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世界遺産(厳島・飛鳥)弾丸トリップ


何時もは3,000~4,000字の小論/エッセイを書いているが、今回は写真主体の短い?紀行文である。

2024/11/12(火)~11/13(水)の一泊二日の弾丸トリップで、宮島(厳島神社他)と飛鳥に行ってきた。宮島は周知の「日本三景」一つで、その中にある厳島神社は世界文化遺産である。飛鳥は現時点で世界遺産ではないが、「飛鳥・藤原の宮都」として2026年の登録を目指し、日本政府がユネスコに推薦する候補として決定した。

1.宮島へ
早朝4時に起き朝食抜きで6:50発の広島空港行き便に乗る。予想に反し、朝から多くの人が羽田に居た。広島便も満席だったようだ。但し、キャンセルだったのか、隣の席だけが開いていた。離陸前に大谷翔平がデザインされたJAL機を初めて観ることができた。

羽田にて~筆者撮影


広島空港は初の利用。便利の良くない所にあることは認識していたものの、空港に土産店や飲食店が極少なくロビーも狭いシャビーな空港であることは意外。バス乗車まで30分あまりあったのでロイヤルホストでモーニングを頼んだ処中々出て来なかったので諦めて支払いをすることに。レジで無料でいいと言われたため、結果的にコーヒーとオレンジジュースを無料で飲めたことなる。ドトールやタリーズなどの感覚で短時間で出て来ると思ったのがそもそもの間違いだったと思う。これが宮島で14時過ぎにクラフトビールを飲むまで水も含め何の飲食もしないことに繋がった。尚、朝飯と昼飯を合わせてビール一杯と牡蠣フライ3個だった。

2.宮島にて・・厳島神社・弥山

10時に宮島口に到着。既に結構多くの人で賑わっていた(但し、滅茶込みではなかった)。恐らく半数以上が外国の方だったと思う。内訳は大半が欧州人と見受けた。スペイン語、イタリア語、ドイツ語、フランス語、ロシア語(スラブ語)などが飛び交い英語はそう多くはなかった、中国語とハングルは殆ど聞こえなかった。

厳島神社は九州出身としては、以前訪問した世界遺産「「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群」と同じ宗像三女神を祀るものなので、何となく親しみを感じる。
「地元の国宝知らずと海の正倉院「宗像・沖ノ島」」

筆者撮影
筆者撮影
宮島内の五重塔~筆者撮影

厳島は毛利元就と陶晴賢の間の「厳島の戦い」でよく知られる。NHKの大河ドラマでも出て来た。毛利元就役は浮気男で有名な中村芝翫(中村橋之助)、
陶晴賢は陣内孝則であった。この戦いは陶軍が優勢と思われる中、毛利軍が荒天の中をついて奇襲で勝ったという話もある。史跡を観るだけの時間がなかったのは残念!

毛利家文書『芸州厳島御一戦之図』~ウキペディア「厳島の戦い」より

世界文化遺産として「厳島神社」の主な構成物件は
○本社本殿  ○能舞台  ○大鳥居  ○客神社  ○弥山
である。建造物だけではなく背後にある弥山(標高535メートル)が入っていることが重要、弥山に登らずしては世界遺産に来たことにならないので、前述のように朝から全く飲食していない中で頂上まで登る。足がガクガクになりつつも表示板の標準行程時間の半分で踏破した。急峻な処も多いことをまだ登ったことにない人のために申し添えておく。頂上は巨岩と空海が修業したとき以来焚かれているという「消えずの霊火」がある。
<蛇足>
役行者(役小角)と空海はあちこちに縁のある2大巨頭といえる。どちらも本当に全部回ったのかとても信じられないのだが・・・


弥山頂上~筆者撮影
弥山登り口の紅葉~筆者撮影

途中の紅葉は緑葉とのコントラストで中々綺麗であった。昨年同様、東京の紅葉は黒ずんで鑑賞にはあまり向かいなのでその代わりになったなと思う。
紅葉といえば鹿が連想されるだろう。弥山を含め宮島に鹿があちこちに居たのは全く思いもよらず。船で宮島を出るころ=14時過ぎにも続々と観光客が来るのは不思議だった。厳島神社を観る程度だけならいいが、弥山も含めてまともに観光すれば暗くなってしまうので。

写真全量
厳島神社

弥山

3.宮島から奈良へ
当日夜、近鉄奈良の近くの店で東京で一緒に働いていた知人と会食のために宮島⇒奈良市に移動。ドーミーイン「天然温泉 吉野桜の湯 御宿 野乃 奈良」に泊まる。当ホテルは、フロアー、廊下、客室、エレベータ等全て畳敷き、風呂場のランプは和紙のようなテーストで和歌が書かれおり、徹底的に和風を追求している。

筆者は、出張や旅行の際、ドーミーインがある所ならば必ずそこを利用している。何処も天然温泉♨の大浴場があるからである(部屋はシャワーブースのみ)。一見、贅沢にも見えようが、狭苦しいユニットバスを各部屋に設置するより寧ろコスパがいいように思われる。

4.飛鳥へ
奈良市内及び斑鳩の名所旧跡=神社・仏閣には来たことがあるため、初めて飛鳥を訪問。駅は近鉄「飛鳥駅」が最寄り。しかし乍ら、二つ手前(北)の「橿原神宮前」まで便利がいいものの、そこから先の吉野方面は途端に電車の本数が少なくなり不便であることが分かった。乗り場、線路も別になっている。奈良の知人に寄れば鉄道合併で一緒になったもので軌道幅も違うとのこと(合併や軌道違いは東京も同じ)。吉野方面は車でいくべきだからか?前日夜の同知人の助言で自転車を借りるなら電動がよいと聞き、飛鳥駅で借り周遊した。坂が多いことに加え、方向音痴で来た道を引き返したりするので正解だった。

飛鳥の主要な往訪場所は
○高松塚古墳跡
○聖徳太子生誕地の橘寺
○日本最古の寺・日本最古の仏像がある飛鳥寺
○石舞台古墳
である。

高松塚古墳壁画館 筆者撮影
高松塚古墳 筆者撮影


聖徳太子(今は歴史書・教科書では厩戸王と表記する)は言わば謎の人物である。安部龍太郎『姫神』を読み、このような素晴らしい人物であったらと信じたくなった。勿論創作である。

橘寺 筆者撮影

飛鳥寺では(特に頼んでいないが)日本最古の仏像≒釈迦の像の説明を寺の人から受けた。2度の落雷火災でも残ったそうである(光背と左右の脇侍は残らず)。元は金箔で覆われていたとのこと。釈迦はアーリア人だからか、ガンダーラ美術の影響からか、西洋的な顔立ちですねという会話を寺の人とした。すぐ側に「蘇我入鹿首塚」と称するものがポツンとあった。

飛鳥寺の釈迦像(撮影可)~筆者撮影
蘇我入鹿の首塚~筆者撮影

石舞台古墳はやはり壮観である。これを観ることが出来ただけでも来た甲斐があったと感じた。周知のよう蘇我馬子の墓であるという説が有力(但し、蘇我稲目説もある)。ここで女子高校生4人組に記念撮影を頼まれた。人の良さそうなおじさん(おじいさん)と思われたからだろう(笑)。

筆者撮影
筆者撮影

飛鳥の写真全量

https://www.asukakyo.jp/%E6%98%8E%E6%97%A5%E9%A6%99%E3%82%81%E3%81%90%E3%82%8A/%E8%A6%B3%E5%85%89%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%97/

5.終わりに・・蛇足
帰りは京都から新幹線を利用。奈良⇒京都駅の途中に伏見があり、京阪では伏見桃山駅、近鉄は桃山御陵駅という。伏見は日本酒造り有名処で来たことがありながら、何故「御陵」なのか知らず、今回の旅で「桓武天皇陵」由来であることを認識できた。


日本三景は「天の橋立」「安芸の宮島」「松島」。今回で前二者は訪問済みとなった。残る松島に行くつもりはない。顰蹙を買うのを承知で言うなら、多島海で松島に匹敵する美しい所は日本の他にもあるし世界にもあり、唯一無二という感じに乏しいからである(現地に行っていないのであくまで写真を見ての評価)。


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