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「それ、わざわざ買わなくてもトランプあればできるじゃん」について
こんばんは!
日本の作品で、DVDとかブルーレイとかをプレイヤーに入れたときに本編再生されずにメニュー画面になるのがめっちゃ嫌いな大塚健吾です。
無駄なもうワンボタンがめちゃくちゃめんどくさい。
改めまして、ボードゲームデザイナーとして『理想の納豆』 『行けたら行くよ!』 『ギリギリカレー』『ブックメイカーズ』そして、『シノミリア』を作りました。
ひっさしぶりですね。
それはもう、ひったすらダラダラしていました。
ゴメンナサイ。
さて、タイトル。
そういえば、『シノミリア』を出す前にめちゃくちゃ気にしていたのを覚えています。
なんか、こんなツイートしてましたね。
ボードゲーム作る人の悩みで、
— 大塚健吾ボードゲーム『シノミリア』 (@kengo6312) August 10, 2018
「あれ?コレ、トランプで出来ちゃうから買ってもらえないんじゃね?」
というのがあって。
僕自身トランプで代用できるのは出してないけど、気にしなくてもいいんじゃない?と思います。
『髑髏と薔薇』とか赤スート3枚黒スート1枚あればできますけど、僕買います。
コレね、ゲームシステムを作り終えて、さぁ、どうやって売るんだ?って悩んでいた時のツイートです。
気にしなくてもいいんじゃない?って言ってるのがもうなんかめちゃくちゃ気にしていますからね。
僕に限らず結構ここに頭を悩ます人は多いです。
わざわざ4スートで出来てたゲームをトランプで代用出来ないようにと5スートにしたり、14以上の数のカードを作ってみたりといろんな対策を取られる方は多いです。
結果、『シノミリア』で僕がどうしたかって、“なにもしてない”んですよ。
ホント、あれですよ?
ご協力いただいたガーリィレコードさんやAyumi.さんとかにプレゼンするとき僕トランプとオセロだけ持って行きましたから。
あと、そう、イエローサブマリンさんに行ったときとか完全に手ぶらで、
「そこの『バトルライン』ちょっと貸してくれません?」
って言って、チップは財布の中の小銭バラバラってやって説明しました。
あ、コレ、もう2年前なんだ。
イエローサブマリンさんにアポなしで行き
— 大塚健吾ボードゲーム『シノミリア』 (@kengo6312) August 2, 2018
「10分、僕の新作をテストプレイをしていただこう!ただし物は忘れたので、そこのゲームを貸してくれたまえ!」
という無茶に店員さんのご厚意により付き合っていただきました。
「面白い!」「ゲームとしての完成度が高い!」とのお言葉自信に繋がりました!
一番すごいので言うと、ちなみにあれですよ?
クラウドファンディングのページ
“ぶっちゃけ、トランプとオセロがあればできますからとりあえず一度やってみてくださいよ!!”
っていう一文を下書きで書いていましたが、
CAMPFIREの担当者さんにめっちゃ止められました。(ありがとう!!)
……で、結論。
実際に“なんも対策も取らず”にゲームを出してどうだったのか?
まとめるとこんな感じです。
別に気にしなくていいんじゃない?
うん。
マジでなんも考える必要ないです。安心してください。
別にいいじゃん!トランプでも遊べたって。
『シノミリア』すげぇ売れてます。
スートを5種以上にしたり、14以上の数を作ったり、
そんなん全然要らないです。
理由としてはこのあたりですか。
①ボードゲーマーさんが持つ制作者への“優しさ”
②アートワークの力
③本物をちゃんと持っていることの価値
①ボードゲーマーさんが持つ制作者への“優しさ”
“敬意”みたいな感じですか。
コレ僕の立場だとあんま言いづらいですね。
なので、一ユーザーとしてしゃべりますね。
一番わかりやすいのが『ワードウルフ』。
トランプがっていうか、紙とペンがあれば遊べます。
(っていうか、なんなら、だからこそ、すごいんですけど)
カワサキファクトリーの 川崎晋さんがデザインされたゲームです。
なのに、Googleで検索すると、トップに出てくるのは川崎さんとは何も関係ない勝手に作られたアプリとかが出てきます。
っていうか、川崎さん作だって知らずになんかこう“伝統的な”ゲームとして遊んでるボードゲーマーもいたくらいで。
それは良くないじゃん!!ってことでリンクのクラウドファンディングで企画されました。
そんとき支援したい!って思った動機がコレだと思います。
②アートワークの力
ちょうど今日こんなレビューが。
ホントあたりまえだけど、ゲームってシステムだけじゃありませんからね。
デザイナーが意図したゲーム体験はビジュアルあってこそ強く感じてもらえるものです。
一番伝わりやすい例なんだろ?
あれじゃないっすか。
『かまいたちの夜』
文章なら小説読めばいいじゃん!じゃなくて、あの青い人物と背景と曲と音があるからこそのあのゲーム体験じゃんすか。
『シノミリア』は制作当初ここは結構意識していたと思います。
ツイートで『髑髏と薔薇』を例としてあげているのもそういう意図です。
③本物をちゃんと持っていることの価値
“トランプあればできるじゃん!”
ってのに一番近いことを僕も考えてことがあって。
ブランド物のバック。
よく偽物のバッグが出回ったりしますが、あれ、“偽物で騙す”ってことが問題なのであって。
一見本物にしか見えないが細かいところの作りが粗雑で低価格で入手できる商品それ自体にはブランド好きの人の中に一定の需要があるのでは?
って考えてました。
結論としては、そんな需要はほぼないです。
①とも被るとこだけど、自分は確かな物を持っているって実感は安心するし、快感です。
コレね。面白いのが仮に偽物のバッグの方が質が高かったとしても、それでも同様に本物を持っていたいって思わせますからね。
中身を見てはいないって話じゃなくて、本物の物語に勝ちがあるって話です。
なので、ホント、皆さん何も気にすることなく、トランプでもできるとか紙とペンがあればできるとか、そういうゲームガンガン作ってください!!
……ただ、まぁ、売れるかどうかって意味では問題ないけど、面白くするのは結構大変なんで。それはまたいずれ。
有料部分は“紙ペンゲーム”について。
ボードゲームって無料体験版ってないよね!
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