「姿勢」について考えてみた
会社の仕事以外にWebライターの仕事をしています。給料が猛烈に少ないので仕方がありません。実は、大学を卒業して就職した年くらいの年収になってしまっています。そして、全然上がりません。もう、上げようとも思えなくなってしまいました。
えっ?ベンチプレスの50kgくらい上がらないの?
う~ん、とっくの昔に上げることを諦めたわ。
というくらいに上がりません。自分でもびっくり。完全にラクを覚えてしまったので、今さらグイグイ攻めようとも思いません。しかし、その分少しでもWebライターで補えないかと考え中です。
Webライターの仕事は自分に合っているというのか、比較的楽しく取り組めています。最近は取材に行くことも増え、今までにはなかった刺激を受けるようにもなりました。
取り組む姿勢も、本業とは逆に前のめり状態。頭から突っ込んで転ぶんじゃないかというくらいの勢いかもしれません。定年になったらライターとして独立するのもアリかな……なんて考えたり。
問題は作業場所です。書斎という名の「素振り部屋」があるのですが、エアコンがありません。
30年以上前に使用していた松下製(Panasonicではない)ウィンドファンを苦労して取り付けてみたのですが、出てきたのは、もわっとした生ぬるい風。季節的にも、今にも怪談話が始まりそうな雰囲気を醸し出します。
書斎での執筆を諦めるには十分すぎる理由でした。
最近は暑くてエアコンのない部屋での作業は危険です。したがって、もっぱらリビングでの作業となっています。しかし、食卓の椅子を使用しているため、長時間の作業には不向きです。とにかく腰が痛い。
座っている姿勢が悪いのもあるかもしれません。姿勢って大事ですよね。
勢いが無い!
いつも、小学生と稽古をしても、基本的にアドバイスはしません。しかし、その日は何を思ってか、当社比5倍くらいのアドバイスをしてしまいました。
姿勢ってどんな漢字を書くか知ってるか?
『し』は勢いや。
勢いが無いとあかんのや!
稽古後はテンションが高い。テンションが高すぎて、間違いにはなかなか気づけないものです。ナルシストっぽく「アドバイスしてやってるぜ!」みたいなノリで酔いしれている時点でダメなのでしょう。正しくは、『し』は姿で『せい』が勢いです。
そこまで言えれば良かったのですが、何せ頭がレベル1のパラッパラッパー状態なので無理でした。(懐かしすぎる)
その小学生は、右足の踵がベッタリと床に着いたような構えでした。ほんの少し後ろ寄りの重心のように感じます。「打つぞ」という気概が感じられない構えです。しかも、打突時には0.05秒くらい遅れるような印象を受けました。
面打ちの0.05秒は命取りです。審判員は肉眼では見えないようなところまで見ています。恐らく、当たったかどうかではなく、足の動きや重心移動のちょっとした遅れも、有効打突の判断材料になるでしょう。
勢いがない。それが全ての答えではないかと考えます。
やはり、構えの姿勢には勢いがなければなりません。勢いのある構えは攻めにもつながります。あなたの構えには、肉食獣が獲物を見つけ、今にも飛び掛かりそうな勢いがありますか?
姿勢には2つの意味がある
そこで、『姿勢』とは何なのかと考えてみました。調べてみると、下記のような2つの意味があることがわかります。
体の構え
心の構え
「姿勢」は「構え」のことを表しているそうです。初めて知りました。『道は開ける』で有名なD・カーネギーは、心の構えと体の姿勢について以下のように述べています。
逆もまた然り。心と体はつながっているので、鶏が先か卵が先か論争になりそうですが、相互作用があることには間違いありません。勢いのある構えを身につければ、きっと道は開けるでしょう。
漢字「姿」「勢」の成り立ち
それでは、「姿」の意味について、漢字の成り立ちから考えてみましょう。
「姿」は「次」と「女」が組み合わさったものです。ただし、決して「フラれことなんてすぐに忘れて、さっさと次の女へ行こう!」という意味ではありません。下記の様に、もっと深い意味がありました。
次:「吐息をつく人」の象形
女:「両手をしなやかに重ねひざまずく女性」の象形
つまり、リラックスした女性のさまざまな形を意味するとのこと。
それでは、「勢」はどのような成り立ちについても見て行きましょう。「勢」は下記の2つの象形から成り立ちます。
埶:「人が若木を持つ」象形
力:「力強い腕」の象形
「埶」と「力」の組み合わせで「他のものを自分の手元に引き付ける力」を表すようになりました。したがって、「姿勢」は自然体でありつつ、他のものを自分の手元に引き付ける力のある状態と考えるべきでしょう。
心と体はいつでも打てる姿勢を
先日、とある中学生の稽古風景を見ていたところ、踵がベッタリ床についた構えをしていました。右足だけでなく、左足も。
「えっ?その状態から打てるの?」
興味深く観察していたところ、特に違和感なく打突していたのです。ただし、構えに勢いは感じられませんでした。相手を威圧するような迫力も皆無です。
踵を上げておけば良いというわけではありません。しかし、前へ前へと考えたとき、自然と踵は上がるものではないでしょうか。心も体も、ほんの少しだけ前のめりです。
さすれば「打つぞ」「突くぞ」「行くぞ」という気魄が相手にも伝わるでしょう。
自分なりに「勢いのある構え」を作れるよう、日々努力しましょう。(自分に言い聞かせています)
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