見出し画像

OKRとKPIの違いを徹底比較!OKRとKPIの運用についてわかりやすく解説します

近年、目標管理手法として注目を集めている「OKR」。
本記事では、OKRとよく比較されるKPIとの違いについてフォーカスし、違いや特徴などをわかりやすく解説していきます。
社内マネジメントや目標管理の参考にしていただけますと幸いです。

HiManagerに無料お問い合わせしたい方はこちら⇩

OKRとは

スクリーンショット 2021-12-12 16.25.59

OKRとは「Objectives and Key Results」の略語で、日本語では「目標と主要な結果」と訳されます。
OKRの特徴は、定性的な目標(Objectives)と定量的な結果指標(Key Results)の両方を設定することです。
つまりOKRとは、定性的な目標を設定し、定量的な結果指標で目標の達成度を測っていく目標管理手法になります。

ここからはOKRとKPIの比較に移る前に、OKRの基本的な情報をまず解説します。

OKRの内容

画像2

まずはOについて解説していきます。
目標(Objectives)とは「我々はどこに向かいたいのか」を明文化したものです。
Oは、会社・組織の目的すなわち「何を実現したいのか?」「これからどこに向かっていくのか?」といった会社のミッションやビジョンを意識して設定することが重要となります。
それに加えてOKRでは以下のようなOを設定すると良いとされています。
・チャレンジングで個人やチームのモチベーションを高める目標
・短期間(1か月~3か月)での目標設定
・シンプルで覚えやすい目標

なぜこのような目標を設定するのかというと、OKRの目的の一つに組織の進むベクトルを合わて強い組織を作っていくことが挙げられます。
そのために、Oは社員のモチベーションを高めチャレンジングで社員を鼓舞するような目標に設定する必要があります。

続いて、KRについて解説します。
KRは、「目標を達成するための重要な数値」と言い換えることもできます。

そしてKRは以下のような条件で設定します。
・計測可能であること
・簡単には達成できないストレッチな目標
・Oと紐づいていること
・KRの数は3~5個

ここでのポイントはあえてストレッチ目標にするということです。
ストレッチ目標を設定することで社員の成長を促し、組織の成長スピードを加速させることができます。

次のポイントは、KRの数を3~5個に絞り込むことです。
個数を絞り込むことにより、やるべきことが明確になり、優先順位をつけてよりフォーカスして行動ができるようになります。

そして最終的には、会社単位、チーム単位、個人単位で一貫性をもって設定していきます。それにより社員全員でOを共有し、方向性を統一して組織として成果を出していくことが可能になります。

OKRに関するさらに詳しい解説については、下記のOKRパーフェクトガイドでしているので、こちらをご覧ください!

KPIとは?

KPI(Key Performance Indicator)とは「重要業績評価指標」という意味で、最終目標(KGI)を達成するために、その達成度合いを計測するための中間指標のことです。

例えば、営業部門であれば、売上目標を達成するために、「訪問件数」や「契約件数」などを数値化して、最終目標達成までのプロセス自体を管理するために用いられる手法です。
つまりKPIはその性質上、設定する指標はすべて定量的なものになります。
ここまで解説してきた通り、OKRとKPIの違い一つとしては、定性的な目標が含まれているかいないかということが挙げられます。
ここからさらに詳しい違いを見ていきましょう。

OKRとKPIの違いとは①|目的

画像3

OKRの目的は、組織全体で目標を共有し、全メンバーが目指すべき方向性を一つにして、高頻度でコミュニケーションをとりながら、生産性を向上させていくことです。
そしてOKRはその過程で、ビジョンを組織や社員に浸透させていき、共感やボトムアップの文化を生み出して、会社全体を成長させていくことを目指しています。

一方でKPIは、KGIなどの目標の達成度合いを測ること、つまりプロセス管理が目的です。
KPIは、プロジェクトの進捗度合いなどを測るために用いられることが多くあります。

このようにOKRとKPIでは目指す目的が大きく異なります。

OKRとKPIの違いとは②|測定方法

OKRの測定は基本的に「SMART」という目標設定手法を用います。
前述したようにKR(主要な結果)は定量的に数値で設定する必要があります。
そのためSMARTの法則を使い、目標を設定し測定していくことが推奨されています。
SMARTの法則
 L Specific(具体的で)
 L Measurable(測定可能で)
 L Achievable(達成可能で)
 L Related(経営目標に関連していて)
 L Time-bound(時間的な制約がある)

KPIについては、組織やプロジェクトごとで測定方法が異なることが多いです。

OKRとKPIの違いとは③|共有範囲

OKRでは、全社員のOKRを公開し、進捗状況もすべて共有します。
それにより、お互いで目標を共有し個人間、部署間の連携やコミュニケーションを促進し、相互に助けあいながら目標を達成していく状況を作り出すことを目指しています。
また、OKRを公開することで各社員が目標に対する業務の貢献が明確になり、貢献実感が湧きやすく、社員のエンゲージメント向上、やりがいの向上にもつながります。

一方KPIの共有範囲は各プロジェクトや関連している部署に限られます。
そのため、全社的なコミュニケーションの促進にはつながらないケーズがあります。

OKRとKPIの違いとは④|目標達成率

OKRで設定する目標の達成率は、60%~70%が理想とされています。
なぜなら、OKRはあえてチャレンジングな大きな目標を掲げ、個人のパフォーマンスを最大化させることが目的の一つとしてあるからです。
ただし、あまりにも達成不可能な目標を設定すると「無理だ…」となりますし、100%達成してしまうような目標ですと「少し頑張れば達成できるな」となり、個人のパフォーマンスが最大化しません。
OKRではこの目標設定が肝になります。

それに対してKPIは、最終目標を達成するための中間指標なので、100%の達成度を求められます。
KPIやMBOは100%の達成を要求されるため、目標を設定する際にチャレンジングな目標設定を立
てにくいという傾向があります。

OKRとKPIの違いとは⑤|レビュー頻度

OKRの目標達成評価は、1か月~3か月で行うのが一般的です。
社員は短期間で上司との1on1を通じてフィードバックを受け、高頻度なコミュニケーションをとり、すばやく日々の行動や目標を軌道修正していきます。
昨今の変化が激しく先が見えない外部環境の変化に対応するために、目標の設定期間を短くし、よりリアルタイムに評価をしながら、組織や個人の成長を促進していくことが求められます。

一方、KPIについては設定するKGIやプロジェクトによって評価期間が異なります。

OKRとKPIは併用できるのか?

結論からいうと、OKRとKPIは併用できます。
これまで違いを説明してきた通り、KPIは数値で目標の達成度合いを管理する手法なので、KR達成の中間指標として、KRの目標を達成するためのプロセス管理として使われることもあります。

結局、OKRとKPIはどちらがいいのか?

OKRとKPIを運用する際のポイントは以下のようになります。

OKR:会社全体の目標から個人単位までをマネジメントするのに適したフレームワーク
KPI:KGIなどの目標を達成するための細かな数値目標やプロセスを管理するのに適した手法

このように考えるとOKRとKPIは少しレイヤーが異なる手法です。
これまでOKRとKPIの違いを解説してきましたが、重要なことはそれぞれの特徴を理解し、目的に合わせて運用していくことです。

OKRとKPIのまとめ

ここまでOKRとKPIの違いについて解説してきました。
OKRとKPIどちらが良くてどちらが悪いといった二元論ではなく、目的や場面に応じて運用していくことが求められます。
本記事が組織の目標達成やマネジメントに少しでもお役に立てますと幸いです。

・・・
ハイマネージャー
OKR1on1フィードバック人事評価などハイブリッドワークのマネジメントに必要な機能が全て揃ったピープルマネジメント・プラットフォーム「HiManager」の提供、及びマネジメント人事評価に関するコンサルティングを行っています。

HiManagerに無料お問い合わせしたい方はこちら⇩