さつま揚げ若しくは練り物
練り物は全国どこにでもあり、地方毎に特色があるものも多い。家人が観ていたテレビでさつま揚げが出ていたので、今回はこれをメインに。
大分名前が行き渡ってきたと思うが、鹿児島では当然乍ら?さつま揚げとは言わず、つきあげという。鹿児島の方からは異論がでそうであるものの、私見では総じて甘く、中身も白っぽいものが多い。よって、正に焼酎王国である鹿児島では酒=焼酎の肴にピッタリで、日本酒には必ずしも適したペアリング相手ではないと思う(日本酒には辛口を称するものもあるが、醸造方式から考えれば糖分があるから)。
同じ九州でも福岡・熊本に住んでいた私に取ってさつま揚げは買うものではなく家で作るものであった。即ち、鮮魚店で魚(魚名は覚えていないが青魚系(鯵、鰯や鯖、秋刀魚等)に属するもの)を
を骨ごとミンチにしてもらい、家庭で手を加え揚げるものであった。中身は鹿児島のつきあげのように白くなく「つみれ」を色濃くした感じ、外側はつきあげよりもっと濃く焦げ茶色っぽいもので熱々で食べる。数年前に博多に出張した際、居酒屋で食べたものも母が作っていたものに近かった。東京の飲食点でも「自家製さつま揚げ」を出すところはこれに近いものもある(蛇足:私に言わせれば、「自家製でないさつま揚げなどないでしょう」という感じ)。
一方、沖縄に出張に行った際の居酒屋で、チキアギ(つきあげのこと)というものがあるのを知った。現地の人は「薩摩がパクったんですよ」と言って笑っておられた。パクりかどうかはさておき、中国→琉球→薩摩(→全国)というルートで広まったようだ。
ところで、福岡(博多)には練り物の揚げ物として天ぷらがある。一般の天麩羅とは全く
別物である。博多うどんは東京などでも名前が売れているので、丸天うどんをご存じの方もいるであろう。うどんの上にのっているのが天ぷらである。わざわざ「丸天」というのは、普通に天ぷらといえば長方形のものだからである(角天という言い方もあるようだが私は聞いたことがない)
最後にオマケ:
東京では「ちくわぶ」があるが、あれは首都圏、若しくは関東ローカルの食べ物で西日本にも東北にもない。茨城出身の同僚はおでんでこんな美味しい具はないと言っていたが、私には凡そ理解できない。小麦粉、グルテンを食べている感じがする。ところが、私以外の家族は皆好きだと言っているので、味覚はやはり人それぞれ(または育った環境で変わるもの)である。
以下は博多の天ぷら。
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