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デス・プルーフin グラインドハウス (映画016)

「デス・プルーフ in     グラインドハウス」

センスの良い音楽、無駄話、オマージュやアナログへのこだわり等、クエンティン・タランティーノ監督らしさを存分に楽しめる「デス・プルーフ in    グラインドハウス」です。なかったのは時間的な順序の入れ替えですが、その代わりにジャンルが異なる前半と後半で構成されていて工夫がダイレクトに示され、これもまた、クエンティン・タランティーノ監督らしい事柄でもありました。詳細は前半がスリラーとバイオレンス、後半がアクションとコメディですが、自動車がモチーフになっているので例えるなら四輪駆動車みたいな作品でもあります。四つのジャンルで構成された本作、それをなぞるように前半と後半、それぞれ異なった女の子四人組が登場、また、四つのタイヤで構成された自動車、全てにおいて四つで成り立っていて整然さが気持ちの良い作品でもあります。なんだか、自身の潔癖さ神経質さをアピールしているようで少しの抵抗を感じられますが、スタントマン・マイクの悪趣味な言動や自らボンネットに縛られてスリルを味わう女、また、足フェチなクエンティン・タランティーノ監督が示すように本作は独特な趣向や執着がもたらす物語でもありました。あと、昔の自動車はフォルムが美しく、それも本作の整然さを後押ししているのかもしれません。

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