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宅浪を成功させるために知っておいてほしいこと,独学の受験勉強プランはどう立てる?

自分が宅浪で京大に合格した経験について,採用していた勉強法に重きを置いて書いていこうと思います.教科や現在の学力レベル別の細かい話は別記事に譲るとして,ここではざっくりと.
高校を卒業したのち1人で野に放たれた18歳のひさかわ少年が結果的に独学で京大合格を掴み取った作戦が,少しでも参考になれば幸いです.

※時間のない人はタイトル太字部分だけ読めば大体OK


宅浪生が最初にやるべき「勉強法の勉強」

トートロジーみたいなタイトルで申し訳ないが,本当なので仕方ない.宅浪が決定した受験生は,まず最初に「勉強方法の勉強」をするべきだと思う.「1年後に合格を掴み取るための効果的な勉強の進め方を考える」と言い換えれば,最初にやるべきこととして自然だと感じられるのではないだろうか?
予備校に通ってる浪人生は,この部分をある程度プランニングしてもらうことができる.予備校生本人たちに言わせれば「予備校は意外と自由度が高い」など色々と言い訳は出てくるであろうが,そのプランニングにかける必要のある労力が宅浪生の比でない(小さい)ことは説明不要であろう.なにせ,宅浪生は勉強方法からオールスクラッチ状態なのである.普通は何から手をつけて良いか分からなくなりそうであるが,そういう時は本屋に行くと大抵解決する.あまり知られていないが,受験勉強方法について解説した本は,世の中に意外と数が出ているのである.

筆者おすすめの「勉強法の参考書」

勉強法の参考書には色々と種類があるらしいが,筆者が使用したのは和田秀樹氏の著書である.和田氏は東大理科三類という言わずと知れた日本最難関大,最難関学部出身の医師で,多数の受験指南書を執筆されている方である.筆者が浪人時代にやった勉強法は,和田氏の本に書いてあった手法の自分なりのカスタマイズなのである.

筆者が使用した具体的な著書名は「新 受験勉強入門 勉強法マニュアル(ブックマン社)」である.
私が宅浪していたのは15年前なので中身の情報は多少古くなっているであろうが,別に学問の中身が大きく書きかわるようなこともないであろうという思いから紹介した.この本は薄くて読みやすい割によくできており,受験勉強のやり方についてかなり具体的なイメージと戦略を組み立てる力を与えてくれる一冊になっている.
和田氏はこのほかにも多数の受験勉強指南書を出されており,私もいくつも手に取った.しかし,個人的にはこの一冊が最も出来が良いと感じており,従って宅浪を決意された方に是非とも読んでほしいと考えている.

和田氏の本に関して個人的なおすすめポイントは,具体的な勉強法が書かれていることである.「〇〇という参考書を**のように使って勉強すると良い」といった具合である.自分に合った参考書を選ぶにあたって有益な事前情報が豊富に掲載されているので,そういった意味でも良いガイドラインになろう.また,方法が具体的であることに加え,その方法で受験に成功した多くの先人たちの話題も随所で挿入される.実績がある手法であるという事実があればこそ,我々もある程度の信頼をおいて実践できるというものではないだろうか.

順番は 数学・英語→理科・社会・国語

科目を勉強する順番というか優先度にも重要な意味があると筆者は考えている(筆者は高校で物理・化学を選択したバリバリの理系なので,選択コースによっては当てはまらないかもしれない).
私に言わせれば,最初にやるべきは数学と英語である.この2つは知識と能力の定着に時間がかかる分,ひとたびある程度のレベルまで実力を伸ばすと,そこからは簡単なメンテナンスで学力の維持が可能である.したがって,浪人生活の序盤から手をつける科目として適切であろう.その後で,理科や社会,国語の比率を上げていけば良い.例えば理科(特に物理や化学)は数学知識のバックグラウンドがあったほうが理解しやすいことも多いため,そういう意味で数学の下地を作ってから本格化するほうが良い,という理屈である.また,後半3科目それぞれに共通するのが,単なる暗記量を求められる場面がある,ということである.単なる知識の多寡を問われると思えばポイントゲッターのようにも感じるが,例えば4月に覚えたきりの年号を翌年の2月にすぐ引き出せるかと言われればかなり怪しいと感じる人が多いのではないだろうか?結局,後半に改めて覚え直すことになりそうである.そういう意味で,暗記科目を早々に始めるのは効率が悪いと思うわけである.

まとめ

宅浪生が最初の知っておくべき内容を可能な限りシンプルにまとめてみた.
実際に勉強の日々を開始する前に,ざっくりでも良いので今後を見据えたプランニングを行なって欲しいものである.特に浪人生活の序盤,または開始直前はモチベーションが高まっているであろうが,そのようなスタートダッシュ効果はいずれ(夏前くらいが目安)失われる.そんな時,少しずつでも成果が出ていればそれが新たな火種となってモチベーションを保つ助けになるのだが,この成果を産むために最初のプランニングが大事なのである.
18,19歳そこそこで社会との繋がりが切れ,いきなり野に放たれた状態で受験勉強に少なくとも1年間取り組むというのは実に孤独で,不安で,かなり困難なことである.そのような状況にある諸氏が闇雲に進む前の本記事に辿り着き,多少なりとも進むべき方向が示されることを願う

K. Hisakawa

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