
それは、焼き鳥のねぎまを、お腹いっぱい、心の底から満足するまで食べること

夢を持つことは、誰にでもあります。
でも、私のこの夢は他の夢とは少し違っていました。
焼き鳥の中で、ねぎまだけは段違いに美味しいと、私は幼い頃から感じていたのです。
あの香ばしい塩の香り、焼き加減、そしてネギの甘さが鶏肉の旨味と絡み合うその味わい…
他のネタも美味しいけれど、ねぎまだけは何もかもが特別なんです。

焼き鳥屋に行く度に、ねぎまを一番食べたいと思う。でも、どうしても他のネタにも手を出してしまう。
だって、みんなでシェアするし、ねぎまだけを20本頼むなんて、ちょっと恥ずかしい…。
でも、私は心の中でずっと確信していました。
ねぎまだけを、思う存分食べてやるんだ! と。

そして、ついにその日が来ました。
ねぎま20本。ただひたすらに、それだけを食べる日。
ウーバーで注文し、待つこと数分、ついにその時が来ました。

箱を開けた瞬間、目の前に広がる、塩で味付けされた焼きたてのねぎま20本。
その香り、焼きたての塩の風味が空気を包み、私はその瞬間、全てが正しい場所に収まったように感じました。
一口食べると、外は香ばしく、塩が絶妙に効いて、鶏肉の旨味が溢れ出します。
ああ、これだ
これこそが、私がずっと追い求めていた味だ!

ひと口、またひと口。
その度に、私は感じました。
ねぎまの美味しさは、他の焼き鳥とは全く違う、段違いの美味しさだと。
塩のシンプルな味が鶏肉の甘さとネギの旨味を引き立て、口の中で広がる幸福感。
ひたすらに幸せで、夢を叶えた実感に満ち溢れました。

最高でした。
ねぎまは、ただの焼き鳥じゃない。
ねぎまだけは、焼き鳥の中で段違いに美味しい
そのシンプルな美味しさが、私をここまで幸せにしてくれる。
ねぎまは塩でこそ、その真価を発揮する

この幸せ、まさに私の夢が形になった瞬間でした。

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